マリ

落書きと雑念の置き場所

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最近の記事

村上春樹って何が良いの?

村上春樹は知っているけれどまあ、めちゃくちゃ有名だし、『ノルウェイの森』くらいは読んだことがある。 だけど、『ノルウェイの森』だけじゃ、彼の小説の良さはわからなかった。 村上春樹の海外人気さて、現在私は海外で暮らしているが、海外にいると、日本人というだけで村上春樹の話題をふられることがある。 確かに本屋に行くと必ず目立つところにHARUKI MURAKAMIの本が置いてあるし、外国人の知人にも熱烈なハルキストがいる。 ファンレターの翻訳も手伝ったことがある。 「異国の地で

    • 胸を焦がす90年代香港と広東語 『恋する惑星』

      現在、ウォン・カーウァイ映画が劇場で公開されていることはご存知だろうか。 私は先週知って、知った5秒後にはチケットを入手して翌日には劇場に足を運んだ。 観たのはウォン・カーウァイ映画の中でも一番好きな『恋する惑星』 94年の映画だ。 原題は『重慶森林』 高校生くらいの時にビデオで何度も観た。 何度も観て、90年代の香港の雰囲気と、金城武と、彼の話す広東語の響きに恋をした。 あの頃の熱情が劇場の大画面で蘇った。 私が危うく「胸キュン映画」とかいう何の趣も無い表現で感想を言い

      • イマ、ココに無いモノ。暗示と心理。

        長期で東京に滞在しなければならず、宿泊費節約のために現在Airbnbに滞在している。 滞在先に一歩足を踏み入れた途端、私は察してしまった。 「あ、ここは出る」 そう、玄関先で見つけてしまったのだ。ゴキジェットとブラックキャップを。 字面を見るのも嫌なので以下ヤツとする。 以降、まだヤツの実体は目にしていないが、常にヤツの気配に怯えながら暮らしている。 暗示で人の心理を操るなぜまだ実体を目にしていないものにこんなに怯えなきゃいけないんだ。 壁の黒いシミや黒い影が全てヤツに

        • 進撃の巨人と虐殺器官で考える選択と自由

          『進撃の巨人』読んだことor観たことないやついるの? いねえよなあ!! かつてこれほどまでに興奮と驚きと共感を持って鑑賞できた作品はあっただろうか、否!というくらい、私にとって『進撃の巨人』は大好きで特別で大優勝な作品だ。 そして先日、伊藤計劃の『虐殺器官』を読みながらふと、『進撃の巨人』と通底するものを感じた。 どちらの作品も、選択と自由について語っているような気がした。 自由とは何か?って聞かれたらなんて答えるだろうか。 『虐殺器官』に以下のような記述がある。 ま

        村上春樹って何が良いの?

          だから僕は絵を辞めた(AIアートの話)

          ただヨルシカを引用したかっただけのタイトルだが、最近お絵描き界隈の話題はもっぱらAIイラストで、AIが人間を遥かに凌駕する上手さと魅力で絵を描くので、危機を感じているイラストレーターもいるようだ。 創作意欲を削がれたり、これから絵を始めようかなんて思っていた人のモチベーションをいきなり奪ってしまったかもしれない。 逆に、これまで頭の中に描きたいイメージはあっても、技術不足で上手く具現化できなかった人にとってはAIちゃんサイコー!といった感じかもしれない。 賛否両論ありつ

          だから僕は絵を辞めた(AIアートの話)