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楽しくて幸せであっっっという間だった一年の振り返り ー ドイツでの子育て

早いもので、2023年もあと一日!

2022年の9月に息子が生まれてきてくれて、来年の4月まで一年半育休を取っているので、今年はまるまる子育ての一年でした。

初めての子育て。
田舎育ちの私がベルリンという大きな街での子育て。
ドキドキしながら始まった子育て。

去年の大晦日のことはほとんど覚えていないくらい、初めの数カ月はあたふたと過ぎていきましたが、今年一年はとっても楽しくて本当に本当に幸せな毎日でした。
それも全部、毎日にこにこの笑顔と成長を見せてくれるかわいい息子と夫、彼をたくさんの愛情で包んでくれる友達、そしてこの一年間で出会った本当にたくさんの優しい人たちのおかげ。

今日は、そんな一年を振り返ってみようと思います。


PEKiP

PEKiPとは、プラハ式親子プログラム(Prager Eltern-Kind-Programm)の略称で、1歳までの赤ちゃんの発育、親子の関係、赤ちゃん同士の触れ合い、親同士のつながりや情報交換を目的としたプログラムです。
1970 年代に、プラハの心理学者Jaroslav Kochさんが、家庭内外での乳児の発育のサポートのための動きと遊びの提案を開発し、それに基づいて、心理学者のChrista Ruppeltさんと社会科学者のHans Ruppeltさんが考案した教育グループプログラムだそうです。70年代後半にドイツに伝わり、1988年にはPEKiP協会が設立され、それ以来 PEKiPを行うグループリーダーのためのトレーニングが実施されています。
トレーニングを受け資格を持ったグループリーダーが、それぞれの発育段階に見合った歌、遊び、動き、おもちゃや道具などを用意・提案し、赤ちゃんたちは、暖かい部屋でオムツも外して裸んぼうで遊びます。とても和やかな雰囲気の中で、授乳やお昼寝も必要に応じて自由にできます。
月齢の近い赤ちゃんたちとグループが構成されるため、お母さんたちは発育を比較してしまいがちですが、知識と経験のあるグループリーダーが相談に乗ってくれたり、みんなそれぞれなんだよ、と不安を解消してくれたりします。また、発育や行動に気になる点がある場合は、小児科の先生等に相談してみたら、とアドバイスをすることもグループリーダーの役割だそうです。
ベルリンではドイツ語だけではなく英語のコースもあるので、ドイツに来たばかりだったり英語で子育てをしていたりする家族も英語で歌ったり遊んだりおしゃべりできます。

私は息子が生後5ヶ月になる少し頃から1歳になる少し前までほぼ毎週通いました。最初のコースで初めて寝返りができたのを覚えています。他の赤ちゃんでも、裸んぼうで動きを邪魔するものがないため、PEKiPコース中に「初めて」が何度もありました。みんなでみんなの赤ちゃんの成長を見守り一緒に喜び合い、心配事やお役立ち情報などいろんなことについて、コースが終わった後もそのままカフェに行ってたくさんたくさんおしゃべりできたことは、かけがえのない私の宝物です。

コースを終了してからもうすぐ4ヶ月になりますが、裸の付き合いをした赤ちゃんとそのお父さんお母さんたちとは今でも公園で一緒に遊んだりお互いのうちで遊んだりと交流があります。

ファミリーセンター

日本にある子育て支援センターのようなものがドイツにもたくさんあります。
ベルリンの中でも、私たちが住んでいる地区には特にたくさんあるようで、曜日毎にいろいろなファミリーセンターの赤ちゃんグループやプレイグループに参加しています。月齢や発育段階によって1時間や1時間半と決まった曜日と時間に参加できるグループもあれば、年齢制限がなく午後ずっと開放されている場所もあります。どこも無料で、歌や絵本の読み聞かせ、工作などのプログラムや、赤ちゃん用のお昼ご飯やお菓子を用意してくれるところもあり、本当にありがたい限りです。
また、ママと赤ちゃんヨガコースがあるところもあり、赤ちゃんと一緒にヨガをしたり、ママがヨガをしている間赤ちゃんたちは真ん中でみんなで遊んでいたり、赤ちゃんがいながらもリラックスできるありがたい時間です。
ここでもたくさんの優しいパパやママたちとかわいい赤ちゃんたちに出会えて、みんなで情報交換しながら一緒に子育てできていることに感謝してもしてもしきれません。

日本語のプレイグループ

ベルリンのファミリーセンターのひとつで、毎週火曜日に日本語のプレイグループが行われています。電車で30分と少し遠いのですが、日本語で子育てをしているお父さんお母さんたちとお話できるのがありがたくて、また息子が電車での移動がだいすきなので、できるだけ参加しています。
また、隔週の日曜日に行われているプレイグループもあり、そちらにもできるだけ参加しています。季節毎のイベントや日本語での絵本の読み聞かせなど、日本語と日本の文化に触れる機会ができて、本当にありがたい貴重な場所です。
息子が生まれる前はベルリンに日本人の知り合いがほとんどいなかったのですが、今では日本語で子育てをしているたくさんの家族に出会えることができて、息子と、出会えた皆さんに、感謝の気持ちでいっぱいです。

