セラムン年表

セラムン世代とは(2015年版に少し加筆修正※簡易年表は2015年当時のもの)

第一章 はじめに

2012年12月末、美少女戦士セーラームーンが20周年を迎え、当時TVアニメを視聴していた世代を中心に再度ブームが巻き起こっている。美少女戦士セーラームーンを簡単に説明すると「ごく普通の14歳の女の子・月野うさぎがセーラームーンに変身して、世界を守るために悪を倒す話」である。女の子だけの戦隊ものの先駆けであり、漫画を原作とした広範なマーチャンダイジングビジネス(商品化計画)の成功例でもある作品だ。この作品に注目した理由は「TVアニメは、事実上無料で摂取できるコンテンツであるがゆえに、ある世代全体の嗜好性を一意に決定しやすいといわれている」からだ。実際に20周年を迎えてから企業がこぞってTVCMに挿入歌の替え歌や30歳のセーラームーンなどパロディ化して起用している。また『女性をめぐる文化的現象は、時代の「気分」を圧縮し表明する。』と表現されるように女子の欲望が詰まった90年代の金字塔的作品である美少女戦士セーラームーンは、過去も現在も社会現象を起こしているからだ。
 そんなTVアニメ『美少女戦士セーラームーン』シリーズを当時(4~10歳で)視聴していた女性たちを「セーラームーン世代」、略して「セラムン世代」と呼ぶ。2015年時点では、セラムン世代の多くが28歳前後であり、「アラサー」と呼ばれている。また彼女たちは「ゆとり世代」と重なっている。美少女戦士セーラームーンをキラーコンテンツとして起用すると幅広い世代を取り込むことができる。しかし年代によってセーラームーンといえばどんな作品かと質問しても回答が変わってくる。マンガやTVアニメをリアルタイムで4~10歳の頃、視聴していた彼女たちを仮にセラムン第一世代とここでは呼ぶことにする。第一世代は現在27~37歳である。今回メインで取り上げている認知度が高いアニメ版だけでもゆとり世代を含む1982年から1996年までの女性が対象となる。そしてバンダイ版ミュージカルや実写版ドラマに触れていた彼女たちはセラムン第二世代になる。ちなみに著者はセラムン第二世代。ミュージカルはアニメ放送翌年から2005年まで公演され、10周年である2003年には実写版が放送されている。第二世代は現在20~26歳である。ここから幼少期の経験が人生に影響を与えるとしたら「セーラームーン」という単語で反応する女性の幅が市場である。そしてセーラームーンとしての物語の内容や本質は変わらず、長期間メディアミックス商材として使用されてきたため同じ価値観を持った少女たちが世代を超えて生まれていると考えられる。また「大きいお友達」や「萌え」という男性をも引き込む力も持ち合わせており、実際に社会現象を起こしたモンスターコンテンツといえる。
日本のマクロ現状として民間最終消費支出が320兆円(2008年)とGDPの半分が内需である。個人消費が日本の経済を動かしている。また『女性をめぐる社会現象は、時代の「気分」を圧縮し表明する』と表現される。日本の経済を左右する力を持っているのではないかと考えた。

日本の働く女性の多くは30歳前後で「結婚や出産といった大きなライフイベントに直面し、仕事との折り合いを中心とした多くの決断を迫られている」。[6]そこで入口に差し掛かったセラムン世代を厚生労働白書や数冊の参考文献、美少女戦士セーラームーンという作品を通して考察する。彼女たちの抱える課題は28歳になれば女性が一度は悩むはずの現実である。年が10歳離れていても同じものを見て育ったセラムン世代なら、セーラー戦士たちと同様に社会を変える力を持っているかもしれない。さて、これから社会を担っていく彼女たちと働き方や消費者行動について考察していこう。

大学生の頃からLINEスタンプクリエーターしてます。 芽子と申します(*´▽`*) セーラームーン、moumoon、デジモン、好きです! ランサーズに登録もしてます。あとBASEもしてます。