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なんでフルタイムワーママって疲弊前提なの?

こんにちは!ミートキャリアで広報を担当している石崎です。今は10代になる子どもが2人います。子どもたちが小学生の頃までは、都心まで通勤片道1.5時間の会社員ワーママ生活をしていました。2回の育休復帰、時短→フルタイムワーママを10年以上続けた末に夫の転勤帯同で退職し、今は地方からリモートで働いています。

今頑張っているワーママさんたちに、頑張ってるね!でも時々立ち止まって!と伝えたくて、ちょっと前の体験談を語ります。

※2022.12 石崎さんはミートキャリアの運営業務を終了されました。記事は公開当時のものです。

ひたすら走る。止まると倒れるから

草を頭にかけあう遊びに夢中だった可愛い頃

会社員ワーママ当時を一言で言うと、ひたすら走る。自転車のように速度を緩めると倒れてしまうから、ひたすらこぎ続けている。そんな状態でした。
しかもその自転車が重い。年次、役職を経て、だんだん重くなるのです笑。

平日は完全ワンオペなので定時退社は死守していましたが、仕事量は増える一方で、アポもミーティングも終了と同時にダッシュ。会社では退社時間から逆算して歯を食いしばって最速で仕事し、通勤電車は行きも帰りもスマホで仕事していました。寝かしつけの後は持ち帰り残業。電話するときは子どもたちを起こさないよう、脱衣所にこもっていました。

こんな風に書くと辛さMAXに聞こえますが、仕事にはやりがいがあって、男性同期よりだいぶ遅れたけど昇進もしたし、子どもたちは希望の保育園にも入れたし、恵まれているほう?と思っていました。もっと大変な状況の人はいるし、仕事も子育てもしたいなら頑張るしかないよねと。

ただ、年々役割が増えるにつれ、違和感も持っていました。
私は長く働き続けたいけれど、この頑張って、頑張って、何とか成り立っている働き方は、持続可能じゃない感じがしたのです。
自転車をこぎ続けるのはいいけれど、私はどこに向かってるんだろう…と?

点滴を打つベッド横で涙した日

ある日、上の子の小学校から「具合が悪いのでお迎えを」と呼び出しがありました。早くても1時間半かかることを伝えると、「え?もっと早く迎えに来れませんか?例えばご両親(=子どもの祖父母のこと)が近くに居たりしませんか?」と担任の先生。「いえ、居ないんです」と頭を下げながら電話を切りました。保育園と違い、小学校は母親が地元で働くor祖父母の助けがある前提でした。

頑張って2時間後に駆け付けると、保健室には想像以上にぐったりしたわが子の姿が。吐き気で水も飲めないようでした。あいにく近所の小児科は休診日。車を市の医療保健センターまで走らせ、午後診の終わりに滑り込んだところ、急性胃腸炎で脱水症状が進んでいるので即点滴となりました。

シーンとした処置室のベッドサイドで、ああもっと早くお迎えに来てあげれば良かった。正直小学生だし…と楽観していたことを申し訳なく思いながらも、まずは明日・明後日の仕事どうする問題です。明日私が1人で担当している案件のアポがあり、これは延期してもらうしかないとクライアントにお詫びのメールを打ちました。

しばらくするとスースーと子どもの寝息が聞こえてきました。少しだけホッとして再びスマホを見ると、クライアントからちょっとだけ刺(とげ)のある返信メールが来ていました。関係者が多いアポだったからリスケが迷惑なのは重々承知。本当に申し訳ない…。申し訳ない…。誰を責めることもできず、ひたすら申し訳なくて、悔しくて。点滴の落ちるポタンポタンの音にあわせ、ポタンポタンと涙が落ちました。

でも感傷的になっていられるのは一瞬。その後はまだフラフラしか歩けない子を連れて、下の子の保育園に迎えに行き、帰ったらワンオペ家事育児と残務の日常の続きがあります。

「頑張ればできる」の功罪

ここまで読むと、なぜ、周りの助けが出てこないの?と思うかもしれません。
夫はただただ時間がないだけで、育児も家事もできる人。上司もただただ忙しいだけで、いざとなれば無茶ぶりにもきっと対応してくれる人。でも、私の中の「頑張ればできる」が、助けを求める発想にさせなかったのかもしれません。

この「頑張ればできる」は、ワーママにとってエンジンにもなれば、バリア(障壁)にもなると思っています。頑張って一人でやるのが当たり前という前提に立っているからです。その結果、体が悲鳴を上げていることに気づかなかったり、周りに助けを求められなかったり、できない自分を責めてしまったりするのです。

今、みんな頑張ってるし、頑張ればできるからやるしかないよね?と思って孤軍奮闘している方、多いのではないでしょうか。。

でも、1人ひとり「頑張れる」基準も違うし、家族や会社の状況も理想の働き方も違うから、世間や他人と比べる前に、ちょっと立ち止まって自分の状態を見てみたり、本当に自分がやるしかないんだっけ?と問い直してみたり、自分の理想って何だっけ?と考え直すほうが良かったのです。

私の場合は夫の転勤で強制的に働き方を変えることで、その機会を持てました。そして縁あってミートキャリアに来てみると、かつての思い込みを解き放つような”考え方”とたくさんの”働き方の選択肢”と”それを実現している人たち”との出会いがありました。

今思えば、もっと助けを求めればよかったし、「頑張ればできる」「私がやるしかない」の考え方を少し変えることで理想とする持続可能な働き方に近づけたかもしれません。思い込みに気づくこと、たくさんの事例や選択肢を知ること、そこから自分の理想を見つけること、これって大事なんだなと今さらながら実感しています。
そして何より、時々、立ち止まることが必要だったなと感じています。

世間のワーママ観を返上したい

そんな「頑張ればできる」の壁とともに、返上したいのが世間のワーママ観です。

なんでフルタイムワーママって「疲弊する」前提なの?
フルタイムに限らずワーママ=「大変」「必死」前提なの?
悲壮感が漂ってこそワーママみたいな雰囲気があるのって、おかしいよね。
男女に関係なく、ワーママとかいう言葉もなくなって、子育ても仕事も、頑張って歯を食いしばってやるのではなく、普通にできたらいいのに。
同じように、既婚男性が「背負う」前提なのも変わったらいいのに。

そして、子育てに限らず、勉強中でも介護中でも持病があってもどんなライフステージの人でも、希望するキャリア(キャリアって言うと大袈裟なのですが、働き方や生き方)を諦めなくていい社会になってほしいと思っています。
わが子が働く年齢になるまでに。
って、もう後少しやん!

10代になった子どもたち。やってることは同じ?!

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※2022.12 石崎さんはミートキャリアでの運営業務を終了されました。参画ありがとうございました!


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