非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)について。その②。

今日明日は、関東でもかなり気温が下がるようです。
昼には雪の予報も出ているようです。
電車やバスが止まらないといいのですが。

昨日も小雨が降っていたのですが、
千葉県の房総半島にある安房神社にいってみました。
「金運アップ」だそうです。
あまり人もおらず、静かな雰囲気でよかったです。

帰りに高速入り口近くの「道の駅とみうら」によりました。
いろいろ珍しいものがありましたね。
久しぶりにクジラ(ノルウェー産)の刺身買ってみました。
館内に流れるテーマソング?の「とみうら、ラ、ラブ・・」のフレーズが癖になってしまいました。

前振りが長くなりましたが、
前回に引き続きNAFLDです。
Mayo Clinicから
Nonalcholic fatty liver disease。

診断について
NAFLDはほとんどの場合、自覚症状がないため、他の検査で肝臓の異常が指摘され、受診することが多くあります。これは、超音波検査で肝臓が異常に見える場合や、肝酵素検査に異常がある場合などに起こります。
診断を確定し、病気の重症度を判断するために行われる検査には、以下のようなものがあります。
・血液検査
・全血球数
・肝酵素検査と肝機能検査
・慢性ウイルス性肝炎(A型肝炎、C型肝炎、その他)の検査
・セリアック病スクリーニング検査
・空腹時血糖値
・血糖値の安定度がわかるヘモグロビンA1C
・コレステロールやトリグリセリドなど、血液中の脂肪測定。


診断について補足です。

・血液検査で肝機能異常を指摘された患者さんには、
まず超音波検査で脂肪肝があるかどうかを確認します。

また、B型肝炎、C型肝炎などのウイルス性肝疾患、
自己免疫性肝炎(抗核抗体、抗ミトコンドリア抗体)、
薬剤性肝障害など、他の肝臓病がないか、
あるいは合併していないかどうかを調べます。

・脂肪肝以外に肝障害の原因がみられず、
これまでの飲酒量が、
アルコール性肝障害を起こす程度に満たない場合にNAFLDと診断されます。

・NASHの場合には血液検査で、
体中の鉄の量を反映する血清フェリチン値
炎症反応をあらわすCRP値
肝臓の硬さを示す指標である肝線維化マーカーなどが、
高値を示すことが多く、診断の参考になります。

まとめると肝機能以上があって、
脂肪肝以外に他の肝臓の病気がなさそうで、
飲酒量もそれほどでない時に疑われます。

画像診断
NAFLDの診断に用いられる画像診断には、以下のようなものがあります。
腹部超音波検査:肝臓の病気が疑われる場合に最初に行われる検査です。
・腹部コンピューター断層撮影(CT)または腹部磁気共鳴画像法(MRI)。NASHとNAFLDを区別する能力に欠けるが、それでも使用されることがあります。
・超音波エラストグラフィー。肝臓の硬さを測定する超音波検査です。肝臓の硬さは、線維化や瘢痕化を示しています。
・磁気共鳴エラストグラフィー。MRI画像と音波を組み合わせて、組織の硬さを示す視覚的なマップ(エラストグラム)を作成することによって機能します。
 

超音波以外は、
クリニックレベルでは難しいでしょうか。

肝臓の組織検査
他の検査で結論が出ない場合、肝臓から組織のサンプルを採取する方法(肝生検)を勧められることがあります。この組織サンプルは病理部門で検査され、炎症や瘢痕化の徴候がないか調べられます。肝生検は侵襲的であり、また小さなリスクもあります。この処置は、腹壁から肝臓に針を刺して行われます。

 ①45歳以上
高度肥満
糖尿病の合併
AST/ALT比高値(1以上)、
血小板低値
肝線維化マーカー(M2BPGi、IV型コラーゲン、ヒアルロン酸等)高値などを認めた場合は、
線維化が進行したNASHの可能性があります。
肝生検で得られた組織を顕微鏡で調べることによって、NASHの確定診断や進行度の判定を行います。

