2.27 長浜市長選挙 梅本ひろふみ氏 インタビュー書き起こし
滋賀県長浜市を拠点に活動している市民メディア「湖北の未来を考える会」です。
2022年2月27日、長浜市長選挙の投開票が行われます。 これをきっかけに、未来の子どもや孫のために今大人ができることを考えてみませんか?
Your vote is your voice!あなたの一票はあなたの声! 一緒に住みよい街を作っていきましょう٩(ˊωˋ*)و
自己紹介
どうもはじめまして。梅本博文(うめもと ひろふみ)です。よろしくお願いいたします。今回「湖北の未来を考える会」でこんな企画を催していただいたのをすごく感謝しております。どうもありがとうございます。
私梅本博文は、昭和33年長浜市北船町で生まれたんですけれども、育ったのは平方町です。虎姫高校を卒業して早稲田大学に進んでそこで政治を勉強しました。その後、一般企業のカネボウに入社したんですけれども、そこで会社員を40歳までやりまして、そこから独立して会社を経営して、中小企業診断士も取得していろんな会社のコンサルティングなんかもやってまいりました。
今回長浜の方に帰って、長浜に経営的な手法を取り入れて長浜を活性化したい。特に人口減少を止めていきたいということを志して、今回長浜に戻ってきました。どうぞよろしくお願いします。
市政改革
現在の長浜市の市政については、財政的にも非常に堅実的にやられているし、近隣の市に比べて財政も非常にきちんとやられていてすばらしいと思いますね。ただやはり、もうちょっと積極的な財政をやっていきたいなというふうに考えています。今回、12年間で市債330億円を国に返したということで、堅実だというふうに言われていますけども、やはり今、お金を使っていかなきゃいけないなと私は思っているんですね。そうしますと市債を返すよりも、逆に言うと市債を増やしてでも、何か積極的な財政を取れればいいかなというふうに思っています。
今、長浜市は「チャレンジ&クリエイション」ということでやっていますけども、私も「チャレンジ&クリエイション」はやっていきたいですし、全然標語を変えずにそのまま継続して、もっと進化させた「チャレンジ&クリエイション」をやっていきたいなというふうに思っています。それには私のような経営感覚みたいなことがある民間の経験豊かな人間の方がふさわしいんではないかなというふうに考えています。
重視したい分野「経済・雇用」
私はやはりずっと経営をしてきましたので、長浜の経営をどういうふうにしていこうかということを考えております。それで実業家といいますか、経営者というのは「KSF」という成功の鍵というものを見つけていって、それを達成して全体の目標を達成してくということが経営者のやり方なんですね。私は長浜のいろんな経済状態を考えまして、ちょうどここも木之本の事務所なんですけども、長浜の北部の経済をまず活性化させることが重要であると考えています。それが南の方に行っている人口流出に歯止めがかけられるし、北の方で人口が増えればおのずと商業地域である中心市街地である長浜の南部の方も栄えてくる。「北部」と言ったのは位置的な北部という意味じゃなくて、旧伊香郡であるとかあるいは浅井町であるとか、長浜市でも西黒田の部分とか、そういったことも含めて「北部」と言っているんですけども、そういう地域の活性化をまずやっていくというのが重要であると思っています。
具体的な施策としてはいろんなことを考えているんですけども、今回目玉の施策として「仮設住宅を作る」というビジネスを考えています。これはどういうことかというと、ちょうど実は私、日本維新の会と今回は政策協定を結んだんですけども、大阪の方では将来的に南海トラフ地震があって、大きな災害に遭った場合に避難民をどうするかということが大阪では課題になっています。それに対して長浜市が地域で仮設住宅を作って、長浜市で備蓄しておいて、いざというときになったら大阪に運ぶというビジネスを考えているんですね。そうしますと、長浜市の木材を使うことになりますから、林業も発達するし製造業も発達してくと思うんですね。
パネル工法という工法を考えていますので、壁を作っているとこ、ドアを作っているとこ、屋根を作っているとこ、別々に作ってそれを大阪に持っていって現地で組み立てる方法なんですよ。ちょうどこれのヒントになったのが、菅浦にヤンマー家庭工場があるんですけども、そこではヤンマーの部品を菅浦の人たちが工場で作っているんですね。そういうことをすることによって菅浦の経済が発達するというようなことをヤンマーさんが創業時期からやられているんです。それを参考にして、いろんな村々でそういったような産業、大企業じゃなくてもちょっと部品を作るだけみたいなことをいっぱいやっていきたいなと。そうすると、林業も発達するし、地域の経済も発達すると思うんですね。それで大阪とかでいざという時に運ぶ。
