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「受験における記憶力の重要性


大学受験に必要なスキルは多岐にわたります。論理的思考や創造力、忍耐力、そして持続力などが求められる場面もあるでしょう。しかし、受験勉強において、ほとんどの場面で必要とされるのは記憶力ではないでしょうか?

数学の問題解決法、化学式、英単語、古文の単語など、受験勉強には「何かを記憶する」必要が山ほどあります。記憶力の重要性は言うまでもありません。

個人の記憶力は個人差があり、一度見たものを覚えることが得意な人もいれば、暗記が苦手だと感じる人もいます。この記事を読んでいる受験生のほとんどは、暗記に苦労していることでしょう。そこで、今回は暗記を効果的に行うための理論と方法を紹介していきます。

「エビングハウスの忘却曲線」

多くの人が一度は耳にしたことがあると思いますが、実際にはどのような曲線なのでしょうか?

この曲線は、何かを学んだ際に、時間の経過とともに情報をどれだけ忘れるかを示しています。具体的には、学習から20分後には42%が忘れられ、1時間後には56%が忘れられてしまいます。9時間後には64%、1日後には67%、2日後には72%、6日後には75%が忘れ去られ、31日後には79%が記憶から消えてしまうということを示しています。要するに、人間の脳は非常に情報を早く忘れがちなのです。

受験勉強においては、何を学ぶにしても、その知識や情報を持続的に覚えておくために「復習」というプロセスが欠かせません。しかし、この忘却曲線を考えると、適切なタイミングで復習を行わないと、学んだことをほとんど忘れてしまう可能性が高いのです。では、どのようなタイミングで復習を行えば良いのでしょうか?

最適な復習のタイミング

エビングハウスの忘却曲線に基づいて、最適な復習のタイミングは次のようになります。

すなわち、何かを学んだ翌日、一週間後、一か月後に復習を行うことで、記憶は100%保たれるとされています。さらに、復習の回数が増えるごとに、一回当たりの復習にかかる時間が短くなる傾向があります。

もちろん、復習の間隔を短くすれば、記憶の定着率は一層向上します。筆者のおすすめは、翌日の朝、翌日の夜、三日後の夜、一週間後の夜、二週間後の夜というタイミングですが、間隔は個人によって異なるため、最適な間隔を見つけることが重要です。さまざまな間隔を試して、最適な方法を見つけましょう。

何度も復習することで、記憶は短期記憶から長期記憶へと変換されていきます。これは情報が海馬から大脳皮質に保存されるプロセスによるものです。記憶を獲得するために、情報の想起を繰り返し行いましょう。

復習のタイミングが分かったところで、次に具体的な方法を紹介していきます。

効果的な暗記の方法

  • 知識の関連性を活用する

個別の知識を単独で覚える代わりに、関連する知識同士を結びつけることで、一方を思い出すともう一方も思い出しやすくなり、効率的な学習が可能です。この方法は、歴史の出来事を時間軸に沿って覚える場合や、英単語の派生形を学ぶ際に特に有効です。積極的に採用しましょう!

  • 言葉遊びを利用する

言葉遊びを作成することで、一つのフレーズに複数の知識を組み込むのも有効です。例えば、化学の元素の語呂合わせが良い例です。インターネットで検索するか、独自の方法を考案して、効果的に利用しましょう。印象深いものが記憶に残りやすい傾向があります。

  • 夜に学習を行う

よく知られていることですが、脳は睡眠中に情報を整理し、記憶を強化します。そのため、学習やインプットは就寝前の時間に行うと効果的です。余裕があれば、朝起きた後にアウトプット(復習や問題解決など)を行いましょう!

  • インプットとアウトプットの回数が重要

長時間一度に多くの情報をインプットし、その後にアウトプットしようとするよりも、短い時間で多くの回数のインプットとアウトプットを行う方が効果的です。具体的な例として、100の英単語を一度に学び、その後に一度に100の単語をアウトプットしようとする代わりに、20の単語を学んでからアウトプットし、次の20の単語を学んで同じようにアウトプットする方が効率的です。

これは、100個の単語を一度に学ぼうとすると、時間がかかりすぎて最初に学んだ単語が最後には忘れられてしまい、アウトプットも時間がかかるためです。インプットとアウトプットの組み合わせを、短い間隔で何度も繰り返しましょう!

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