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ヘルステック・デジタル技術関連ニュースまとめ 2024#20
この1週間に弊社Facebookページ等で紹介したヘルステック・研究・産業、ロボット・AI等デジタル技術関連ニュースをまとめて紹介します。
※ 記事のリンクが切れている場合は記事名で検索していただくとヒットする場合があります。
※ 過去のまとめはこちらのマガジンに。
今週の個人的注目トピックは
MELTIN MMIがMELTz®事業を住友ファーマの子会社に譲渡
サロアの臨床使用感レポート。空気圧駆動は剛性感の面でやや難あり?
大学の研究力低下は政策の影響が大きい国公立・医薬系で顕著。自由度の高い非医薬系私大に期待するしか無い?
です。
・医療AI
認知症高齢者“7人に1人”へ 早期発見・治療・介護…対策は | テレ朝news (2024.05.12)
ExaMDの会話音声によるAI認知症診断SaMDが紹介されています。
塩野義製薬・FRONTEO・スズケン、3社協業により会話型 認知症診断支援AIプログラムの社会実装を目指す (2024.05.13)
既報の塩野義・FRONTEOの認知症診断AI協業に卸のスズケンが参加。上市後の流通体制構築へ。
AI技術を用いた透視画像の疑似3D化に関する多機関共同研究開始のお知らせ | 株式会社NOVIUS (2024.05.14)
X線透視・バイプレーン型血管造影の平面画像をAIで擬似3D化し、気管支鏡生検やカテーテル手術での術具誘導を支援する技術の研究開発。
「壁コンセントで利用可能」な低電力MRIをAIが実現 | Medical AI Times
「0.05テスラのコンパクトな磁石を使用し、深層学習を用いて電磁干渉信号を除去することで、従来の高磁場MRIと同等の画像品質を実現」
富士のヘリウムレスと同じくすごい技術だが、画像品質は保てたとして診断品質は…?(現状健常者での検証のみ)
余計な信号除去や補間で病変が消えないか心配。
論文は
Whole-body magnetic resonance imaging at 0.05 Tesla
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adm7168
Microsoft、医療・ヘルスケア分野でも生成AI活用 - 日本経済新聞 (2024.05.17)
CBインサイツによる4つの分野(臨床IT・医薬品開発・医療・ヘルスケア向けクラウドツール・検査&研究プロセスの改善)での2022年以降のマイクロソフトの投資戦略分析。創薬支援AIから診療支援AIなど。
・手術支援ロボット
6カ国の医師、単孔式ロボット支援胸腔鏡手術研修に参加 甘粛省蘭州市 | 新華網日本語版 (2024.05.14)
手術支援ロボット分野でも少しずつ中国の存在感が大きく。
このロボットはIntuitiveのSPなのか他の国内企業(上海微創とか康诺思腾とか)のロボットなのか?
「日本、スペイン、エクアドル、インド、フィリピン、メキシコの6カ国から研修生8人」
ロボティクス国際会議「ICRA 2024」横浜で開催 ソニーや川崎重工、中国Unitreeなどが新ロボットを初公開 (2024.05.15)
森山和道さんのICRA機器展示レポート。
先日発表されたSONYのオートチェンジャー付きマイクロ手術支援ロボット、川重のヒューマノイド・サービスロボットなど。
川重のNyokkeyは相変わらず腕の形・構造がちょっと不気味。個人的にはむしろ人型・動物型に寄せない人工的なデザインの方が親しみが出るんじゃないかなという気もする…
NVIDIAが外科チームの手術支援ロボット操作スキルを向上するシミュレーションフレームワーク「ORBIT-Surgical」を公開|ロボスタ (2024.05.16)
ICRA2024での発表より。
手術支援ロボットのデジタルツインによるトレーニング(機械学習)のためのリアルなシミュレーションフレームワーク。
「触覚」を有する手術支援ロボット、使用感は? 「サロア」を用いた泌尿器科手術の初期経験 | Medical Tribune (2024.05.17)
