儚い夢
迷路の出口は、前触れも無くあっさりと見つかってしまった。
案外そんな物なのかもしれない。
最近は考えることに忙しく、全く本を読んでいなかった。久しぶりに開いてみた本の二ページ目に、答えが書いてあったのだ。
なんて簡単に。単純に。
あっさりと答えを見せつけられ、
両腕の重みがストンと抜けた。
心の中で笑った。
こんなにも簡単な答えだったのか、と。
別れとは、具体的にいつなのだろう。
連絡が取れなくなったら、
会えなくなったら、
死んでしまったら。
きっと、その人の心から居なくなったら。だろう。記憶から完全に居なくなったら。その時が、
本当の別れなのでは無いだろうか。
別れは刹那だ。いつでも儚く、悲しい。
いつかは忘れる、儚い夢なのだ。
この夢を、一年後覚えているだろうか。
どうかこの儚い夢を、
忘れないで居て欲しい。そう願っている。
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