医学生が厚労省インターンした話(6分)
こんにちは! 現在、医学科3年の渡邊大晟です!
『楽しみ、便利さ、無意識を通して、”いつのまにか”健康に』をビジョンに日々活動してます。
今回、色々なご縁から2021年3月から3週間ほど厚労省へインターンさせて頂き、たくさんの学びがあったのでここで共有したいと思います。
1章:なんで厚生労働省に行ったの?
話を始める前に、ひとつ質問です!
「今、あなたは医師のキャリアをいくつ思いつきますか?」
臨床医、研究医、開業医など...
残りはどうでしょうか?
他にもたくさんあります。
・病理医
・産業医
・船医
・医系技官
・空港や港での検疫官
・製薬会社の研究医
・コンサルティング
・スタートアップ などなど...
医師と言っても、
意外に色んな働き方があります!
これから医師のキャリアは
どんどん多様化していきそうですね。
その中で普段なかなか関わることのない医系技官のキャリアについて昔から興味があったので、今回インターンで潜入調査してみました👀
今回、厚生労働省の中でも医政局地域医療計画課という部署の配属でした。各省内にいろんな局があり、さらにそこから細分化されているんです。
これは厚生労働省内だけでの組織図となります。
*医系技官の配属場所に関して
詳しくはこちらから
もし、インターンするのであれば事前に〇〇しているこの課に行ってみたいなどの下調べをした上で参加するとより実りある時間が過ごせるかと!
では、次に何をしてきたのか話しますね!
2章:未知の世界へ、一歩踏み出す。
やることなすこと、
全てが真新しく本当に刺激的でした。
行政の色んな会議に参加させて頂いたり、
医務技監にご挨拶したり...
日常ではあり得ない経験でした。
主な業務といえば、第8次医療計画に向けた分析でした。
インターンでは、5年〜10年先の医療は正確に予測できるんじゃないか?、そうと思えるくらい、未来に明確なゴールを設定しゆっくりと確実に医療政策が進むのを目の当たりにしました。医系技官としてのキャリアは、日本の医療の大きな流れを作るやりがいのある仕事だとも感じました。
実際の業務内容を少し紹介すると、、、
医療計画とは「医療法」という法律により作成、6年ごとに改定されます。現在、第7次医療計画(2018〜2023年度)施行されています。
医療計画では、死亡率が高く患者数の多い5疾病と、地域ごとの医療施設や医療従事者の確保が不可欠となる5事業と将来にわたって重要性が増していく在宅医療をメインテーマに作成されます。
▫︎5疾病 ▫︎5事業
・がん ・救急医療
・脳卒中 ・災害医療
・急性心筋梗塞 ・僻地医療
・糖尿病 ・周産期医療
・精神疾患 ・小児医療
+在宅医療
今回の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行からわかった課題を踏まえ「新興感染症等の感染拡大時における医療」を第8次医療計画の新たな事業として加わることが2020年11月に厚労省の検討会で決まりました。
それに受けて、コロナ感染症対策は何が効果的だったか、どの属性病院が感染症の対応病院として適しており、クラスターはなぜ起きたのかなどをデータを元に分析を行いました。*詳細は割愛します
”これを読まれているあなたは公的資料を読んだことはありますか?”
今まで目にしたことはあるけれど...めっちゃわかりにくい。どこにどの資料があるの?ってなりませんでしたか。僕は全く見方がわからなかったです。
それがインターンを通して、理解が深まり、武器になったと思います。
行政が何かを分析するとき基本的には公的資料しか取り扱いしていません。ビッグデータビックデータと騒がれる中でデータの出元はとても大切です。
データの取り方が一様で無かったり、数が少なければ分析も粗くなります。そのため、行政がバイアス無く集めた調査データをもとに分析するのです。
3. インターンを終えて見えた景色
1泊2000円ホテルに泊まり込みの3週間が終了した。毎朝、霞ヶ関駅では慌ただしく降りるスーツ姿の人とともに僕も中央合同庁舎に入っていく。そんな日々に終わりを迎え、清々しさともの寂しさの中で建物を去った。
インターンを終えてわかったこと。
行政と都道府県の役割分担し超縦割り社会で
国という組織がどのように動いているかでした。
1章でお話ししたとおり、〇〇省〇〇局〇〇課と無数に細分化されており、どこで何が行われているのかわかりません。2~3年で部署の配属が変わり、みんな新卒生みたく一からまた新しいことを学びます。
医療に全く興味がなく知らないとしても
医療課に配属されることはごく普通にあります。
そんな超縦割り社会の中で、お互いの役割分担を理解し連携することはとても難しいです。
だからこそ、同期の絆の強さは感じました。同時期に入った仲間は地域も課もバラバラで、47都道府県どこに配属されるかわからない。そんな中でも、連携をとり、内部の忙しさや今後の予定を電話一本で把握しながら仕事を進めていく様子が3週間のインターンの中でも見受けられました。
しかし、連携が取れない裏でその仕組みの中から、こぼれ落ちる存在もあります。
例えば、病児保育という領域、あなたはご存知でしょうか?
37.5度以上の発熱があると保育園ではあずかることができません。保護者が迎えに来なければならず、共働きの家庭では非常に大きな課題なのです。
医療のことは医療課でしょ、いや保育のことわからないから保育課が、、、こうして社会的にインフラ整備として重要な役割がすっぽりと抜け落ちることがあるんです。
それぞれの課の中間に属する課題は全く手をつけられなかったりします。そして現在、社会構造の狭間で苦しむ人々が生まれることも知りました。
今回のインターンを経て、本当に視野が広がりました。国という大きな組織がどこに向かうのか大局を見て行動する。または、自ら大局を描いていこうと考えるようになりました。
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