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烏口上腕靭帯って?何なんだ?

はじめに

どもです!岡(@TrainerWao)です!
本日はこちら!
「烏口上腕靭帯」についてです!

〜〜〜読者の感想〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



題材はこちら!
みんな大好き、ゲキカラ先生です!


ゲキカラ先生は前回の記事にも登場して頂きました!
前回の記事はこちら


そこに加えて、郷間先生にもご参加して頂きます!
ぱちぱちぱち〜〜〜⭐︎

スクリーンショット 2019-12-09 22.27.26


郷間先生の紹介をしていきます。
はい、やばいです。



以上です。笑


まあ、あえて補足です。笑
前回の記事もそうですが…

僕の記事にこうして登場する方は、
基本的に「イレギュラー」が多いです。
つまり、

・知識量
・技量
・情報統合力


どれを取っても最高峰です。

スクリーンショット 2019-12-09 22.29.44


また、前回にも登場した
コーフク先生


や、たかぽん先生


にも、よく相談させて頂いております。


是非、twitterアカウント覗いてみてください。
上で僕が言っていることがよく分かって頂けると思います!


烏口上腕靭帯(CHL)とは


画像3

まとめると、烏口突起と上腕骨を繋いでる靭帯ですね!

上からみたら、こんな感じ。

画像4

色々報告されていますが、

スクリーンショット 2019-12-09 22.35.41

肩の外転や外旋運動に関与しているといった感じです。


そんなゲキカラ先生の今回の症例動画。
烏口上腕靭帯(以下CHL)に着目した症例エコー動画です。

ここの文章を少しまとめると、、、
僕が考えた、上記ゲキカラ先生のエコー所見からの仮説は大きく2点です。

・三角筋中部繊維あたりの組織が運動方向に対して伸長反応が遅く(strechlag)、関節方面へ流入している
・伸長時、CHLが肩外旋時に表層へ牽引されている

上記の異常パターンに着目しました。

どこがどうなってるの?
と、
分からないと言う方は
動画キャプチャして、色々喋ってますので、
以下の動画をご覧ください。

ちなみに、
この疾患名を具体的に言いません。

ゲキカラ先生から聞いて、
自分は知っているのですが、
あえて言いません。

なぜなら、
この症例は
「異常所見があるのに疼痛が発生していない」
からです。

難しいですよね〜。。。
結構いますよね、、

近くでいませんか?
なんでこれで痛みが出てないの??
みたいな症例。

ここが人体の難しい所だと思っています。


で、ここから、
なぜ滑走不全や異常所見があっても、
疼痛が発生しないのか?を仮説とともに解釈していきたいと思います。


異常所見は疼痛出るのか?


滑走不全や組織の問題は必ず『疼痛』として認知されるのか?
について…

以下の文献を始め、
生理学等より考察すると…

疼痛を感知するのは
侵害受容器(自由神経終末)であり、
現在の研究では、筋膜間に多く存在すると言われています。
http://physiology.jp/wp-content/uploads/2014/06/076030140.pdf
https://www.researchgate.net/publication/21565788_Sensory_innervation_of_human_thoracolumbar_fascia_An_immunohistochemical_study

つまり、
この筋膜間により多くのストレスを与えると…
疼痛を感知しやすい環境が出来る。

画像6

という風に一つ考えることができます。

前提条件として、
個体差(個人バイアス、閾値)が様々なので、
一つの要因では
「疼痛」という「感覚」
で伝わらない可能性もあります。

それは、もしかすれば
脳の側坐核による影響かも知れません。
ホルモン影響(内在性鎮痛系)なのかもしれません。

ただ、そうなると
「人それぞれだ!」
で話が終わってしまいます。笑


そこで更にこの問題を掘り下げる為、
「短縮shortining」「攣縮spasm」
の生理機序の違いに着目しました。


短縮と攣縮の違いとは

皆さんは具体的に説明できますでしょうか?

ここでは、わかりやすい沖田先生の文献を拝借します。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/41/8/41_KJ00009647371/_pdf

まとめると、

・短縮というのは「組織の繊維化による変性」
・攣縮というのは「脊髄反射による過反応」

これを言い換えると

・短縮は組織の高密度化が発生するので、動「かない」
・攣縮はインパルスの過反射が発生するので、動「けない」

これを総じて、臨床上、人々は「癒着」と呼ぶ。↓
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/44S1/0/44S1_26/_pdf

ちなみに…
上の文献で林先生は「癒着」と呼んでいますが、
これは正式名称ではありません。
攣縮という表記の方が正しいかと思います。

実際、
医師の「癒着」と理学療法士の「癒着」では解釈が大きく異なっています。

要するに『癒着』という用語の定義ができていません。

それ故、広義的には
繊維化しているので、動いても組織(筋膜間等)に刺激が伝わりにくい。
だから、
短縮組織には圧痛は生じない。

と言われており、

過緊張の場合は、発痛物質の流動(除去)が起こらない。
だから、
攣縮組織には圧痛が生じる。

と言われているのはこの為です。

で、先のゲキカラ先生の動画をもう一度、確認すると…


三角筋全体のstrechlag(力の伝達不足)が生じています。
つまり、

・筋膜を介して動きが伝導されていない
・CHL(遠位部)が表層へ引っ張られている。


この2点を踏まえて、疼痛が出ていないなら、
僕はこう考えました!


