お客様自らが聞きたくなる仕掛けとは
溢れる思いが止まらない
商品を作るうえで、多くの場合はこだわりを持って作っていると思う。
「このこだわりは、是非伝えたい」
「こんなこと、他は一切やっていない。この点は伝えたい!」
正に『溢れる思いが止まらない』状態。どうしても聞いてほしいし、理解してほしい。そして、その先の『それが伝われば、きっとうちの商品を好きになってくれるに違いない!」という仮説。
凄くわかるし、ありがちな話ではあると思うのだが、方や消費者側からするとちょっと面倒。たまにお店にはいると上記のモード全開で来られることがあって困る。。
「気になるときには自分から声をかけるので、、それまで黙っててくれませんか?((笑)」
そんな気持ちになったことがある人も多いと思う。
どうしたら、スムーズにお客様に思いが伝わるか
では、どうしたらスムーズにお客様に思いが伝わるのだろうか?一つの方法として、「お客様から質問させるように仕掛ける」というのがあると思う。
例えば、チョコレート。綺麗にディスプレイされたチョコレートの粒は美しい。そして最近は産地やカカオ含有量など、今までの味(ミルクとか抹茶とか)を中心にした選び方とちょっと異なった方法で選ぶことも増えてきた。
本来であれば、「シンプルなカカオチョコレートだけど、産地が違えば風味が違うのも味わっていただきたい!!この微細な差にうちはこだわっているんだ!!例えば、このコートジボワール産とグアテマラ産は・・・・」と語りたくなるところ。でも、そんな方法だと講釈みたいでお客さんは聞きたくもない。
ここで引き出すべきは、以下のようなコメント。
「シンプルなカカオチョコでもこんなに種類があるんですね」
「この二つはどのように違いがあるのですか?」
そう、お客様から『知りたい』とトリガーを引いてもらう仕掛けが重要なのだ。
お客様が質問したくなる仕掛けとは?
では、そのような仕掛けはどのように作ればよいのだろうか?
分かりやすいのは『比較』である。特にこだわりの細分化があるのであれば、(チョコレートの例でいうと、シンプルなカカオチョコレートでもコートジボワール産とグアテマラ産など数種類あるとか)それらの比較が一番わかりやすい。
それらを並べておけば、自然と「どのように違いがあるのか?」を知りたくなる。そういう意味では「食べ比べ」「飲み比べ」なんていうのも典型。クラフトビアや日本酒などでは、少量づつのセットがあったりする。お客様は数種類試しながら自分の好みを知る過程で、商品ごとの違いやその微細なこだわりを自然に学んでいく。まさに、プッシュではなくプルの情報提供。
まとめ
商品のこだわりはブランド側からではなく、お客様から聞きたくなるような仕掛けを作ること。そのためには、商品の設計(食べ比べ・飲み比べ)や、比較のコーナーづくりをするなど、店舗設計・商品MDで工夫。ちょっとの違いではあるが、お客様とのコミュニケーションは大きく違いが出るポイント。
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