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医学部面接をガチで研究してみた~2024国際医療福祉大学医学部編~





はじめに

ご覧いただきありがとうございます。この記事は現役医学生がかつての受験生時代を振り返り、こんな記事があったらよかったなと考えながら長い時間をかけて執筆したものです。医学生同士の人脈と多額の経費をもとに各大学の在校生に大規模アンケートを実施。集まった膨大な情報から多数の医学生の意見をもとに受験生に役立つものを厳選し高校や塾、予備校には実現できない唯一無二の面接対策の記事をなんとか形にしました。
医学部受験において面接は当然侮れない大事な要素となりますが、何よりも学科試験の勉強を第一優先で行う必要があるため情報収集に時間を割くことはなかなか難しいかと思います。そんな受験生の皆さんのために痒い所に手が届く自慢の記事となっていますのでぜひご購読いただき、少しでも受験のお力になれれば幸いです。


基本情報


形式:個人面接(受験生:1人 面接官:3人),約30分を2回行う


国際医療福祉大学の面接試験は一次試験合格者のみに対して、1/24 (水),1/25(木),1/26(金),1/27(土),1/28(日),1/29(月)いずれかの日程の二次試験にて行われます。(日程は大学が指定)

二次選考について医学部入学者選抜方針では「二次選考では、面接を課し、小論文試験の結果とともに、医療人としての適性、社会問題への関心や思考力、判断力、表現力を評価する。」と公表されています。

1回目の面接では志望動機や理想の医師像などいわゆる一般的な質問が中心となり、2回目の面接では医療ニュースなどの社会的な話題に関する質問がされます。これについて同大学は以下のように公表しています。


「原則として、面接員の異なる約 30 分の個人面接を2回行っています。主に出願書類に基づいて志望理由等についてじっくりとおききする面接と、社会で問題となっているようなテーマをいくつかとりあげ、これについてご自身の意見や考えを述べてもらう等の面接を行っています。」


1回目の面接は一般的な質問には無難にこたえられるような準備をしつつ、国際医療福祉大学の理念や方針、特徴などは事前に把握して多少のコメントができるよう準備したほうがよいでしょう。また2回目の面接については今年度に話題になったニュースに一通り目を通しておくことをおすすめします。下記に国際医療福祉大学の大学概要や特色についてまとめます。(重要なポイントは太字になっています)

 

予備知識


国際医療福祉大学は日本初の医療福祉の総合大学として、医療福祉専門職の養成と地位向上をめざし、1995年に栃木県大田原市に開学しました。現在、全国5つのキャンパスに10学部26学科を擁し、大学院を含め約1万人の学生が学んでいます。各分野の第一人者や優秀な教員による教育を受けた3万2千人におよぶ卒業生は、建学の精神「『共に生きる社会』の実現」をめざし、国内外で活躍する医療人として高い評価を得ています。


本学の理念


「共に生きる社会」の実現を目指して


国際医療福祉大学の理念と教育目標


国際医療福祉大学(以下「本学」という。)は、「人間中心の大学」、「社会に開かれた大学」、「国際性を目指した大学」という3つの基本理念と、この理念を実現するための7つの教育理念(人格形成専門性学際性情報科学技術国際性自由な発想新しい大学運営)を掲げ、病める人も、障害を持つ人も、健常な人も、互いを認め合って暮らせる「共に生きる社会」の実現を目指した教育を行う。


3つの基本理念


「人間中心の大学」

プロフェッショナルとしての専門的な知識や技能の修得にとどまらず、幅広くバランスの取れた良識ある人間を育成すること。


「社会に開かれた大学」

学問を創造的に追究するとともに、地域社会と一体となり、地域の医療福祉のニーズに応え、地域社会や医療福祉に関わる各界の人々の生涯教育の拠点としても機能できる大学となること。


