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医歯薬系の大学受験英語入門 キモのキモ (7)

 皆さん、こんにちは。
 「実戦 医歯薬看護系大学受験英語の部屋」へようこそ。
 受験英語入門のnote 集中講座の第七回です。

 さて、今回はいよいよ入試問題です。次の英文の空所にあてはまるものを選択肢から選んで下さい。


Reading books (   ) a good way for sharing time with your children.

(1) are
(2) is
(3) as
(4) on

                                                                      (明治薬科大学)

 どうでしょう。文を細かく分けながら解釈していくと、Reading books は「本を読むこと」、a good way は「よい方法」、それから for sharing time は「時間を共有するために」、with your children は「子どもたちとともに」となります。
 ところで share という語は、ひと昔前までは基本的なのにちょっと日本語で説明しにくい単語でしたが、最近は日本語の文脈でも「シェアする」って普通に言いますよね。「共有する」と訳すと堅い感じですが、ここでは「子どもたちと共に時間を過ごす」ということです。

 さて、こうして解釈してみると、問題文には何かが欠けていますよね。何がないのでしょうか。そう、動詞がないんです。動詞のない文というものは、ない。五文型を見ればぜんぶ動詞が入っている、というか動詞が中心になって組み立てられています。
 え、「動詞が省略されていることもある」だって。それだって元々あるものを省略しているのに過ぎないので、見かけだけのことですからね。その意味でも動詞のない文というのはありません。あるいは、逆の発想で「動詞があって、動詞を中心に組み立てられたものが『文』である」と言ってもいい。
 だからこの問題では、空所のところに動詞を入れないと文の体をなさない、変なことになってしまいます。ですから、どうしても、この空欄には動詞が入るのですね。

 そうして見ると、選択肢の中で、動詞は
 
 (1) are
 (2) is

の二つだけです。
 だとすると、主語は Reading books ということになりますが、これは「本を読むことは」という意味になります。つまり「読むことは」が主語で、「本は」ではない。だから books が複数形になっていても、それに合わせて動詞を are にすることはないのです。だから正解は (2) is です。

 どうだったでしょうか。

 これは、問題そのものはそんなに難しくありませんが、正解することよりも、正解に至る過程を論理的に説明できることの方が大事なんです。たとえ正解できても「何となく、これっぽい」ではいけません。これは単に一つの例なんですが、いろんな問題を論理的に説明できることが自信につながります。


 今回はここまで。
 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

[参考文献]
『初めての大学受験英文法 ”超”入門講義 医歯薬系・空所選択問題を中心に: 志望校合格のために 予備校講師が本当に伝えたいこと』
https://www.amazon.co.jp/dp/B09YHHXG2P?&linkCode=ll1&tag=cstransbiz-22&linkId=cc55387ce88782912cf2e7240aebd17d&language=ja_JP&ref_=as_li_ss_tl

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