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初めての劇伴 〜 ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国 〜

やっぱり放置してしまいましたね。ゴメンナサイ。

さて、どこからキヲクを辿ろうかと考えたのですが、正直記憶が薄れてきていることもありちょっと曖昧な部分もありますが、まずは初めての劇伴から記していきます。

『ウルトラマンゼロ THE MOVIE 超決戦!ベリアル銀河帝国』

皆さんご存知ウルトラマン。しゅわっち!

もう10年前なんですね。当時所属していた事務所にアレンジコンペが舞い込んできました。川井憲次さんが音楽を担当される予定だったのですが、スケジュール的に厳しいとの事で作曲のみ、編曲家を探されているという事でした。ファーストアレンジャーは原文雄さんが決まっていたのでセカンドの募集。面白そうだなぁと思って参加しました。事務所内のメンバーも精鋭だったのでまあ期待せずに…

と思っていたらまさかの決定。ままま間違いじゃないのか…?

当時オーケストラの『O』の字も無く、ましてや初めての劇伴。しかも映画。なるべく経験者が望ましいという新情報もありつつ(嘘やん!)とにかくオロオロと打ち合わせに向かいましたが、ここは持ち前のハッタリ感で「なるほど…」「ですよねー」などを連発しながら打ち合わせを終えました(脚色)。

ええ、もちろん内心真っ青ですよ。曲書きは2週間弱で確か18曲。

今でこそハイハーイ🎵くらいで書ける量ですが(大嘘)、当時の僕からしたら割とパニックでしたよほんと。そしてなぜか妻子に帰省してもらい作業IN。唸りに唸って10曲ほど書いて中間打ち合わせ。

打 ち の め さ れ ま し た。

ダメ出しの嵐。ほんとに。全曲です。そして、原さんが本当に凄かったんです…的確なテーマ使い、フィルムに対するタイミング、オーケストレーション…全て素晴らしかった。「なるほど〜」とか言いながら、真の底から打ちのめされました。なんとか膝を折らず大地を踏みしめ、原さんにもいろいろ伺いながらなんとかギリギリ書き終わりました。終わってなかったらここにいないか。

レコーディングは今はなき『WESTSIDE STUDIO』。エンジニアは巨匠内沼映二さん。「音はいいね」とお褒めいただきました(笑)。スコアは、今もたま〜にお世話になる今村さんチーム(ノゲゼロとか)。なんかよくわからんまま終わったような記憶があります。というより正直、ほとんど記憶がありません。ほんとに。ただその時、後々ご一緒することになるミュージシャンがいらっしゃったのですがその話はまたの機会に。

ええバレてましたよ、初めての劇伴、初めてのオーケストラ。

MIX中、プロデューサーの田靡さんと雑談していた時、不意に

やったことなかったでしょ、劇伴』

と言われて観念しました。そりゃバレますよね。僕は「やったことないから出来ない」とは言わずにヘ〜ラヘラやってきました。ただその中で、もしかしたら力及ばずなこともあったかもしれません…でもその時、

『途中から、原さんの曲と違和感なく馴染んできたよね』

とおっしゃって頂けて、心底嬉しかった記憶があります。でもね、褒められているうちはまだまだ!

無事終わってからしばらく二度とやりたくありませんでした劇伴(笑)。でも、なぜ自分がこの<劇伴>に魅了されたのか、ここに原点があります。

音楽やってて楽しかったんです。シンプルに。

1曲、今の僕の土台の一つになっている曲があります。"タイトルバック"です。本当に短い曲ですが、当時の(今でも)ミジンコみたいな僕が唯一『これだ!』と思えた曲でした。

いかがでしたでしょうか。10年前ということでキオクも薄れていますが、こんな感じで少しずつ携わった作品について書いていければと思います。何か思い出したら加筆しますね。

それではまた。

2020.3.31

藤澤慶昌

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