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詩作 凡庸なる自然たち

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言葉を並べて、詩と謳った凡庸な表現たち。 そこに映し出されるものだけを切り取っている。
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記事一覧

探しモノ壊れモノありモノ

気もそぞろに薬莢を弾く遊び 許しがたい寂寞に残渣の鳴り響く ガラス: 鳥のような牙に痣は可…

釘
2週間前
6

食われちまったよ

私たちはデジタルに食われちまった もう静かなところはなく 騒がしさだけが安心 恥知らず! …

釘
3週間前
2

我楽多

石狩の展示、かすかなリフレインを無言で披露する。水上は光り、嘲るような天竺も喋る公職選挙…

釘
1か月前
2

雑記 GPT2-japaneseを使って詩を描く

 世の中はAIを持て囃す。  資本化する人類に「自我はいらない」  だからこそ自我を持ち…

釘
2か月前
3

詩 我々のいちぶ

 懐かしさを覚えたら狼狽える飼い犬の足先にキスでもして募る思いを猛々しく:ワラスボと役立…

釘
3か月前
6

詩:アルマイトの床

嘘のような海の中に閃いた。無明、無銘 善良である中に閉ざされている どんな音も無明に近しい…

釘
3か月前
7

詩 ころげおちてまわる

 ある日、徒労に終わりゆく 蜂たちの集いを突っついて酷い目に  草むらの中に飛び込んでは 痛みに耐えて耐えて  そんな夢を見た後に冷めた茶を啜って立ち上がる  何処に行こう、結果的に同じ場所をぐるぐると酒飲みのように  何処へ行っても壁がある 分からないようだが学びもないまま  広い河川敷で寝転がって雨を食べてしまおう  どんよりとした雲も、ろくでもない社会も、どうしたって目に見えてくる  Lo-Fiも煙草も、そしてミームを利用する連中も忘れちまって  熱病のようなインフル

詩 響滅

 熱の居ぬ間に抱き合わせの競争を紐づけられた  見た目に違わぬ愚かさの泥、夢見るもの 痴…

釘
3か月前
3

詩 発火する夜行

 涼んでいた 焼け落ちる列車を前に  ズカズカと入り込み 懐中には 愛するものの蓋  靡く…

釘
5か月前

詩 燐光、部分的なる

雷が鳴っていた ある時には 地に臥せたあの顔 我儘な手助けのこころ 求める形と得体の知れ…

釘
5か月前
5

詩 絶叫マシン、人

 明滅すら奪われた蛍光灯の居場所、有毒ゴミの中で自分が有毒とも知らず「世界の腐敗を正さね…

釘
5か月前
1

詩 時に心臓の鳴る

うるうるした ぎりぎりと 冷たい土地 連携も出来なくて くるくると 摩滅する視座 宝も忘れたの…

釘
6か月前

詩 朧

そぞろと消えゆ 人好きのジャーク 流れ着く言葉にフレッシュな幸福論の途上 波間から取り出…

釘
6か月前
2

詩 溶けて到来

惚けたように舌で溶かした、チョコレート 輪になりつつミルクの中の不正 金は無限に湧いてくる国では普遍的価値 ざらつく庭に荒廃と欲に突き動かされ かつて生きられた肉は今では無能 遅れてきてやって来ては増強された生存者の暴論 「お前の中に沈み込む、過剰を呑み込め」 恥晒しは堂々と歩き回りささくれ立つ 「競争の力、全ては差し控える」 泥に対抗しながらの 品評会に臓物を ガニ股で当道 危うく道を踏み外し 弾む 高熱の最中溶け出す家、渡り鳥はささくれ立つ 空想の世界、妄想の社会、