「サロアの大きな特徴である力覚については「術者の感じるフィードバックはよく分からないというのが正直な感想だ」と評価した。」
※ただし「無意識下に力覚を捉えている」可能性ありとのこと
「サロアの課題として浮遊感や揺れやすさ、把持力の弱さを指摘。アームが助手の鉗子やカメラに当たると揺れやすく、しっかりと把持できないケースもあることから、da Vinchと同様の繊細な操作をするのは難しく、術者に工夫が必要とされるという」
「ロールクラッチ機能が搭載されているので、吻合の際に操作部を持ち替えることなく回転できる点はメリット」
・医療DX
AIやIoT 最新ICTで挑む 医療現場の働き方改革とDX最前線 ゲティンゲがハイブリッド手術室や滅菌再生、病室・手術室運用システム導入事例を公開|ロボスタ (2024.05.14)
手術室DX関連では
「手術台の遠隔監視は、カメラを使用するものではなく、使用状況の各種ログデータをポータル上で病院のスタッフや技術者とゲティンゲサービス担当者が共有するもの。エラー検知された場合に、遠隔でログ確認し、復旧作業に当たる。遠隔でのサービス提供でダウンタイムを可能な限り少なくすることで手術の実施件数の伸長に貢献するほか、手術室数の多い大規模な病院でも手術台の所在や使用状況の管理の煩雑さの軽減にもつながるという。」
「手術室マネジメントシステム「Torin」(トーリン)。AIが最適な手術スケジューリングを提案、手術室の稼働率とワークフローを高めることができる。」
・遠隔医療・在宅医療
世界初!糖尿病重症化を早期発見するフットチェックアプリ『Steplife』の提供開始 (2024.05.14)
紙ベースの在宅フットチェックをデジタル化し糖尿病管理を効率的・効果的に。
今月は元近鉄投手の佐野慈紀氏が糖尿病により右腕を切断されたというニュースもありました。(足の中指もすでに切断とのこと)糖尿病管理の社会的重要性が伺えます。
デクスコムジャパン、糖尿病のある方の日常の血糖マネジメントを容易にする新しいリアルタイムCGM「Dexcom G7」を発売 (2024.05.15)
CGM(持続グルコースモニタシステム)の新製品。
「トランスミッターと一体化することで従来機のDexcom G6より60%小型化し、センサーのウォームアップが30分未満で完了、約7分で設定を完了できます」
医師が遠隔診療を行う「医療MaaS」始まる 酒田市 | NHK 山形 NEWS WEB (2024.05.16)
「移動手段がなく困っている高齢者などは、医療機関の受診に消極的になる傾向がある。医療を継続的に提供できる体制につなげていきたい」(土井和博医師)
・医療VR・XR
情報通信分野で国際的な功績 26の個人と団体が表彰 | NHK (2024.05.17)
特別賞に医療VR/ARスタートアップ Holoeyes CEOの杉本真樹 帝京大学教授。
・大学・研究
国立大法人化による負の影響最大…鈴鹿医療科学大が可視化した「研究力低下」 | ニュースイッチ (2024.05.12)
長年この問題に取り組まれておられる豊田先生のご研究。
国立大は研究力下がっている一方で私立無医無薬大は上がっているというのはとても興味深い結果。
若手教員のキャリア設計にも影響するか。
経頭蓋磁気刺激でアルツハイマー病が改善 韓国・rTMS療法の単施設シャム対照ランダム化比較試験 | Medical Tribune (2024.05.15)
8週時のAD認知機能評価尺度が有意に改善。
論文は
Effectiveness of Personalized Hippocampal Network-Targeted Stimulation in Alzheimer Disease: A Randomized Clinical Trial
日本ではうつ病患者への経頭蓋磁気刺激療法が保険適用。今年度診療報酬改定では点数引上げ。
・スタートアップ
メディカル事業の一部譲渡に関するお知らせ - MELTIN MMI (2024.05.09)
手指麻痺リハビリロボットMELTz®事業を住友ファーマの子会社に譲渡。
現状唯一の上市済事業の譲渡。次の事業に期待。