Ludothek

ベルリンに2ヶ所、室内の遊び場兼おもちゃがレンタルできる、Ludothekというこれまたありがたい場所があります。
お天気がいい日はだいたい午前中はファミリーセンターのプレイグループ、午後は公園に行きますが、雨の日や風が強い日にはこちらを利用しています。
これまでここで出会ったいろいろな国出身のお母さんたちもみんな優しい人で、後日おうちに遊びに行ったり公園で遊ぶ約束をしたり、息子とどこかに遊びに行く度に新しいお友達がどんどん増えて行って、ありがたいことに、今のところ、育児中の孤独感というものを一瞬たりとも感じずに楽しんで過ごせています。

こどもミュージアム

産休に入る少し前まで約9年間働いていたこどもミュージアムにも息子と一緒にお世話になっています。
昔からのスタッフとおしゃべりできたり新しく入ったスタッフと知り合えたり、息子もみんなにかわいがってもらえてとても嬉しそう。
こちらの対象年齢は3〜11歳なのですが、赤ちゃんでも遊べるコーナーもあり、息子もいつも満面の笑顔で本当に楽しそうに遊んでいます。
こどもミュージアムに関しても来年詳しく投稿しようと思っています。

公園

私たちが住んでいる地区はベルリンの中でもこどもが多いようで、いろいろな公園が本当にたくさん。育休まではこどもミュージアムと並行して公園と遊具のデザイナーとして働いていたのですが、母親として遊び場を見ることができ、新たな気付きの連続でわくわくします。
嬉しいことに、歩いていける距離に私がデザインした遊具も何ヶ所かあり、その遊具で息子が遊んでいるのを見ると感激で言葉に詰まるほどです。
ベルリンの公園、遊具の紹介も来年ぜひしたいと思っています。

保育園

多くの人たちが、妊娠したら保育園探しを始めるほど、ベルリンでも保育園を見つけるのは大変。
私たちはそんなことは知らずのんきにかまえていたのですが、私たちの上の階に住む仲良し家族の子どもたちが通う保育園をおすすめしてもらい、一緒に何度かお迎えに行ったり遊びに行ったりしていたら、ありがたいことに、1歳半になる3月からここの保育園に通えることになりました。
その後で知ったのですが、たくさんのママ友たちが応募していたけれど行けないという大人気の保育園だったみたい。
園長さんもとても気さくで、保育士さんもみんなとてもプロフェッショナル。慣らし保育が始まる前から午後いつでも遊びに行っていいので、今からときどき遊びに行っています。
息子と毎日ずっと一緒に過ごしてきた楽しい愛しい日々が終わるのは寂しくてしょうがないですが、ここの保育園に送り出せることは本当に嬉しくて楽しみ。
他の州は保育園は有料で子ども手当がそのまま消えてしまうようですが、ベルリンは保育園が無料なのもありがたいところ。
保育園が始まったらどんな日々になるのかはまだ想像ができませんが、慣らし保育が終わって落ち着いたら、保育園に関してもまた書きたいなと思います。

日本に一時帰国

息子が生後8か月になった今年5月、夫と息子と3人で日本に一時帰国しました。
両親と妹家族に息子に会ってもらえて約3週間一緒に過ごせて、とても嬉しく、今までで一番特別な帰国になりました。
少し遅れてのお宮参りと神前式をさせてもらい家族にお祝いしてもらったのもとてもよい思い出です。
帰国中に知り合いの大学のゼミでドイツでの仕事と子育てについてお話をさせてもらったこともありがたい貴重な経験になりました。
来年は保育園も始まるし私の育休も終わってしまうけれど、また3人で帰国できるかな。楽しみ。

赤ちゃんとの日常 in ベルリン

息子と街を歩くようになって、たくさんの人たちの優しさに触れることができました。
買い物中にレジ待ちで先に通してくれたり、お店のドアを開けてくれたり、階段ではベビーカーを一緒に持ち上げてくれたり。
普段買い物に行く店では息子のことを覚えてもらえるようになってきて、毎回息子に優しく話しかけてくれたり、パン屋さんでは息子が食べやすいパンをひとつおまけにもらったり。

ベルリンは子育てがしやすいとよく聞きます。
私はベルリンのことしか分からないので、日本やドイツの他の街との比較はできませんが、息子が生まれてからの15ヶ月、本当にたくさんの優しくて愛情いっぱいの人たちに出会えて、とにかく楽しくて幸せな日々でした。


息子も含め赤ちゃんの日常の話なので、写真を一枚も載せず文章ばかりになってしまいました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

来年はもう少し多目に投稿できたらいいな。

みなさん良いお年をお迎え下さい。

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