道端で拾ったもの 〜「いらなくなったものはどうぞ」の文化🇩🇪〜
きのう、家の近くの道端で本を拾いました!
1972年に発行された、教育改革案の本です。
ドイツでは、自分がいらなくなったものをよく道端に置いておきます。
段ボールに入れて、
"zum Verschenken"(あげまーす!) とか
"zum Mitnehmen"(持って行ってくださーい)とか書いてあったり、
歩道の脇の少し高くなっているところに直接置いてあったりします。
本や、おもちゃや、DVDや、服や、靴や、食器や、イスや、家具まで、
いろんなものを道端で見かけます。
コロナでロックダウンが始まった頃は、みんな家にいて断捨離をしたのか、
本当にたくさんのものが道端に並んでいました。
こういう文化、いいなぁ〜と思います。
自分はもういらないけど、まだ使えるし、捨てるわけでも売るわけでもなく、
人通りのあるところに「誰でもどうぞ」とそっと置いておく。
私も時々断捨離したものを段ボールに入れて歩道脇に置いておくのですが、
しばらくしていろいろなくなっていると、とっても嬉しくなります。
さて、今回出会った本のタイトルは、
"Schule ohne Klassenschranken" 「教室の壁のない学校」。
この本が出た頃のドイツの学校教育はどんな風だったんだろうなぁ、
この本で提案されたのはどんな案だったんだろう、
と思って持ち帰ったのですが、目次を読んだだけでもおもしろそう!
。。。と思っていると!
なんと中に、1973年に書かれた(印刷された?)お手紙が挟まっていました!!
しかも、ドイツが東西に分かれていた当時の、西ドイツから東ドイツへの若者向けの視察プログラムの案内でした。
出発の日の集合場所や時間、日程やプログラムの内容などが書かれています。
『魔の山』で有名なトーマス・マンの出身地でもありマジパン/マルチパンの名産地でもあるドイツ北部の街リューベックで集合し、バスで東西ドイツの境界を超え、200kmほど離れたノイブランデンブルクという街に3日間滞在し、工場や強制収容所だった場所を見学したり、市内観光をしたり、イベントに参加したりしたようです。
その案内状を手にして、これから3日間のプログラムに参加する若者たちの気持ちになって、とっても興奮してしまいました!!
参加した若者たちにとって、どんな3日間になったんだろう。
西ドイツに帰って、どんな風に家族や友達に3日間のことを話したんだろう。。
この本との出会いは、こんな思いがけないわくわくもくれました。
ではこれから、この本を読んでみようと思います。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました!
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