「国際性を目指した大学」

国際的センスを備え、いかなる国の人々とも伸び伸びと協働できる真の国際人を育成すること。


7つの教育理念


「人格形成」

知識・技術のみに偏しない知・情・意を兼ね備えた人材を育み、「共に生きる社会」を目指していく。自ら考え、自ら行動する幅広くバランスの取れた人格の形成をはかる。


「専門性」

日進月歩する医療福祉の高度化・専門分化に対応した、学問の確立と研究の推進を行う。医療福祉のプロフェッショナルとしてふさわしい能力を学生生活で身につけていく。


「学際性」

医療福祉分野の大学の特性を生かして、他学科の専門科目も教養として修得し、授業外活動も重視する。総合的教養を併せ持つ医療福祉専門職を目指す。


「情報科学技術」

情報化社会の進展に対応できるよう、すべての学科において最新の知識・技術を修得させ、情報科学技術に強い医療・福祉専門職を育成する。


「国際性」

語学教育など一般教育だけでなく、専門教育や学生生活を通じて、人間(私人)としても専門家(公人)としても国際的視野を持った人材を育てる。


「自由な発想」

人間としての品位や、社会のルール・マナーの遵守を前提におきながら、学生個人の自由な発想や行動を歓迎し、特に宗教・思想・社会運動への関心や探究を尊重する。


「新しい大学運営」

時代の変化に即応して、大学の運営も年功序列を廃し、学生の立場から教員の評価もできるシステムを導入するなど、適時見直しを進め、自由闊達な校風の中で学生の自主性を育む努力をする。大学院教育については、特に生涯学習の視点に立って専門職育成のための教育、研究の充実を図る。



アドミッションポリシー


・本学が入学者に求める要件

本学は、日々進化する保健医療福祉分野の需要に対応できる指導的な人材の育成を実現すべく、学生、社会人、留学生、帰国生徒に対して学修の機会を提供し、このような社会的な需要に応える教育を展開するものである。本学が入学者に求める要件は、以下のとおりである。

1.本学の基本理念及び教育理念を十分に理解し、専門職業人として「共に生きる社会」の実現に貢献する強い意志を有していること

2.これからの時代の保健、医療、福祉分野を担っていこうとする情熱を持ち、自ら積極的に学ぶ意欲と能力を有していること

3.保健、医療、福祉分野における情報科学技術の高度化、専門化及び国際化に対応するための努力を継続できる者であること

4.幅広い教養と視野を備えた豊かな人間性を養うため、積極的に自らを磨いていける者であること

5.あらゆる人に対して自らの心を開き、コミュニケーションをとれる者であること

6.学業・社会貢献・技術・文化・芸術・スポーツの分野で優れた活動実績を有し、本学で修得した技術をもとに、将来それぞれの分野で活躍したいという意欲を持つ者であること

7.本学での学びを生かし、将来、母国あるいは国際社会において、保健、医療、福祉分野の発展に貢献したいという強い意志を持つ者であること


・医学部が入学者に求める要件

1.本学の基本理念と教育理念とを十分に理解し、専門職業人として「共に生きる社会」の実現に貢献する強い意志をもつ者であること

2.優れた学業実績や英語能力を有し、将来、国際性を身につけ、国内外の医療需要に応じて、母国および国際社会における保健、医療、福祉分野の発展に貢献したいという強い意志をもつ者であること

3.自ら積極的に学ぶ意欲をもち、保健、医療、福祉分野における科学技術の高度化、専門化、及び国際化に対応するための努力を継続できる者であること

4.幅広い教養と広い視野を備えた豊かな人間性を養うため、積極的に自らを磨いていける者であること

5.あらゆる人に対して自らの心を開き、コミュニケーションをとれる者であること

 

カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)


本学は、「人間中心の大学」「社会に開かれた大学」「国際性を目指した大学」という理念のもと、「共に生きる社会」を実現するため、幅広い教養科目を基礎におき、専門分野に関する科目については体系的に構成する、総合教育と専門教育に重点を置いたカリキュラムとなっている。以下に本学のカリキュラム体系を示す。

