どっちで働きたいか?っていう話~キャリアの試行錯誤~歯科衛生士さんの場合
いい悪いではないし、当たり前なのですが、色々な職場があります。
周りの人はみんなライバル
一緒に働いていた歯科衛生士はみんなライバルだった、
そう振り返るAさんは(リピートしてもらうために)患者さんの気持ちを掴むにはどうしたら良いかを必死に考えたそうです。
キャリア支援に携わってると、過去に積み上げた経験を、職場環境と合わせて振り返るという場面に立ち会います。そうすると、その職場が何をスタッフのモチベーションと捉えているか、その違いから職場環境の違いが見えてきます。
なるほど、Aさんはそうやってキャリアの前半において、がんばってスキルアップしてきたのでした。
そして今は、チームワークを大切にしているクリニックで活躍していて、
周りの人も、知識や経験が豊富なAさんから学ぶことは多く、リーダー的な存在です。
Aさんが職場を変えたことには理由がありました。
職場をやめた理由
前の職場では、とにかく新しい知識や技術を吸収するのが楽しかった、当時をそのように振り返るAさん。臨床の現場で実践することで患者さんの病態を確実に良い方に向かわせた。それで患者さんからの信頼を得ることができた。彼女の取り組みは、「予防」という医院が掲げる歯科治療の方針と合致したものでした。予防を極めていったAさんは次第に予防の概念の枠を拡げて考えるようになり、患者さんのことを考えるともっと出来ることがあり、そのためには周りの人と協力して取り組みたいと考えるようになりました。そこで、自分が学んだことを周りの人とも共有しようとしたところ、興味を示してくれないばかりか、面倒くさいことを言う人と見られている、そのように感じられたそうです。
そこでAさんは思い切って職場を変えることを決めました。
「選ばれる」ことを意識したクリニックの組織作り
長く通う地元の人や紹介患者も多い今の歯科医院では、常に「○○さんはどうしたらいいかねぇ」という感じで、ドクターも歯科衛生士も技工士も一緒に話します。正直なところ、自分が今まで歯科衛生士として研鑽してきた技術や知識が100%活かせているとは思えないけれど、患者さんや周りの人の役に立てているという感覚があり、自分も含めて医院の伸びしろを感じていると言います。
最初に「チームワークを大切にしているクリニック」と書きましたが、患者さんとのお付き合いの中で、一人ひとりを丁寧に診ていたら、必然的に診る側のチームワークが大切ということになったのだと考えます。
このように医院のスタイルは様々であったとしても、医院が大切にしていることを患者さんが賢く見抜き、そして選ぶ時代だとおもいます。
同じようにキャリアアップを目指す人も意図的に職場を選んで、たくましく自分の糧にしていく。
だから、経営者であるリーダーは、自分たちが何を大切にするのかを考え抜いて、
その考えに基づいた組織運営、そこに紐づくスタッフ教育が必要なのだと、改めて思いました。
株式会社 メディカル・ブランド・デザインではスタッフ教育のための動画教材を提供しています。
『チーム作りに役立つクリニックコミュニケーション講座』 http://clinic-communication.jp
教材提供
株式会社メディカル・ブランド・デザイン
http://www.medical-bd.com
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