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ワールドカップが盛り上がっているのは「ゴム」のおかげです。

サッカーのワールドカップが盛り上がっていますが、球技というのは、あの丸いボールがあるから楽しめるし、ルールが成り立つものです。

佐藤健太郎(著)『世界を変えた新素材(新潮選書)』によると、近代的なサッカーが生まれたのは、1863年とのことです。
そして、第1回ワールドカップが開催されたのは、1930年で、場所は南米のウルグアイでした。

近代的なテニスが生まれたのは、1873年です。
1877年に、ウィンブルドン選手権が開催されています。

ゴルフは15世紀にはその原型となる競技が存在していましたが、当時のボールは木製でした。
全英オープンが始まったのは1880年です。

野球が初めて行われたのは1847年です。
当時のルールは、現在とはかなり違うものだったようです。
メジャーリーグがスタートしたのは1876年です。

ほとんどの球技が発展したのは、19世紀中頃からです。
それは、ボールに「ゴム」が使われるようになったからです。

ゴムという素材が、使えるようになるまでは、サッカーでいえば、動物の膀胱を膨らませたボールを使っていました。
日本で平安時代に流行した蹴鞠のボール(鞠)は、2枚の鹿皮を馬皮で縫い合わせて作ったものでした。

ゴムという材料自体は、15世紀にはヨーロッパに伝わっていました。
ゴムをヨーロッパにもたらしたのは、あのクリスタファー・コロンブスです。
しかし、当時はゴムの使い道が見つかりませんでした。
この頃のゴムは冬は硬くなり、夏には溶けてベタベタになって、使い物になりませんでした。

1839年に、アメリカの発明家チャールズ・グッドイヤーが、このゴムの欠点を克服します。
ゴムに硫黄を加えて加熱することで、このゴムの欠点を克服したのです。

この発明により、ゴムが一般的に使われるようになります。
そしてボールにも使われるようになり、球技が発展していきます。

その後、技術革新が進み、車輪に使われるようになって、交通革命が起こります。

ゴムがあるからこそ、自動車は快適に走ることができるし、サッカーや野球を見て、世界中の人たちが熱狂できるのです。

普段、何気に便利に使っていますが、ゴムは世界史を変えた素材のひとつなのです。



参考文献
『世界史を変えた新素材』佐藤健太郎(新潮選書)

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