第27話 自分のこころ
↑闇を直視し光を届けるお手伝い♪↑
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自分のこころ
たくさんの人が病院の階段を降りてくる。
最近の病院の職員は皆カラフルで、昔みたいに白一色のイメージではない。
以前小児病棟の看護師さんから、「先生たちは白着てる人が多いけど、上下赤とか上下黒じゃない限り誰も何も言わないし、うちではみんな自分の着たい色を着てるのよ」と教えてもらった通り、紺やグレーのダークカラーからピンクやパープルのパステルカラーまで、思い思いの色が並ぶ。
だからその階段は、ちょっとしたカオスのようにいろんな色が溢れて流れ降りている。
そのたくさんの人の中から、私は一人の男性を見つけた。
リハビリルームのマシンで鍛えているからなのか筋肉質な体格に、いつもの薄いグリーンの上下ではなく、細身で長身の体の上から水色がかった白衣を着て、ポケットに手を突っ込んで研修医のような雰囲気を醸し出してはいるが、間違いなく不動さんだとエネルギーで一瞬でわかる。
こんなたくさんの人混みに紛れ、顔や体を擬態してまで私の夢に偵察に来たのだから、もう少し打ち解けてくれてもいいと思うのに近寄ってきてはくれないらしい。
というより、外側だけ変装すれば正体がバレてないとでも思っているのだろうか。
「私のこと、一体何者なんだろうって見に来たのね。だけどあなたこそ何者なの？」
直感的にそう思って、人の流れに逆らって近づいて声をかけようとしたら、グーに握った腕で強引に押されて跳ね除けられてしまった。
“僕はあなたの相手なんかじゃありません。”
無言の「への字口」になんだかそう言われたみたいだし、それに、そんなに力を入れて拒絶されるって相当だ。
見に来ておいて押しのけるなんてまったく意味がわからないし、拒絶に軽く、怒りのような感情まで浮かんでいることが伝わってきてますます混乱してしまう。
あっけにとられた私を置いて階段を降りていく不動さんは、そのまま夢の奥の方へと消えてしまった。
目が覚めて、ぼんやり夢を記録しながらさらにボーッと考える。
ツインレイって、一体ほんとに何なんだろう。こんなにわかりやすく拒絶されたのは、まおちゃんが言うようにツイン女性が怖いから？
それとも不動さんが明らかに別人だったのかな。だけどあのシンクロや電流は普通じゃないといえば普通じゃないよね。それなのに最初からあんなに怒って、あれは結局なんだったの？
これらの疑問は、一人で答えを出すのにはあまりに無理がありすぎた。そこで改めてスマホで「ツインレイ」と検索すると、とあるブログに導かれた。
そのサイトは、いわゆる2012年のマヤ暦新年の切り替わりで目覚め、ツインレイという言葉すらも一からすべて、ハイヤーセルフから教わったという女性が書いたものだった。
とても良質で本質的で、闇などなかったことにしてしまうキラキラスピリチュアルとは一線を画した芯のあるサイトだということはすぐにわかった。
残念ながらある時ブログは閉鎖され、2020年に一時的に復活はしたが、現在また過去記事は削除されて読めなくなっているのでここでの紹介は控えたいと思うが、それらの記事はあっという間に私にとって、なくてはならない教科書となった。
⚫︎とにかく、ハイヤーセルフに意識を合わせること。
⚫︎あらゆる感情に一喜一憂していることに気をつけて、特に闇の感情やエゴを徹底的に観察し、直視すること。
⚫︎入ってくる情報を鵜呑みにせず、ハイヤーセルフと共有して、きちんと精査すること……。
「自分が本来の自分でなくなることは、ツインレイ、対の霊にとっては最も悲しいことなんです。」
ブログには繰り返し、エゴの思い込みの危険性が書かれていたし、シンクロニシティの出どころを考えると、甘い囁きに踊らされることがどれほど危険かなど容易に想像がついてしまう。
光のふりが得意な闇も、まだまだごまんといるのがこの時代。そもそもこのブログを読むようにと誘導した私のハイヤーセルフは、果たしてこれからどのように私を導こうとしているのか。
精査していこう。徹底的にやってみよう。
まおちゃんのくれた情報とはもしかしたら齟齬があるかもしれないけれど、不動さんがツインレイなのかそうではないのか、納得するまで自分を観察してみよう。
はじまりの新月から五日。私は強く、強く心にそう決めた。
written by ひみ
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実話を元にした小説になっています。
ツインレイに出会う前、出会いからサイレント期間、そして統合のその先へ。
ハイパーサイキックと化したひみの私小説（笑）、ぜひお楽しみください。
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あきらと一緒に入院していた当時小2のMちゃん:
「リハビリルームのおじちゃん先生たちってみーんなムキムキのゴリラさーん」
小5あきら:「Mちゃん、しーっ！！」
笑
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