惰性の法則

夢を押し開く腕は
いつもしびれている
疲れに気づかないように
片目をつぶって遠くを見る

明日を切り開く力は
いつもほんのわずかな惰性
諦めたつもりだったのに
気づいたら続けていた努力

少しずつ少しずつ
開いてゆく扉の奥から
圧倒的な光が注ぎ込まれ
思わず目を閉じてしまう

立ち止まったつもりだったのに
気づいたら進んでしまっていた
未知の未踏の領域に
途方に暮れながら足を踏み入れる

太陽も月も惑星も時計の針も
じわりじわりと驚異的に進む
続けることだけが推進力
後退すらもひとつの戦略

今日もまた
うまく諦められなかった
進むこと 切り開くこと 生きること
わずかな惰性が押し破る可能性

疲れを抱きしめ
目を閉じて眠る未来を諦めきれずに
明日もまた未知の扉を押し開く

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