ちょうど滋賀県というのは日本で一番災害が少ないんですよ。地震も全国で4番目に少ない。台風も逸れてしまうんで非常に災害が少ないんですね。ですから、ここで備蓄していたものを大阪に運ぶ。場合によっては、大阪で行くところがなくて避難される場合は長浜で受けようと思うんですよ。そうしましたら、例えば空いている場所、まずどこかというのは決めていかなきゃいけないと思うんですけども、空いている場所はたくさんありますのでそこに避難していただくと。例えば、長浜北高校の跡地とかはたくさん空いていますから、ああいったところに仮設住宅をたくさん作っておいてそこに入ってもらうみたいなことができればいいかなと思うんですね。それが新しい産業を興すという私のいちばんの目玉です。
もちろん私としてはいろんな企業を誘致したりとかいうこともやっていきますし、あと私の施策のひとつとして、若い人たちにICTの技術を覚えてもらって、長浜市の企業がプログラミングなどを長浜の若い人たちに発注するみたいなことで活性化していきたいとかいろんなことを考えているんですけども。他にも様々な施策が思い浮かぶんですけども、今回私の一番の目玉として考えていきたいのは、先ほどの仮設住宅のビジネスですね。
北部経済の活性化ともうひとつ大事なのは、今若い人たちが働ける場が少ないと思うんですね。長浜市は、0歳から18歳の人口というのは全国平均に比べても多いんですよ。ですが、18歳から54歳の年齢層というのは全国平均に比べても低いんですね。要するに、正直私もそうなんですけど、高校卒業してからずっと外の地域に出ていてそれで帰ってこないという人が多いので、やはり若い人たちに働いていただけるようなそういう産業をいろいろ興していきたいなと考えているんですね。
それで目玉としましては、フリーランスの人たちが働けるような場にしていきたいんですよ。もちろん企業誘致はやっていきたいと思うんですけども、なかなか大企業を持ってきたとして、工場ではオートメーション化が進んでいるので、大きな工場ができたとしても数人しか雇わないところがあるので、それよりもフリーランスの人たちが働けるような場にしていきたいと思っているんです。
若い人たちがやりたい仕事って言うのは、例えばユーチューバーであるとかEスポーツプレーヤーとかプログラマーとかね。女性ならイラストレーターになりたいとかそういう仕事って全部自由業、フリーランスなんですよ。そういう仕事に着きたい!といって今まで東京に出て活躍するというのが一般的だったんですけど、例えば音楽とかでいえば、米津玄師とか藤井風とか地方にいながら世界に発信していける人達がどんどん出てきています。これはユーチューブとかICTが発達したからだと思うんですね。
ですから、東京に行かなくても地方でもそういったことがやれる。いろんな地方でも活躍しているユーチューバー。佐賀に行けば「佐賀よかでしょ。」とか「東海オンエア」とか地方で活躍している人達がいますよね。ああいう人達を助成するとか、音楽家を作るとか、芝居をやりたい人がここでやるとか、みたいなことを促進していきたいと思うんですよね。
それは何で長浜やりやすいかというと、私もずっと東京にいたんですけども、東京にいると地方からそういった人たちが来てバイトしてやっているんですね。女性ですとセキュリティーがしっかりしたところに住まなくちゃいけないから、家賃で7~8万くらいかかります。そういったところに住むと20万くらい生活費かかっちゃうんですよ。そうなると東京で生活が汲々として自分が本当にやりたいことがやれないみたいなところがあるんで、だったら長浜にいてもそういったことができる環境を作っていけば、長浜は家賃が安いし、ましてほとんどの人が自宅から通っているから損益分岐点というか、今まで20万なければ生活できないというのが10万以下でも生活だけはできますよね。その空いた時間を自分がやりたいことにどんどん投資してくみたいなことができればいいかなというふうに考えてます。ですから、ICTの技術とかでも長浜市の方がそういった人たちに仕事を投げてあげて、そうすれば長浜のプログラマーが育つし、もし市が助成してあげるとしたらプログラマーの教育をやってあげるとかみたいなことがやれればいいかなというふうに思ってるんですね。
