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自分を失くした恋愛。それでも、愛されたかった。都合のいい女から彼女に昇格するまで。


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昔、付き合っていた人に言われた言葉。
「太っている人は人間と認めない」

私はこう思った。
「元々痩せている人と付き合えば良いのに…」

「じゃあ、別れよ」
そう言われるのが怖くて、思った言葉は、言えなかった。


都合のいい女から彼女に成り上がった体験談


彼とは、10年以上の付き合いだった。
10年の間に、関係性はどんどん変わっていった。

最初は彼のアプローチで始まった恋愛だったのに、どんどん私への扱いは雑になっていった。

私はそれでも、彼に縋りついた。

「彼を逃したら、私に構ってくれる人は現れない」
本気でそう思っていた。

その時はまだ、付き合ってすらいなかった。

「付き合うと別れるのがつらいから、みぃとは付き合えないんだ…」
彼の言い訳という戯言を、信じていた。

「好き」と伝えるたびに、彼からの好きは貰えなくなった。
立場が逆転したのだ。
価値を感じない女と付き合う必要はない。

私は都合のいい女だった。

ある日、彼の携帯の中身が見えてしまった。
見えたのは、ハートマーク。

女だ。

私は固まった。
なぜ、他の女の存在があるとは考えなかったのだろう。

付き合ってもいないのに、彼を責めることはできない。
付き合ってもいないから、別れることもできない。

私は彼から離れることにした。

私からの連絡が減ったことを、敏感な彼は見逃さなかった。

「忙しいから」
そう言って、素っ気ない態度をとった。

彼から連絡がきても、無視をした。

彼に、こんな質問をしたことがある。

「私が結婚したらどうする?」

「俺と?」なんて聞いてほしくて、若かった私はウキウキしながら聞いた。

「それでもこのままの関係を続けるよ」
彼は、笑ってそう言った。

ショックだった。
彼にとって、それだけの存在。それが私。

そんなことを思い出していたら、腹が立ってきた。

「彼氏を作ろう」

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