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Team buildingはサイエンス ~データから見る効果的なチームとは~

コミュニケーションが目に見える!?

Requirement readingで面白い文献があったのでそちらを紹介します!

The new science of building great teams というハーバードビジネスレビューに掲載されている記事なのですが、

Group dynamics are observable, quantifiable, measurable (グループダイナミクスは可視化・測定できる)

という面白い一文が含まれています。

筆者をはじめとする MIT の研究チームは会話中に「コミュニケーションを集めるバッジ」の開発に成功しました。

主に、いつどんなトーンで話しているか、どんなボディランゲージが使用されているかなど会話の内容ではなく、話したタイミングとコミュニケーション方法が測定される機械です。

そして、研究チームはその集めたデータをもとに Mapping communication behaviors という、コミュニケーションのマップを作成しました。

そこからわかったことは 「生産性の高いチームは共通して類似したデータを示している」とのことです。

効果的なチームに必要な3つの要素

研究チームのMapによると、効果的なチームは共通して3つの要素を含んでいます

① Energy 

ここでいうエネルギ-とは、どれだけメンバー間で会話が交錯しているか、ということです。集められたデータによると、生産性の高いチームはメンバー間でたくさんの会話が交わっていてチーム全体がエネルギーにあふれています

特に、face to face communication 対面式のコミュニケーションが最もエネルギーが産出されやすいということがわかっています

② Engagement 

これは、チーム間で公平にエネルギーが分配されているか、ということを測定しています

つまり、エネルギーの量の平均値を測定しています

誰か特定のメンバーだけが多く話していたり、偏っていたらチーム全体の生産性は下がるという結果がでています

これはなかなか興味深い・・・

③ Exploration

これはメンバーがチーム外の人とどれだけ積極的に関わっているか、が指標になっています

外へでて新しい情報をチームに持ち帰る、ということです

Energy / Engagement / Exploration の3要素が必要ということがわかりました

日本人とアメリカ人のチームの例

文献のなかにはモデルケースとして、日本人とアメリカ人の混合チームの話がでてきました

Energy と Exploration は全体的に高いのに、Engagmentが低くチームとして機能していないという話が書いてありました

そう、チームのなかの日本人メンバー数人が全く発言しなかった、というわけです、、、

勉強していておもうけど、こっちのテキストでJapaneseって結構な頻度で取り上げられている。もちろんいい例で登場することもあるけど、こんな風に「発言をためらう」って書かれてしまうとちょっと落ち込みますねー

そこで、研究チームがマップを使って現状を示すと、周りも日本人メンバーに質問を投げかけるようになったり、日本人メンバーもこのままではまずい!と発言量が格段に増えたことで結果的にチームビルディングに成功した、という結末でした。

この文献の面白いところはやっぱり「コミュニケーションとチームビルディングは測定可能でscienceだ!」と提唱しているところです!

具体的にどうすればいいの?

筆者によると、オフィススペースを工夫して座る位置を変えるだけでもenergyとengagementは増加させることができるそう。

あとは、なるべく対面式のコミュニケーションを重視することも。

なかには、Charismatic connector と呼ばれる、天性で全体のバランスを見ながら発言が少ないひとを気にかけたり、発言量が偏らないように調整できるひともいる、と書かれていました。

たしかに、チームで動いていると「わぁ、このひとはめっちゃ場を動かすの上手だなー」という人います。

Energized but focused listening という聞き上手かつエネルギーにあふれている、というカリスマ的な才能ですね。


今回は「チームビルディングは目に見える」という内容でしたー!

参考文献

Alex Sandy Pentland. (2012 April). The new science of building great teams. Harvard Business Review.


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