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僕が目指す/考える「インハウスエディター」とは

執筆:編集2Gマネージャー原田

「インハウスエディター」って言葉をご存知でしょうか。僕はここ数年耳にするようになった言葉です。直訳すると社内編集者。編集者の端くれとしてはじつに興味深い言葉です。

その「気になる言葉」はしばらくのあいだ頭の中で放っておかれましたが、組織として発信を始めたこの機会に再び引っ張り出してみることにしました。

さあ考えよう、インハウスエディターってなんだ?

まだ新しい言葉であり、多分に広く解釈可能で、これはきっと自分たちなりの定義を持ってもよさそうです。

持論のまえに、まずはいくつかnote内で出てきたインハウスエディターに関する投稿を共有します。

社内の言葉すべてに責任を持つ

いま、僕が考えるインハウスエディターとは、「言葉でつなぐ人」という感じでしょうか。

言葉を使って「組織」を、「社内と社外」を、「ユーザーとプロダクト」をつなぐ

ビジュアルやデザインがWEBの主役だった時代(これはひがみです)から少し時代は変わり、コピーライティングや、「正しくそこにあるべき言葉を紡げるスキル」が再び注目され始めているように感じます。

ただ、“つなぐ人”インハウスエディターに求められる領域は、プロダクトやサービスに関わる部分だけではありません。僕にとっての理想は、大げさに言えばおおよそ社内で発せられる言葉すべてに対しても責任を持つこと、だと思います。

たとえば皆が集まり、経営陣が熱を帯びた声でメッセージを伝える機会は確実に減りました。上司部下というミニマムな関係でも口頭のコミュニケーションは激減しています。いままで縦の関係で落としていた「企業の方向性や文化」を、いかに効率よく伝達するか。その部分において、テキストが担う割合が大きくなっているのではないでしょうか。

そういう意味で「社内で発せられる言葉すべてに対しても責任を持つ」は、インハウスエディターが強く意識すべきことのような気がしてきました。いわゆるマインドの部分ですね。

なお、この考えのベースとなるものは同じマネージャーの江村とも以前から考えを共有していたものです。加えて、株式会社WORDSの竹村俊助さんの「顧問編集者」という動き方にも大きな刺激を受けています。

会社を「編集する」っていいじゃない

編集者は「編集する人」です。その対象はいままで紙であり、WEBでした。これからのインハウスエディターは対象を「会社」にしていくのも生きる道のひとつかもしれませんね。

会社を編集対象と考えると、情報の出し方や見せ方というものへの意識が一気に変わってくる気がしませんか。そしてその切り口や解釈は、いわゆる「ブランディング」につながっていきます。

いま僕はコーポレートの発信媒体に関わっています。そこは純粋に企画や執筆をして編集の腕を磨く場でもあるのですが、なにより会社の情報を発信する重要な仕事です。個人的な理想としては、そこの業務をうまく組織化して取り組めるといいなと思っています。

そしてインハウスエディターは、そんな新しい組織を牽引する存在になれるのでは……?

…と、思ってはいますが、その責任を負うには僕はまだ知識も経験も足りていません。組織づくりも簡単ではないですし、実現までの道のりはずいぶんと遠そうです。今回はいったんこのあたりでおしまいにしておきましょう。

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