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ようやく、オトナ。

今日もようこそ「それでも、買う。」の時間です。近所の喫茶店で、”ホクホク”の戦利品について意気揚々と話す『おしゃべりな、おばさんの会話』を盗み聞くが如く、コーヒーを片手にゆるゆるとお楽しみください。

身の回りを自分好みに整えていくことは
毎日、”ゴキゲンなワタシ”でいるための、基本。

ふとした時に
小さな悦びを感じられること、これ幸せ。

そんな信条を胸に編み込んでいるワタシは
たとえ、断捨離という火の粉が耐えない激戦中であろうと
身の回りのアップデートに余念はありません。

というか、それが
日々のちょっとした「お買い物の楽しみ」だったりもします。

増やしているのか減っているのか
時に自分でも何がしたいのかよくわからなくなり
乾いた笑いさえ出てくるものですが
だってこれは「信条」だからしょうがない。

もちろん、
不用意にモノを増やすことはしませんけれど
暮らしをアップデートするものなら
「信条」なので致し方ない_____と。

そんなわけで今回は
「書くもの」のアップデートに至りました。

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インクの色に合わせてLAMY2本目も買ちゃった❤︎

ミニマリストといえば
なんでもデジタルなイメージがありますが
私は、「昭和のおばさんミニマリスト」。

アナログな世界を主にしつつ
デジタルも無理のない範囲で取り入れ
自分に都合のいいバランスで
暮らしを創っています。

そんなわけで
人間が人間たる所以の「文字を書く」という作業も
ミニマリストの神器である
スマホやパソコンだけではなく
古代エジブト時代から脈々と続く
紙に「文字を綴る」ことを主にしています。

ノートの整理術とか
願いが叶うノートとか
世の中には、デジタル化を逆行するように
ノート崇拝が盛んなようですが
ワタシも、そのひとり。

目的に合わせて複数のノートがあり
それぞれに文字を綴っていますが、
各ノートは
それぞれの目的に合わせて
「綴る方法」が違います。

サラサラと書くもの
じっくりと書くもの
細かく書くもの

そんな、綴る方法に合わせて
ノートもペンも異なります。

そんな中で、
「サラサラと書くもの」には
長年、万年筆を使っているのですが
これまで、何本無駄にしてきたことでしょうか___。

万年筆という言葉に
大いなる憧れを抱いていた若かりし頃のワタシは
万年筆と向かい合うたびに
気合を入れすぎ、自滅することを繰り返していました。

高級万年筆の代表モンブランはもちろん
ドイツのペリカン、日本が誇るプラチナ
イギリスのパーカー、イタリアのデルタに至るまで
さまざまな憧れのペンに指先を添えてきたのですが
ひとえに自滅ポイントは、


重い___________。


「サラサラと書く」ための
万年筆のはずが、サラサラと書くとはほど遠く
無駄に疲れては、自滅するという。

高級万年筆は
ワタシのニーズに
まったく沿ってなかったのです。

会議中、サッと胸から出した手帳に
キラッと光る万年筆で
思わせぶりに少しだけ文字を綴る
高級サラリーマン。
(↑どうせ大したことは書いてないwww)

「こちらにサインを」と傅く部下が指す場所に
無言でサラリと署名をする高級官僚。
(↑汚い字が綺麗に見える万年筆効果www)

そんな箸より重いものは持たないレベルの方々が
時折、威厳パフォーマンスとして
いやともすれば妙なマウント取りの戦術として
使うのが関の山。
(↑中身のない人の薄っぺらい作戦www)

もちろん、愛好家の方もいらっしゃるから
一概にはいえないのだけど
兎にも角にも
ワタシのニーズには高級万年筆は
まったくムリだったのです。

そこで、使い始めたのが
ドイツのLAMY(ラミー)。
とっても軽くって、指先の太さもちょうどよく
お値段も3000円くらいで
何もかもが、ワタシにちょうどいい万年筆。

10年くらい前にドイツに行った時
百貨店で購入したのが始まり。
それ以来、ずっと
この万年筆を使っていると思うのだけど
いつもインクは、カートリッジだったんです。

この手の万年筆を使ったことがある方は
ご存知だと思いますが
一般的なインクのタイプは、2つあります。

すでにインクが入っている「カートリッジ」を
ペンに装着するタイプと
インクが入っているボトルから
「コンバーター」を使ってインクを吸い取り
ペンに装着するタイプ。

ワタシは、ずっと面倒だからと
インクが入ったカートリッジタイプを
使い続けていました。

しかしこの度、いよいよ
「コンバーターデビュー」を果たしたのです。

もう、これはワタシ的に
「ようやく、オトナ」。

インク壺から吸い取るという
この一手間を楽しみながらやってみようという
この心意気。

ワタシもようやく心の余裕ができてきたわけです。
この歳になって。
やっとこさ
オトナの階段を登っております____。

そんなわけで
ワタシの愛する銀座伊東屋へ出かけ
コンバーターを買い
各種インクブランドが出している色と格闘するという
楽しすぎる時間を過ごして
ホクホクのお買い物をしたのです。

かくして、購入したインクは
イタリアの「AURORA」
カラーは、グリージョグレー。

LAMYの純正インクにしようかとも思ったのだけど
さすがドイツブランドなだけに
色にも色気がない____。
一方、AURORAはイタリアのブランドらしく
絶妙な色の出し方。

これまでインクはブルー一択だったのですが
今回は、ワタシが万年筆を使うノートの使い方を鑑みて
主張の少ないグレーが欲しかったので
いくつかのブランドのグレーを比較検討し
AURORAに決めました。

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ワタシの相棒のノートたちと❤︎

ノートとインクの関係は
とても重要だと思っていて
そのノートの用途に、ものすごく影響します。

ワタシの場合
万年筆を使う用途のノートは
ほぼ毎日、心に浮かんだことを書き綴るもの。
誰に見られるものでもないので
その名の通り、書き殴るのですが
のちに、見直しつつ、要点を赤色で書き加えていきます。
そのため、インクの色は主張がない方が良かったのです。

カートリッジは黒、赤、青みたいな
単純な色しかなかったので
これまでは、ブルーを使っていたのですが
ワタシの暮らしの中で
ノートに向き合う時間はそれなりに重要で
10年以上この行為をしていて
ノートはすっかり相棒化しているし
きっとこれからも、
ノートに文字を綴る行為は
暮らしの中にあり続けるという確信が
コロナ禍を経てようやくついた感じなので
ノートライフをアップデートしようと思い立ったわけです。

ノートに文字を綴るという
小さな暮らしの一片ですが
その行為を今以上に慈しむために
新しいモノを迎え入れる。

人生折り返しの年になると
今から買うものは、一生使えるものを!と
身構えちゃいますけど
高級で頑丈だから、一生ものではないと思っています。

リアリティのある
金銭的にも機能的にも
自分にしっくりくることの方が、大事。

それに
暮らしというものは
その年齢や世の中の流れに合わせて
アップデートし続けるもので
ある時に”完成”するものではないと思うのです。

だからより一層
頑なにならず、適度な柔軟性は必要じゃないかなっと。

ちなみに、万年筆は使っていくうちに
ペン先が開きますが
ペン先は交換できますし、修理もできます。
だから、ちょうどいい一生モノなの。

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人生の折り返し地点。度重なる断捨離を経て、老活を見据えた楽しくもミニマルな暮らしを手に入れるために奮闘し、モノはこれ以上増やしたくはない。…

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