27 呪縛との決別 【小説】
「・・・・・」
涼介の目にはソファーに座ってテレビを見ているまゆみが映っていた。
(何時だろう・・・)
丸一日眠ってしまった様な、ちょっとぐったりとした感覚に襲われていた涼介はベッドの上で体を捩り、コントロールパネルの横に置いてあった腕時計に手を伸ばした。
(12時半か・・・)
今朝ほんの少し目覚めた時、涼介は二言三言まゆみと会話をしていた。そしてその会話の記憶はつい5分前の様に頭の隅に収納られていた。
「・・・・・」
涼介は体を捩ったまま腕時計を右腕に填め、そのまま