みーにんによる推薦図書10選 3
今回は前回の続き。
前回までで4冊紹介した。
今回は3冊くらいは紹介したい。
そして、次回も3冊して終わりにしたい・・・と思う次第。
では、いきましょう。
5 『中学生からの愛の授業』
ゆーやさんが推薦図書の中で宮台真司先生の著書を一つ挙げていた。
私も宮台先生から書籍を挙げようということで、この書籍を挙げる。
というのも、宮台先生の著書は結構読んでいるが、一番記憶に残っている本がこの本だからである。
この本はどんな本か。
タイトルに「愛の授業」と書かれているから「愛」について書いてあるのは間違いない。
ただ、もう少し個人に引き付けて書けば、「幸せに生きるため、幸せに死ぬための本」と言った方がいいかもしれない。
また、この本は中学生向けということで平易な文章で書かれている。
というわけで、分かりやすい。
さらに、宮台先生の考え方が色濃く反映されている(と思っている)。
もっとも、この本は単なるマニュアル本ではない。
これについて、本文を引用する。
(以下、上記書籍の271ページから引用)
『愛の授業』では、クダラナイ雑誌に書いてある「こういうときはこうせよ」みたいな細かい具体策を指南しません。「光」に近づく大まかな方向を明らかにするものです。その光が実は皆さん自身に宿る「内なる光」であることを分かってほしかったのです。
(引用終了)
さて、この本、人を選ぶように思う。
だから、この本に興味を持った方はこの本のあとがきから読んでほしい。
そして、「今、自分が幸せであるということを自信を持って言える」のであれば、この本は不要だと思う(と著書でも書いてある)。
逆に、「自分がいま幸せではない。かつ、自分が幸せになりたい」と考えていて、かつ、若い方には参考になるのではないかと思う。
え?私。
(本購入の時点で)私は不幸であり、かつ、幸せになる意欲はないけど、幸せになれない原因を知ることができたので十分満足でした。
6 『わが上司 後藤田正晴 決断するペシミスト』
「『推薦図書10選』として何を選ぼうか」と思い、ふと、本棚を見ていたら佐々淳行先生の書籍が数冊並んでいるのが目に入った。
そこで、この方から一冊本を選ぶことにした。
この本はどんな本か。
これについて、本書の前書きを引用する。
(以下、本書の29ページより引用、)
「(中略)『危機管理』という観点から南極に対処したときの後藤田さんを、伝聞抜きで直接見聞した、ありのままの姿を描写して、与野指導者たちの参考にし、後世のリーダーたちにリーダーたるものはかくあってほしいと申しおくる本なんです(後略)」
(引用終了)
このシーンは佐々先生が後藤田先生に対して、「本書を書きたい」と言った際に述べた言葉である。
ただ、この本は後藤田先生だけの物語ではない。
後藤田先生と佐々先生の物語である(と思っている)。
また、この書籍では、「後藤田五訓」という有名なものが掲載されている。
本書147ページから148ページにあるのでそれを紹介したい。
(以下、本書の147~148ページの部分から後藤田五訓を抜き出し)
一、省益ヲ忘レ、国益ヲ想エ
二、悪イ、本当ノ事実ヲ報告セヨ
三、勇気ヲ以テ意見具申セヨ
四、自分ノ仕事デナイトイウ勿レ
五、決定ガ下ッタラ従イ、命令ハ実行セヨ
(抜き出し終了)
その他、後藤田先生と佐々先生の経験談を交えて、色々参考になるものが掲載されている。
(もっとも、私はこの知識を生かすことはなく生涯を終えようとしているが)。
当事者の歴史を知りたいという方はお勧めである。
なお、佐々先生は学園紛争の当事者として、その記録を書かれている。
こちらももしよかったらお勧めである。
7 『うつ病九段 プロ棋士が将棋を失くした一年間』
「せっかくだから、将棋関係から何か選ぼう」、「ただし、将棋の戦術本はマニアックすぎるので・・・」などと思っていたら、先崎学先生の名前が浮かんだ。
そこで、先崎先生の本から、この本を選ぶ。
この本はどんな本か。
本のカバーに書いてある説明を紹介しよう。
(以下、本書の帯より引用)
空前の藤井フィーバーに沸く将棋界、突然の休場を余儀なくされた羽生世代の棋士。
うつ病回復末期の”患者”がリハビリを兼ねて綴った世にも珍しい手記
(引用終了)
つまり、この本は「うつ病になり、さらには、入院し、そして、リハビリによる回復」までを描いた手記である。
確かに、棋士であること、近くに精神科医がいることなど、一般のケースとは異なることもある。
正直言えば、これだけの環境でうつ病に立ち向かえる人はいないであろう。
ただ、逆を言えば、これだけの環境をもってしてもうつ病は大変なのである。
そういう意味で、この本には読む価値があると思われる。
なお、先崎先生は本書の他にもいろいろな書籍を書いている。
以下、私が読んで「いいな」と思った書籍を挙げるので、もしよかったら参考にしてほしい。
こちらは若い先崎先生の自伝である。
あと、将棋を始めようと思った際には駒落ち(簡単に言うとハンデ戦)を指す機会があると思うが、それについてこちらの書籍がお勧めである。
あ、将棋の戦術本は出さないんだっけ。
まあ、ご容赦を。
というわけで、累計7冊の紹介が終わったが、結構大変である。
みんな、よく10冊の解説を一気に書ききったなあ。
さて、残り3冊。
何を書くかは決めたので、それは次回に回したい。
では、今回はこの辺で。
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