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対岸のセブンイレブン

金曜日の楽しみは、夜の街へ繰り出しての飲み歩き。
だった時代が懐かしい。外に飲みに行くのが憚られるようになって一年以上が過ぎた。

金曜日のもっぱらの楽しみは、仕事帰りにコンビニに寄って山ほどアテを買って帰って家で気を失うまで飲むこと、に様変わりした。

金曜19時過ぎのコンビニに行った事があるだろうか?
レジ前には同じ考えを持った者たち、まさに同志たちの列がのびている。1週間の激務を終え、加齢臭を漂わせながら。
俺は小さくないシンパシーを感じながら、お疲れ様ですと心の中で呟きながら、毎週その列の後ろに並ぶ。

これもまたコロナの影響で、電車通勤から自動車通勤への移行も余儀なくされた。片道30分強の道のりを毎日。その大半は大きな国道を走るのだが、由々しき問題が浮上している。

これが俗に言う、かの有名な
「帰り道にあるコンビニ、ローソンばかり問題」だ。

帰り道、国道の上りにあたるのだが、なぜかローソンばかり並んでいる。30分の間にあるコンビニは5軒、そのうち4軒はローソンだ。(1軒はファミマだが今回それは重要なことではない。ブレる。)
したがって、おつまみを買うコンビニは必然的にローソンになってくる。

ローソンが嫌だとか、そういう話ではない。ローソンのおつまみラインナップも大好きだし、帰り道に頬張るからあげクンは格別だ。ただ、


ななチキが食べたい日だって、あるじゃない。

って事なんだよ

逆に、国道の下りにはセブンイレブンばかり並んでいる。
これが今、世間を揺るがしている
「対岸にはセブンイレブンだらけ問題」
だ。

出勤前にななチキなんか食べないし、朝からおつまみなんか買うわけない。帰り道にセブイレがある事が重要なんだ。好きなんだよ、セブイレのメシが。飲みたいんだよ、セブイレのおつまみで。

俺がセブンイレブンのマーケティング担当なら、国道上りに店舗を設ける。ローソンとローソンの間に一軒。ななチキの売り上げがエリア1位になるぞ間違いなく。

などと考えながら、対岸にセブイレを感じながら、今日も俺はローソンに入り、疲れた背中の並ぶ列の最後尾に歩を進める。

さぁ今週も金曜日が来た。

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