あと、若い人達でも商売をやってみたいとか。私は雑貨屋をやりたいとか、古着屋をやりたいとか、そういう方とかもいっぱいいらっしゃると思うんですけども、そういうのも助けていきたいなと思っています。朝日町に前の長浜図書館がありますね。あそこに古着屋の集積とかそういったものを作って古着屋をやりたい人を集める。家賃はほとんど取らないといいますか、売り上げの何パーセントみたいな感じにしてやってあげれば、仮に在庫が残ったとしてもネットで売るとかすればできるし。
そういうようなビジネスって、実は長浜が黒壁を中心に物売り商店街になってないというか、黒壁って別に日頃のものを買う商店じゃないじゃないですか。みんな他から来てる人達がいるから。じゃあ他から来た若い人達が朝日町にある古着屋の集積に行きましょうみたいな。大阪に行ったらアメリカ村に行きましょうみたいな、東京に行ったら代官山に行きましょうみたいな感じに、そんな集積に十分なり得ると思うんですよ。そういったようなフリーランスの人が働ける場みたいなものを、長浜市が行政としてやっていければいいかなというふうに考えています。
重視したい分野「教育・子育て支援」
教育の問題を選択させていただいたんですけども、先ほどの長浜全体の人口減をどう食い止めていくかということをメインで考えて、教育を選ばせていただきました。
まず大きく問題としては、「高校の問題」があると思っているんですよ。私は虎姫高校出身なんですけども、私の時代はみんな普通科高校であれば伊香高校か虎姫高校か長浜北高校とか、そういったところに通っていました。今は「全県一区」になったことによって、私は旧長浜に住んでいるんですけども、私の周りの人はほとんど彦根とかに通っていますし、あるいは膳所高に行っている子もいれば草津東に行ってる子もいれば、どんどん南の方に行っていて・・・昨年の伊香高校は定員の44%くらいしかなかったですし、虎高もどんどん定員割れしているんですね。
こういうような状況が続いていきますと、どんどん湖北にいる子たちが南の方に行ってしまうと思うんですよ。南の方に行ってしまうと、そこで就職したりとかあるいは高校の友達ってすごく大事だから、そこで恋愛してそのまま結婚して南の方に行ってしまうみたいな感じで。非常にこれがまずい状態になっているって私は思うんですね。
でも、長浜市がいろいろやっていこうとしても、長浜市の意見が取り入れられないそうなんですよ。今回私の選挙の応援をしてもらっているメンバーの一人で、今回長浜高校と長浜北高校が合併したときの校長先生も入っているんですけども、彼が言うには、長浜高校と長浜北高校が合併するときに長浜市の意見ってほとんど入らなかったらしいんですよ。それはなぜかというと、伊香高校も虎姫高校も北高校もすべて「県立」高校だからなんですね。
滋賀県は、公立高校はすべて「県立」高校です。他の県とかに行くと「市立」高校とかあるんですよね。大阪だったら大阪府立高校と大阪市立高校があるし、岐阜に行けば岐阜県立高校と岐阜市立高校があります。そういった具合に、長浜市民が意見を反映できるような「長浜市立高校」というのを作りたいと思うんですよ。長浜市立高校ができれば、それによって我々長浜市民の意見が全部入るし、それをやっていくのに魅力のある高校じゃないと長浜に残ってくれないと思ってるんですよ。
その魅力を出す方法として、「公設民営」という方法を考えています。「公設民営」というのは、公設つまり公が造るですね。ですから今回、市が造る。市が土地を用意して建物も市が造る。民営というのは民間が経営する。だからそれをできれば人気のある高校に運営してもらう。私、今ユーチューブで「長浜市立早稲田高校」というのをあげてるんですけども、早稲田の付属高校として来てもらえれば充分魅力を感じられると思うんですね。だからすべてが早稲田に行けるかどうかっていうのは、そこまではちょっと難しいんですけども。上位30%とかそういった人が行けるとかそこは早稲田との契約なんですけども、そういったような魅力のある高校が造れれば、長浜の子達がずっと長浜に残れるし。あるいは彦根の子が来たりとか、あるいは敦賀の子が来たりとか高島の子が来たりとかそういった具合に逆に吸収ができると思うんですよ。そういうふうにすると彦根にいる子達が長浜に住んでみようかとか、敦賀の子が長浜に住んでみようか・・・みたいな感じになると思うんで、そういったことをやっていきたいと思ってるんですね。
