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セルフコントロールに効果的な「あいづち」

リーダーがセルフコントロールの達人だとしたら?
常に安定した状態でいられる、トラブルに対しても冷静に対応できる、そうすると周りにいる人に安心感を与えるので、自然と信頼が集まってくる。

リーダーにとって、メンバーと信頼関係を築くというというのは一緒に仕事をしていくための土台だと考えます。そこでまずは自分が信頼される存在でありたい。
それが言葉の使い方によってかなうのですが、どんな言葉の類かというと、対話のときのあいづちです。

あいづちの効果
あるコーチングの研修で、あいづちだけで初対面の人に対して、1時間話し続けるトレーニングを経験した人がこんなことを言っていました。
「話しているうちにアイディアが出てきて、初対面の人に自分のビジョンが話せた。それがペアワークだったのでお互いに聞きあうことで、まるでずっと前からの友達だったかのようにその後の時間を打ち解けて過ごせた」

その話を聞いて私は、聞き手のあいづちはどのようなものだったのだろうかと考えました。「へー」とか「ふーん」とか時には「それで?」というような問いかけもあったかもしれません。いづれにしても、相手が自分の話に興味津々で「もっと聞きたい」という気持ちがあふれている、そう感じられたのではないかと想像します。
自分の話に対する興味関心は、そのまま自分自身への興味関心として受け取れるので、話し手の承認欲求が満たされることで、聞き手に対する信頼感も生まれたと考えられます。

あいづちと関係性について

対話におけるあいづちの役割というのは、話し手の気持ちを軽やかにして対話を継続させる潤滑油のようなもので、あいづちを打つだけなら簡単なように思われます。
しかし、近しい関係の人との間では純粋な好奇心で相手の話を聞くことが意外と難しいことがわかります。それは、相手と自分との間に既にある関わりの中から生まれるもので、相手に対する想いや、責任感の表れでもあります。例えば私も子育て中は、よその子供の話はニコニコしながら聞けたのに、自分の子供となると、話を聞きながらいつの間にか怖い顔になっていて、あげくは子供が話し終わらないうちに否定的な言葉を口にしていたなんてことがありました。
これは親子の場合ですが、上司と部下のような関係においても、同じようなことが起こりがちです。

信頼関係を築くあいづちとは
職場でのミーティングや勉強会の場は、メンバーとの信頼関係の土台を作るチャンス。
リーダーは感情に流されず、メンバーの話を冷静に聞いて、メンバーに安心感を与えて、もっと多くの言葉を引き出したいです。
そこで、リーダー自身が瞬時にセルフコントロールができる、そのスイッチとなるあいづちについてお伝えします。

問題は、相手の話に自分が反応して、それがサインとして相手に伝わってしまうことなので、自分が使う言葉によって自分の気持ちをコントロールして、すぐに反応しないようにすればいいわけです。
そのために、反応する前のクッションとして機能するのがあいづちです。

たとえば、相手の話に対して「そうやなぁ~」というあいづちを挟んでみます。ちょっと間が抜けたように語尾を伸ばすのがコツです。実際に声に出さなくても、頭の中で呟くだけでもいいです。言葉に誘導されて、聴き手であるあなたはより相手の話をじっくり聴くことができ、話し手から見ても、うわべだけのあいづちを連呼するよりも、よほど自分の話を聞いてくれていると感じられ、対話が深まる感覚が得られるはずです。

また、相手の話が受け入れがたいと感じられた場合(その場合は肯定的なあいづちを打つことが難しくなります)にも、いったん「どういうことやねん?」とつぶやいてみます。ミーティングでリーダーが否定的な反応をすれば、メンバーはそこで口を閉ざしてしまいます。それではお互いの信頼関係を育むという目的は果たせないので、ここはリーダーがセルフコントロールの達人となって、メンバーを安心させ、スタッフの本音を引き出す必要があります。そこで活用するのがこのあいづちです。ちゃんと話を聴いてくれて、余裕が感じられるリーダーというのは、メンバーにとっては信頼できるリーダーです。

マインドをマインドでコントロールしようとするのは難しいですが、言葉によってマインドを誘導することができます。
今回はミーティングや勉強会などでメンバーと対話をするときのセルフコントロールに役立つ、あいづちの活用法をご紹介しました。

勉強会の動画教材
『チーム作りに役立つクリニックコミュニケーション講座』         clinic-communication.jp  

教材提供                 
株式会社メディカル・ブランド・デザイン
http://www.medical-bd.com

                 




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