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いま地球には不気味な変化が起きている

いま地球には不気味な変化が起きている
著者:クライメート・セントラル
訳者:仙名 紀
柏書房株式会社

気候変動・異常気象・・・今や珍しくない言葉。
ここ数年で頻繁に聞かれるようになった。

一体地球の「正常な気象状態」とはどういった状態だろうか。
氷河期・間氷期が繰り返された地球も極大温暖化を超えて
人間や現存の動物たちが生きていくのに適した環境になってきたのに
いままた、気象が大きく変わり、それに加えて人間が作り出してきたものにより温室効果ガスが排出され、地球温暖化が進んできている。

地球温暖化、といっても日常生活を普通に営むことができている今、
身近な問題としてピンとくるひとはそんなに沢山いない気がする。
でも実際、温暖化は世界中の生態系にも影響を及ぼし、
二酸化炭素で水温は上昇する一方。

「大気中の二酸化炭素濃度はこの50万年あまりで最高値
 海水面は100年前と比べて20cm上がっている。」(本文より)

2100年までに海水面は180センチ上昇するといわれている。
まさに「いつ、なにが起こってもおかしくない」状態。

テレビや本で幾度も説明されているのに、日々目の前の景色が
大きく変わらなかったら、私たちは気付けない。

2013年に発行されたこの本に
「これから干ばつや豪雨など極端な気象がこれまでより頻繁に起こる」
とありますが、2021年の今、この日本でもまさに歴史的豪雨等
極端な気候変動が見られる。

不気味な変化はじわじわと迫ってくる。

「何かがおかしい」は私たちみんなが感じていること
「原因」も多く究明されている。
しかしながら「解決の方法」が明確にあるわけでもなく
自然の中でこれから何が起こりうるかを「予測」はできても知る術がない。
取り返しのつかないところまで来ているかもしれない、と
「いま地球には不気味な変化が起きている」というタイトルが
大切なことを教えてくれる。

私が20代の頃読んだ立花隆さんの「宇宙からの帰還」にあった
宇宙飛行を経験したウォーリー・シラーの言葉を思い出した。
「この地球以外、我々にはどこにも住む所がないんだ」

ひとりひとりが考えることを促される一冊です。


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