上腕骨頭(関節運動)を阻害しない為に、
表層組織で深部組織を引っ張りあげて
組織移動スペースを確保している。
そうする事で組織間のぶつかりが無く、
痛みは生じなかったかな?

と。

ただ、この1st回旋動作のみ、
というだけで、感度あげて色々調べ上げると、
おそらく何かは問題見つかりそうですが…


そんな中ここで、一つ疑問が浮かびました。
『じゃあ、炎症期でもないのに、なぜ圧痛も無い組織が伸長痛を感じるケースがあるのか。』

郷間先生から質問を頂いたのです!


伸長(ストレッチ)最終域で痛みが生じるのは何故?

これって本当にその通りで、
郷間先生が言ってくださった例も
よく臨床上ありますよね。

本当に悩ましいです。
悩ましい。

短縮にやる癒着(滑走不全)?
攣縮による癒着(滑走不全)?


その意見について、
自分は最終域での伸長痛に関して、
この様に考えます。

短縮組織に負荷(伸長)を与えて
「組織損傷」
を起こしているなら、
疼痛は出ると思っています。

攣縮組織に負荷(伸長)を与えるなら
動きの「初動」
から徐々に疼痛は出ると思っています。

この理論は先に述べた生理学の観点です。

もちろん組織の単独変性は有り得ませんから、複合しているはずです。

じゃあ、どちらが優位なの?
となると…

これを臨床的に用いるとするならば、
鑑別方法として、対象組織に対し軽度の圧刺激(押圧)を加えます。
ここで可動域が増加し痛みが減るなら、
Aβによるゲートコントロール

α-γ相関の賦活による結果

として
「攣縮による癒着」
と考えます。

更に、
短縮と攣縮組織を鑑別するなら、
組織の短縮ポジション(上腕二頭筋なら肘屈曲)にさせ、
圧痛の変化を見ます。

短縮位なら伸長位よりも組織ストレスが減っているはずなので、
短縮組織なら痛み(圧痛)は減少しますが、
攣縮は反射亢進なので痛み(圧痛)は、
あまり変わらないはずです。

これについては、
倫理無視の人体実験でしか
確証、検証できませんので、
現在エビデンスはありません。笑
ただ仮説の1つとして捉えて頂くと嬉しいです!

鑑別していく意味は?

ここで、鋭い人はこう思うはずです。
『どっちでもよくね?』
と。笑

実際、CHLの話ならそこだけ、見れば良いじゃん!
って、なりますよね。そりゃ。笑

しかし、こう考えてはどうでしょう?
歩行していて
立脚前期に問題があるのか?
立脚後期に問題があるのか?

介入パターンは違いますよね?
ベッドの上で全部モミモミしませんよね。

それは、全部『適応』があるからです。

スクリーンショット 2019-12-09 23.05.06


詰まる話、上の話もそうです。
エコーの話から始まりましたが、
エコーを使う理由も
『鑑別』する為、
『適応』させる為、

であって、他にも様々な徒手検査等を実施し、
評価した上で、情報を統合する必要があります。

すなわち、
『情報統合能力』
です。

スクリーンショット 2019-12-09 23.05.00

整形テストもそうです。
除外評価(Rule out)なのか?
確定評価(Rule in)なのか?

意義を知らなければなりません。

トーマステスト一つとっても、情報統合していくと、この様に解釈もできます。

スクリーンショット 2019-11-14 22.15.54

こう言うフローやルールも覚えるのが大変です。

なのでここに、その様な事を覚えさせているAI も置いておきます。
無料で使えます。200種類ほどの整形テスト(精度や方法動画等)も、ふんだんに覚えさせています


やはり、プロなら
〇〇より××が問題だと思われる!
股関節より膝関節が問題だと思われる!
肩甲上腕関節より肩鎖関節が問題だと思われる!

そんな風に、
区分できれば、
鑑別できれば、
患者さんやクライアントが望む結果に近付いていくんじゃないかな〜って思います!


それが、最近、今回たまたま、エコーなだけです。

是非、解剖力を手に入れて、
共通言語でディスカッション出来れば嬉しいです!

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引用RTやコメントも大歓迎です。

声が嬉しかったら、また無料ノート書こ〜ってなります。笑

僕は単純なのです。笑

では、またの機会に!ぐっばい!


PS...
骨盤矯正って何?
共通言語で喋ろう。

そんな過去をこちらでも公開しています。

では!ぐっばい!


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