治療法
治療の第一は、健康的な食事と運動の組み合わせによる減量です。減量することで、NAFLDの原因となる条件に対処することができます。理想的には体重の10%を減らすことが望ましいですが、開始時の体重の3~5%でも減量すれば、危険因子の改善は明らかです。また、大幅な減量が必要な場合は、減量手術も選択肢のひとつです。NASHが原因で肝硬変になった方には、肝移植が選択肢となることもあります。

治療としては、まず減量です。
肝移植の原因疾患では、近年,
B 型ウイルス性肝硬変・C 型ウイルス性肝硬変の減少と,
アルコール性肝硬変・非アルコール性脂肪肝炎の増加が目立つそうです

生活習慣と家庭での改善策
非アルコール性脂肪肝疾患をコントロールするために、次のような方法をとることができます。
体重を減らす
太り過ぎや肥満の場合は、体重を減らすために、毎日の食事カロリーを減らし、運動量を増やすようにします。カロリーを減らすことは、体重を減らし、この病気を管理するための重要なポイントです。
・健康的な食事を選ぶ
果物、野菜、全粒粉を多く含む健康的な食事をし、摂取したすべてのカロリーを記録してください。
・運動をして、より活動的になりましょう
1週間のうち、毎日少なくとも30分の運動をすることを目標にしましょう。体重を減らしたいのであれば、より多くの運動をすることが有効かもしれません。
・糖尿病をコントロールしましょう
糖尿病をコントロールするために、医師の指示に従いましょう。指示通りに薬を服用し、血糖値をよく観察してください。
・コレステロールを下げましょう
植物性の健康的な食事、運動、薬物療法により、コレステロールと中性脂肪を健康的なレベルに維持することができます。
・肝臓を守りましょう
肝臓に余分な負担をかけるようなことは避けましょう。例えば、アルコールは飲まないようにしましょう。
 


食べ過ぎや運動不足などのために食事でとったカロリーが、
消費量を上回ると、肝臓で中性脂肪が多く作られ、脂肪肝となります。

肥満の人では、血糖値を下げるホルモンである
インスリンの効きがわるくなり、
このことによっても肝臓で中性脂肪をたくさん作るように促されます。

③治療としては、運動、食事に気を付けて減量する
糖尿病、高脂血症をよくコントロールして、
飲酒しない。

ということになります。

代替医療
非アルコール性脂肪肝疾患を治療することが証明されている代替療法はありません。しかし、研究者は、いくつかの天然化合物が役に立つかどうかの研究がされています。
理論的には、ビタミンEと抗酸化物質と呼ばれる他のビタミンは、炎症によって引き起こされる損傷を軽減または中和することによって、肝臓を保護するのに役立つと考えられています。しかし、もっと研究が必要です。
非アルコール性脂肪性肝疾患による肝障害のある人にビタミンEのサプリメントが有効であることを示唆する証拠もあります。しかし、ビタミンEは、死亡リスクの増加や、男性の場合は前立腺がんのリスク増加との関連が指摘されています。
コーヒー 非アルコール性脂肪性肝疾患の人の研究では、1日に2杯以上のコーヒーを飲むと答えた人は、コーヒーをほとんど飲まない、あるいは全く飲まない人に比べて、肝臓へのダメージが少なかったそうです。コーヒーが肝臓障害にどのように影響するかはまだ明らかではありませんが、所見では、コーヒーには炎症と戦う役割を果たす可能性のある特定の化合物が含まれていることが示唆されています。

コーヒーは私も結構飲むんですけど、
1日のカフェインの摂取量は4~5杯までだそうです。

空腹時のブラックコーヒーは、
尿中のシュウ酸カルシウム増加(尿結石)につながるので、
食後にのむか、牛乳入りにしましょう。

(あんまり飲まないけど)玉露も同様な働きがあるそうです。
玉露に牛乳はきついので、食後に飲みましょう。


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