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第33話 顕微鏡も望遠鏡も




 11月に入った。
この一か月、自分の中の、不動さんへの感情を仔細に観察し続けた。
 いよいよ気持ちが何も向かわず、それなのにまるで電気信号のように不動さんの顔が脳裏にチラチラと現れる度に少しずつ、彼への苛つきを募らせるようになっていった。

 私は昔から、その人の発するエネルギーの心地良さで男性を好きになる傾向があったし、なんなら世間のカップルや夫婦たちだって、見た目が好みだからとか趣味が合ったからだとか頭が思い込んでいるその下では、きちんとしっかりエネルギーの心地良さを感じ取った上で一緒にいるものなのだろうと思っていた。

 ところが、こと不動さんに関していえば、その私の最たるセンサーであるエネルギーへの反応が、とにかく鈍くて重苦しいのだった。


 そんなことを思っていたある明け方。
 寝ている私のもとに近づいてきた不動さんが、その日初めて私に対して珍しくニコニコしているなと思って眺めていたら、いきなり後ろから、両肩にポンと手を置いてきた。

「!!」


 びっくりした反動で目が覚めてしまった。

 『今の何?』という疑問と、『今まで冷たかったのに急に手のひら返されても嬉しくない』という感情が、自分の中に確認できた。

 それから深呼吸して冷静になってみると、不動さんの笑顔の下にうっすらと、「運命だとか堅苦しい関係は抜きにして仲良くなろうよ」という思い。もっと言うと、「適当に恋愛できるならせっかくだから笑っておこう」といった打算のような思いが存在することがわかってしまった。

 もう、この人は無理です、この人がツインレイだと言われても私はこれ以上進みたくないですと、私は見えない世界のどこかに向かって強くはっきりと宣言した。読み取れた彼の感情は土足な感じがして、もはや泣きそうだった。


 もし、もし、それでも不動さんが本当に私のツインレイだとしたら、きっとどこかで必ず修正が入るはず。
結局本当の真実なんて、そもそも人間意識の塊である今現在の私にはわからないものかもしれないと、私はその責任の所在を天界……自分のハイヤーセルフに投げることにした。

 この一か月で、彼がツインレイかどうかという問いの正誤をはっきりさせるということよりも、自分自身で心を視ることを「やりきった」という感覚のほうが大切だと思ったのである。
間違っていてもいい。きっとやりきった。直視しきった。自信を持ってそう言えるし、私にとってはそっちが大事なんだ。

 そんな風に思えた。


 そんな風に思えた途端、面白いことが起こった。
リハビリの日、受付を済ませて待合室で順番が呼ばれるのを待っていると、『あきらの担当の理学療法士が二人共、今日に限って所用で外している』との報告を受けたのだ。なんと、不動さんその人から。

 事務的な内容……私とあきらだけでできるマシントレーニングなど今日こなしてほしいメニューと、今回の会計は発生しないこと。次回の予約の日程についてなどの伝言を、初めて目を合わせてやり取りする。
 あきらが救急搬送されて病院に関わるようになってから二年以上。その『初めて』は、拍子抜けするほどだった。
 会話の様子は傍目から見ても、いち病院スタッフと、いち患者家族のどこにでもあるやり取りしか見えなかっただろうし、実際見えない世界を介したところでそれ以上には成り得なかった。


 奈良に向けて出発した日の朝のシンクロと、その晩の新月の静寂に稲妻が走ってからひと月と少し。
 私の中のツインレイが、すっかり白紙に戻ってしまった。



written by ひみ


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実話を元にした小説になっています。
ツインレイに出会う前、出会いからサイレント期間、そして統合のその先へ。
ハイパーサイキックと化したひみの私小説(笑)、ぜひお楽しみください。

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←これまでのお話はこちらから

→第34話はこちら

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↓ツインらしき人がいようといまいとそろそろみんな、グズグズしないほうがいい。
昨日の満月でまた変化した。
あんまり先延ばしにしてると今後の脱出は徐々に困難になってくる。
meetooshipに乗る明確な理由なんてわからなくていい。具体的理由などなくてもいい。
あなたがわからなくても、あなたのハイヤーセルフがわかってるから大丈夫。
安心して、飛び込んでおいで。
急いだほうがいい。↓

…と、ひみのガイドが申しております。
(参考:『無題』)
↑これも厳しい記事だけどね、変化の早さが尋常じゃないから、個人でこの流れについてくるのはもしかしたら不可能に近いのかもしれない。
だけどけーこと私がパイプになれる。そのために高次元の駒として、闇と光の仲介ができる、生身の人間である私たちがいるよ。
(ここで言う脱出とは、古い、男性原理システムね。映画マトリックスと一緒でみんな、3次元システムの飼い殺しになってるよ!)
それより、私たちのセッションに限らず「なんとなくやったほうがいい気がする」を無視しないでね。でないとあなたのハイヤーも困ってしまうよ。
そしてその脱出窓口はmeetooじゃなくてもかまわないよ。よそでもいいの。だけど、「愛と光に感謝」とか「運気上昇」とか「ミラクル」とかしか言わない耳触りのいい場所に『逃げ』ても闇に対する恐れと統合できないので所詮3次元止まりなので、自己統合できないよ。私のガイドが上で言った「今後、脱出困難」というやつ。
変な言い方だけどmeetooを使って!利用して!
セッションの説明、わちゃわちゃ書いてるけど、『あなたに必要なこと』しか起こらない。助けたくても来てくれないと、あまり時間ないよ泣
怖がらなくて大丈夫、大丈夫だよー。

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