・IUHW-CP1
幅広い教養や視野、国際センス、思考力を備えた豊かな人間性を養うための総合教育科目

・IUHW-CP2
有益なコミュニケーション能力、関連職種との連携能力および問題解決能力を身につけた専門職業人を育成するための専門基礎科目

・IUHW-CP3
保健医療福祉のプロフェッショナルになるための専門知識および技術、さらに新しい知識を探究する方法を身につけた専門職業人として、社会に貢献できる人材を育成するための専門科目


本学では、上記のカリキュラム体系を基盤に、4つの学士力である「知識、理解」「総合的な学習経験と創造的志向」「汎用的技能」「態度、志向性」を柱とするカリキュラム・ポリシーを学科ごとに設定している。また、各学科では教育目標を学生が達成できるよう、カリキュラム・ポリシーに則り教育課程を編成・実施する。



ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)


・医師としての使命感・倫理観など医療プロフェッショナリズムを備え、患者中心の医療を実践できる。

・医療の国際化に対応した幅広い知識と高いコミュニケーション能力を持ち、海外の医療現場で活躍できる。

・広い教養と寛容な精神を兼ね備えたうえで、医学・医療に必要なサイエンスとアートを修得し、科学的思考力を基に質の高い医療を実践できる。

・医療現場の多職種と協調・連携できる能力および、各職種の役割や責任体制に関する知識を身につけ、将来、医療チームの中核的な役割を担うことができる。



特色



「活発な国際交流


・国際貢献できる医療福祉専門職の要請を視野にいれた多彩な協力研究や研修活動を実施

・アジア等の発展途上諸国において指導者となる医療福祉専門職の人材育成、世界の医療福祉現場を体験する海外研修の実施、発展途上国への専門家派遣や研修生の受入れを中心とした医療技術協力の提供、アジアを中心とした遠隔診断プロジェクトやさまざまな国際医療シンポジウムなどの国際医療交流事業の実施など

・ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、ケニアなどアジアを中心としたさまざまな保健医療協力プロジェクト

国際医療交流事業(遠隔診断プロジェクト,国際シンポジウム,海外の大学・医療機関との連携拡大)の実施


「関連職種連携教育」

・本学独自のカリキュラム「関連職種連携教育(IPE : Interprofessional Education)」は、医療福祉の臨床現場に不可欠の「チーム医療・チームケア」を、学部・学科の垣根を越えたチームで実践しながら学ぶ。施設見学、講義、グループワーク、臨床実習と学年ごとに学びを深めていき、チームの一翼を担える医療人をめざす。


最新の教育設備


・世界最大級のシミュレーションセンター

・最新のシミュレーションラボ

 



合格した先輩方の体験談・アドバイス



現在国際医療福祉大学に在籍している先輩方から当時の面接の様子や実際に受けた質問や面接に臨むにあたるアドバイスを集めました。

まず1回目の面接と2回目の面接にどのような違いがあったかというアンケートに対する先輩方の回答を紹介します。



1回目,2回目の面接の違い


・はじめは志願者がどんな人なのか、経歴などに踏み込みながら面接者にわかって頂く形。2回目は時事問題を提示され、それに対する意見やその伝え方を通して、その人の思考を問うてみようという形。


・1回目は、自分について、医師になりたいと思うまでどんな経過を辿ったかについて聞かれた。2回目はテーマについて、普段からアンテナ張って考えているか問われるような形式。

 

・1個目の面接が自己紹介(英語可にした人はここで5分ほどだけ英語)、 2個目の面接が時事ネタって感じだった気がする。

 

・1回目は優しく、志望動機などを聞かれた。 2回目は医学的な内容について聞かれた。

 

・1回目は自分自身のことやこと大学について聞かれた、2回目は社会事情について

 

・はじめは志望動機などを聞かれ2回目は時事的なことだった




過去に実際に問われた質問~オーソドックス~


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