医師兼AIスタートアップCEO多田智裕著「東大病院をやめて埼玉で開業医になった僕が世界をめざしてAIスタートアップを立ち上げた話」予約受付中 (2024.05.15)
AIM多田CEOの新著、5/22発売。
埼玉のスタートアップ、こんにゃくで模擬臓器 レバ刺し禁止で着想 - 日本経済新聞 (2024.05.16)
KOTOBUKI MedicalのVTTのご紹介。
関連:「第36回中小企業優秀新技術・新製品賞」を受賞
夫婦で創業。二人三脚で挑む頭痛治療用アプリ | Forbes JAPAN 公式サイト (2024.05.16)
ヘッジホッグ・メドテック川田CEO・石坂CFOの起業物語。
記事にあるように、お父ちゃんお母ちゃんで家業切り盛りするのは特別なことではない昔からの働き方の一つ。技術やシステムの進歩で更に柔軟なキャリアを構築できる可能性をもつ。
「考えてみれば、夫婦で一緒に仕事をすること自体は、古くから家業などである働き方。私の祖父母の家が牛乳屋でしたが、牛乳を搾りながら子育てしているのと大して変わらないと思っています」(石坂)
株式投資型クラウドファンディングで9000万調達 医療機器業界で活躍する町工場KOTOBUKI Medicalの工場見学会を6月7日開催 (2024.05.16)
KOTOBUKI Medicalと東大バイオデザインの見学会です。
中尾さんによる解説もあるそうです。
サウジアラビアのヘルスケア・スタートアップがAIを活用して慢性疾患の診断を変革する方法 | ARAB NEWS JAPAN (2024.05.17)
非営利で無料提供という点に注目。
「SDMは、人工知能を活用し、目の網膜画像分析を通じて糖尿病などの慢性疾患のステージを検出することで、ヘルスケアを効率的で利用しやすく、命を救う可能性のあるものにしようとしている」
「ユニークなのは、患者にとって便利で、医療提供者にとっても便利なオートメーションを使用しているだけでなく、眼科医だけでなく、認定網膜医よりもはるかに高い感度でオートメーションを導入しているということです」
「SDMのサービスはすべて非営利団体と提携して無料で提供されている」
「SDMは糖尿病の治療だけでなく、高血圧、脳卒中、アルツハイマー病の予測など、他の慢性疾患にも応用されるでしょう」
OUI Inc.がSusHi Tech Tokyo2024の来場者が選ぶ"SuShi Tech Award"で、Innovative Startup部門を受賞! (2024.05.18)
おめでとうございます。
さらなるグローバルな展開に期待。
「私達OUI Inc.の大きな強みの一つは、ダイバーシティと豊かな国際性です。本イベントには日本語・英語・スペイン語・フランス語・ヒンディー語・ロシア語・韓国語を操るメンバーで臨み、2日間、来場してくださった様々な国籍・職種の、沢山の方々に、私たちの取組を知って頂くことができました!」
・マーケット・企業
順天堂大とシーユーシー、医療ツーリズムで連携 - 日本経済新聞 (2024.05.13)
「順天堂大学は学内で英語や中国語などに対応した外国人に対する医療の受け入れ体制を整えており、訪日客を中心に様々な医療サービスを提供している」
収支が苦しく、といって改善支援の望みもない国立大学病院もこの方向に進むでしょうか…?
Newsweekに公開された世界の優れたデジタルヘルス企業リスト「World’s Best Digital Health Companies 2024」にCureAppがランクイン (2024.05.16)
世界35カ国、約400社の中にランクイン。
日本からは他にアルム、FiNC、Ubieの3社。
アジアからはインド10社・シンガポール7社・韓国3社・インドネシア1社・フィリピン1社・バングラディシュ1社。中国無し。ベトナムも無いんだね。
ブリヂストンのソフトロボティクス・人工筋肉を使った無目的室「Morph inn」を公開 やわらかいロボットに包まれる新体験|ロボスタ (2024.05.16)
「無目的室」という目的のある仕掛け。
ここから何が生まれてくるか興味深い。
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