「早稲田高校なんて、早稲田は本当に来てくれるのか」とよく言われます。実は私、早稲田出身なんですけども、早稲田の今の悩みっていうのは、東京の子ばかりになっちゃってるんですよ。僕の時代っていうのは、地方の子がいっぱい行っている時代だったんです。早稲田といえば地方の学生の集まりみたいな感じだったんですけども、その公法がすごいずれてきているので、今は早稲田の方も地方の方にどんどん附属高校を造ろうという傾向があるんですね。佐賀にもできていますし、大阪にもできています。それを大学の目から見ると、建物は市が用意してくれるんであればそういった投資がいらないわけだから、早稲田も来やすいと思うんですね。それで早稲田だけにこだわってるわけではなくて、それ以外の慶応だとか明治とかにももちろん話してくつもりですけども、そういったような大学からのメリットもすごくあると思うんですね。ですから、そういったような高校を造る事によって人気のある高校を造っていくということなんです。
もうひとつ人気を出す方法として、通学制以外に通信制の高校を造っていきたいと思ってるんですよ。今、角川グループ(ドワンゴ)が経営してる「N高校」ってあるんですけども、16,000人の生徒を集めて日本で一番大きい高校になってるんですよ。ネットで勉強してプログラミングが学べるとかみたいな感じですごく人気があって、そのN高校のビジネスモデルを全部この高校でいただきたいなというふうに思ってるんですね。
そうすると、滋賀県の子だけではなくて全国のいろんな地方の子達が、仮に「W高校(早稲田の頭文字Wを使って)」と言いますけど、W高校に通ってくれればそこに「関係人口」がどんどんできてくることになるし、今の通信制のやり方であればスクーリングってことで年に何回かは来てもらわなきゃいけないんですね。そうすると、その時に「長浜っていいところだな」ってことで観光してくれたりとか、あるいはここで起業してくれたりとか、長浜の仲間と一緒にNPOつくってみようかとか、いろんなことができると思うんですよ。そういったようなことが今回の特効薬になるなというふうに思ってるんですね。
もうひとつこの高校について、「そんなに高校なんかにお金を投資して」みたいなことを言われるんです。そうではなくて、これは実は儲かるビジネスといったら言い方があれですけども、要するに高校の建物は市が作るんだけど売り上げ(授業料)の何%かを高校がいただくような感じになってくるんで、数年したら多分償却も充分できますし、場合によってはどんどん生徒が増えていけば、売り上げも上がってきてこれは市の収益になっていくと思うんですよ。先ほど言ったように、長浜市民が意見を出せる高校なんで、定員数は例えば通学制300人って決めたとしたら、「いや、もっと増やしたい」とか「400人にしたい、500人にしたい」というのも市が決められるので、そういったのはいくらでも我々の裁量によってできるんですよ。だからそういったような魅力のある高校をつくることによって、収益も上げてくるみたいなことができればいいかなというふうに思ってるんですね。
もしそういった収益が出たら、それを小中学校の教育に投資していきたいんですよ。今小学生の学力テストのレベルが、全国47位中滋賀県は47位なんですよ。今最下位なんですね。中学生が38位かな。総合すると全国でもワースト3に入るような県になっちゃっています。それを何とかしてくのに、例えば先生を増やすみたいなことも必要になってきますから、先ほど言った早稲田高校で得た収益をそっちの方に入れていきたいなというふうに思ってるんですね。早稲田高校をやることによって、早稲田大学は教育学部を持っていますから、教育学部の先生たちに来てもらったりとか、あるいは研究としてどう学力を上げてくかみたいなことをやっていこうというふうなことで、小学校中学校の学力も上げていきます。
しかも今、余呉だとか虎姫とかに小中学校が合併してつくってる、例えば余呉小中学校ってありますけども、これが市も高校を持っていれば小中高と一貫教育ができることになるので、相当な学力の向上になるんじゃないかなというふうに思うんですね。そういうふうな小学校中学校高校が全部一体化した仕組みをつくっていくことによって、長浜市の学力も上がるしあるいはスポーツだとかいろんな演劇だとかそういったものもあがってくし、全国の人達との関係性もできてくるので、これは今回私のいちばん特効薬かなというふうに思ってます。ぜひともこれをやっていって、小学校中学校高校の学力レベルを上げていきたいなと。そして楽しい長浜市にしていきたいと思っています。
最後に市民の皆さんへメッセージ
私梅本博文は、これまでの経営者としての感覚を生かして、若い人達が「長浜に残って仕事をしてみたい!」と思えるような街づくりをしていきたいと思います。ですから、ぜひとも今回の私の施策とかについてユーチューブ動画を観ていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
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