今日の私は、月に気づく人になりたい
10,638日目
土曜日の朝、布団から出たくはなかった。
でも窓から煌々とした満月が近所のマンションと共に目に入ったとき、「走りにいかなきゃ」と感じた。
昨年10月の終わりからどうにかこうにか続いている。
身体の状態によっては半分ウォーキングになることもあるけれど、Googleカレンダーに「ラン」を入れる。
一週間に2つ入ったら自分を「よくやった」と誉める。
一週間の終わりの土曜日、まだ1つしかなかった。
今日行かないと達成できないから、と葛藤する中で満月が背中を押してくれた。
朝6時台。暗い川沿いを東に向かって走る。空は徐々に白み、虹色になり、そして強い橙へと変わっていく。
帰りは、西向き。月を見ながら走る。煌々とした姿が、ぼやっとにした光になり、青空に馴染む白になっていく。
私はなぜか思う。
太陽の陰にある月に気づいている人になりたい。
強く煌々とした時だけではなく、一見輝きを失ったように見えるときにも気づいていたい。
なせだろう....
思い出すのは、高校時代の私と、母。
私は、1学期に1回、仮病を使って休んでいた。そんなときに母は、深く理由も聞かずにそっと学校へ連絡を入れておいてくれた。
私は、理由が説明できなかった。でも休まないと自分を見失ってしまいそうな気がしていたから。
母は、学校での出来事を楽しく話す私の太陽の部分と同時に、定期的に休む私の月に気づいてくれていたのだと思う。
人には、太陽も月もある。
気づいているだけで、いいんだ。
私も月に気づける人になる。
太陽が力強い冬空のお昼に思っている。
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