展示会 2024-#9 国際モダンホスピタルショウ
今日は国際モダンホスピタルショウへ。
この手のクリニック関連はあまり技術的に刺さるものが少なかったですが、最近はDXやらAIやらデジタル医療やらが小規模の診療製品・医療サービスでも増えてきたので意外と面白いです。規模も小さくさっと見れるのもいい感じ。
では関心を持ったのをいくつか。
ケアコム:医療機器管理DX
ケアコムブースで目を引いたのは医療機器管理×DXと手指衛生管理×DX。
前者はよく見ると、昨年名工大・名大医学系研究科合同シンポジウムでの大山慎太郎先生(名古屋大学 予防早期医療創成センター)の講演で伺った、医療機器の稼働状況を電源コードの電流値情報と位置情報からモニタリング・管理する「ロケモニ!®システム」でした。
自分の研究の興味(医療技能評価・教育)からシンポジウムで大山先生にしたのと同じ質問をしましたが、通信規格(Wifi・Bluetoothではない)の制約と要求仕様から稼働状況サンプリングレートが10分なので、「術者ごとのエネルギーデバイスの使用方法の違いのデータ分析」という僕のニッチなニーズでは今のところ使えず。病院設備市場でもこのニーズは全く無いと思うので将来的にも対応はないと思いますが、研究用途でも色々可能性のある技術だと思います(とシンポジウムでも申し上げました)。
手指衛生管理は、看護師が腰につけている手指消毒薬ポンプのプッシュデータ・看護師の入室導線データ・手指消毒薬消費量から、適切で十分な手指消毒が出来ているかをモニタリングするシステム。実施率の改善による院内感染リスクの低減とモニタリングの省力化を目指したシステム。
かんでんエンジニアリング:スマホ眼底カメラ
かんでんエンジニアリングは遠隔読影サービスを展開しており、アルムの代理店としてスマートフォン一体型無散瞳眼底カメラEyerを販売。
一般健診用の眼底カメラ(僕も毎年人間ドックで撮ってます)と違って小さく可搬で場所を取らないことに加え、暗室でなく普通の室内照明下でも撮影可能です。
僕もその場で撮ってもらいました。
セカンド・サイド:採血VR
VRなどマルチメディアコンテンツ企画・制作サービスを提供するセカンド・サイドでは採血VRを展示。
医学教育用VRもだんだん増えてきました。
卒後の臨床手技の実習って特にブランク後の復帰などでは必要性がかなり高いものの、OJTではなかなか本人も患者さんもキツいところがあるので、質が高く導入・運用コストの低いシミュレータのニーズは高いと思います。
FOVE:認知機能セルフチェッカー
自社開発のVRHMDを利用した視線追跡技術による認知機能セルフチェッカーを紹介。
このページを見るとParafeedのデバイスはFOVEのもののようですね。
医療VRは教育(トレーニングとリアルタイム教示)が中心ですが、この認知機能チェックのほか、Parafeedのめまい診療、Innojinの小児弱視治療、ジョリーグッド×大塚製薬によるメンタルヘルス治療、mediVRのリハビリ訓練など、診断治療分野でも可能性を有しています。
…という感じで、意外とVR関連に目が向いた展示会でした。VRはクリニックでも使いやすいですしね。
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