富山市まちなか総合ケアセンター

9月にCBTとOSCEが終わったので、さっそくやりたかったことの1つ目として富山市の総曲輪にある、まちなか総合ケアセンターの見学をさせていただきました。
富山市まちなか総合ケアセンターは診療はもちろんのこと、自分が興味を持っている子育て分野の支援や地域コミュニティの醸成などの推進を目指して様々に事業が行われており、夏前からずっと興味があったので今回見学させていただきました!


【富山市まちなか総合ケアセンター】

・カルテなどの情報について
カルテはクラウド上に保存されており、設定されている端末であればスマホでも見ることができ、家での作業も可能である点で働き方改革が話題となっている現在においてとても有用であると感じました。ですが、患者さんの個人情報という安全面の問題もあって、その境界の設定が難しいというお話もしていただきました。

・訪問診療について
普段の授業では臓器別の疾患に対して学んでいるが、訪問診療の現場では複雑な疾患に加え、家庭環境や社会背景までもが絡んだケースを目の当たりにし、何を重要視して診療にあたるべきか断定できない難しさを感じた。又、医学部に入って常々感じていた、「医学以外の分野の学問に対する知識不足」によって患者さんの治療にも
影響を及ぼしかねないということも気づかされた。
(そのような教養のなさをを感じていたことも、最近続けている読書や医学以外の分野に対する興味につながっているのだろう。)
→読書についての記事へ(執筆中)

・まちなか総合ケアセンターにおける医師の役割は多岐にわたる。
在宅診療の他、地域住民への健康教育としてセミナーでの講演会や市内雑誌でのヘルスプロモーションの活動がある。同一施設内の産後ケアセンターや発達支援センターなどとの連携も求められている。

・育児
育児に対する興味から「ままのわ」の活動にも参加させていただき、育児を現在進行形で行なっている方々から話を聞くことで、地域コミュニティの重要性や将来父親となって育児に関わるにあたって医師としてできることは何か考えるきっかけもいただきました。
→cf. 出産・育児に関する制度概要について(執筆中)

・富山という場所は面白い。
富山市は「コンパクトシティ」と呼ばれ、富山県の人口の40%を抱え、このくらいの規模があれば行政の介入がなくても一般企業などによりビジネスが成り立つという。(その分野に関しても勉強しなくては…)
まちづくりの観点でもまちなか総合ケアセンターの担う役割というのは大きい。
(優秀な先生を中心部に呼び寄せて、それによって子育て世代の移住をはかり、そこでの子育てが安心して行えるように産後ケア応援室や病児保育施設、発達支援センターなどが整っている)
これは医学、教育分野に興味のある自分にとってはとても画期的で新鮮だった。

・家庭医について
家庭医と総合診療医、プライマリケア医など様々な呼ばれ方があるが、厳密には違いがないらしい。ただ、政治的なものも絡んでいて、呼び名が異なっていたりするのも世間一般に定着するのに時間がかかっている1つの理由なのかもしれない。

最後になりますが、渡辺先生や三浦先生をはじめとして富山市まちなか総合ケアセンターの見学をさせていただくにあたってお世話になった方々に心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

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