会社員を卒業したいと考えているあなたへ伝えたい事
始めまして。まずは簡単に自己紹介をいたします。私は、2023年11月に長年勤務していたGUを退職し、現在は家業の眼鏡屋で働いています。今回は、会社員を辞めて感じた良かったこと、そして苦労したことを赤裸々にお伝えしたいと思います。※正確には今も会社員ですが、そこは大目に見てくださると嬉しいです。
会社員を卒業して変わった事
それでは、一つずつお伝えしていきます。
給料が減った
私の場合、年収が約1/3に減少しました。もともと900~1,000万円ほどあった年収が、現在は300万円程度です。優秀な方であれば、準備を十分に行い、計画的に脱サラできるかもしれませんが、私のように普段の仕事に追われて準備不足のまま独立すると、予想外の出費や不測の事態に直面します。また、退職後もしばらく住民税高止まりするため、手取りは減少します。私の場合、住民税が6万円ほどで、手取りが16万円程度にまで減ってしまいました。
それでも、給料があるだけ良い方だと感じています。このように、独立にはそれ相応の覚悟が必要です。
モチベーションを保ち続けることの難しさ
会社員との最大の違いは、自分自身で事業を推進し続けなければならないことです。会社員時代は、個人のモチベーションにかかわらず、物事が進んでいきました。しかし今は、自分が動かない限り、何も進みません。自分をどう奮い立たせ、モチベーションを維持するかが重要です。
自分で仕事をコントールできる幸せ
ネガティブな点は上述の二つぐらいで、その他は会社員を辞めて良かったことばかりです。特に、仕事を自分でコントロールできるというのは本当に幸せです。
家族に何かあった時も、自由に時間を調整して対応できるし、やりたいと思ったことをなんでも実行できます。会社員時代のような我慢するストレスから解放されることは大きなメリットです。ただし、やりたいことが増えすぎると混乱することもあるので、選択と集中が大事だと感じます。
世界が何倍にも広がる
独立してからは、能動的に知識を求めるようになり、人脈も広がりました。会社員時代は受動的に学ぶことが多かったですが、今は必要性に応じて学ぶため、知識の吸収が早く、効果的です。また、やりたいことを実現するために、その道の先輩方とのつながりも増え、驚くほど世界が広がりました。
お金の稼ぎ方の幅が広がる
世界が広がると、お金を稼ぐ為の知恵も増えます。
商売を継続していくためには、リスク分散が必要です。
例えば、眼鏡屋が補聴器やコンタクトレンズを扱うのは、関連性の高い分野での多角化であり、比較的簡単に進められます。
加えて、これまでの経験(創業100年の会社を事業承継する実績とGU渋谷旗艦店を立ち上げた商売の経験)を生かしたコンサルティング業を始めようと考えています。異なる分野での多角化には時間と労力がかかりますが、リスク分散の観点からは非常に有効です。
自分の使命が何かが見えてくる
最後に、会社員を辞めて一番変わったのは、自分の使命が見えてきたことです。会社員時代は、優秀な人材が辞めても会社は回り続け、替えがきく存在だと感じていました。そのため、働くことに虚無感を覚えることもありました。
しかし今は、影響力は小さくなりましたが、必要とされる度合いが大きくなり、毎日が充実しています。会社という枠から外れ、個人として自分が何をすべきかが明確になりました。
最後に
独立したからといって、商売として成功する可能性が必ずしも高いわけではありません。ただ、失敗したからといって、それが不幸せを意味するわけでもないのです。私は今、身の丈に合った形で仕事をし、プライベートでも自分が本当にやりたいことに取り組めることが、何よりの幸せだと実感しています。
一歩踏み出すことは確かに勇気が必要です。しかし、その一歩を踏み出すことで、想像もしなかった未来が広がり、自分らしく生きることができるのです。失敗を恐れるのではなく、その経験を糧に成長していける。そんな未来が待っています。
もし独立を考えて悩んでいる方がいらっしゃるなら、ぜひチャレンジしてみてください。結果がどうであれ、その決断は必ずあなたを新たなステージへと導いてくれると思います。