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読書感想 辛いことからエネルギーは得られるのか

最近思うこと。仕事をしていると組織に属することが多い。

改善を求められるときは2点で、「クライアントからの要望」と「組織内部からの要望」

受け入れられるのは、「クライアントからの要望」のみ。
だって、仕事の目的はクライアントの満足度を上げることだから。
クライアントの頭の中に全力で思いを馳せる。ここに尽きるのではないか。

でも改善で多いのは、「組織内部からの要望」
要するに、「辛かったからもっと私たちが働きやすくさせてくれ!」である。
それってどうなんだろうと考える。まずそこから考えることなんだろうかと。
あなたの専門性を生かして、この業務の量・質は適切だと考えることはできないのだろうか。
いやいやそんなのブラックでしょというツッコミは、その通りなんだろうなと思うので、全力で受け止めます。

事後の打ち合わせで、改善を求めるときに「組織内部からの要望」は「職員がキツかったから改善しよう」はやめませんか。
「クライアントからの満足度」がどうだったか。という視点を優先して話しませんか。

もちろん、管理職であれば組織内部からの声を吸い上げる必要はある。「辛い、キツい、やりづらい、大変だ」は言っちゃいけないわけではない。
でも、最近は上記の言葉を主張する人が多いように感じる。
まず自分は、与えられた仕事は「自分のキャパオーバーと考えない。」
よっぽどのことがない限りは、やり切る。終わった後も「辛い、キツイ、やりづらい、大変だ」ばかり言うのは慎みたい。

だって、1番大事にしたい「クライアントからの要望」に目がいかなくなってしまうから。

という自分の仕事の決心を言語したところで、今日も読書感想をまとめていく。

今日の書籍は「置かれた場所で咲きなさい 渡辺和子著」である。

結論からまとめる。
「辛いことから得られるエネルギーはあるのだろうか。私は否定的である。むしろ逆である。エネルギーがないから辛いのだ。エネルギーが自然発生するところに身を置こう」

どういうことか。

まずは、辛いことから得られるエネルギーはあまりないだろうという話から。
エネルギーがないから活躍できない。活躍できないから辛いというメカニズムだと私は考えるので、こんな論調になっている。

本書で示されているエピソードは、「夜と霧」で有名なヴィクター・フランクルさんが、アウシュビッツ収容所での壮絶な体験から「希望は毒にも薬にもなる」「どんな状況でも希望を捨ててはいけない」という話と、自らが学長として勤めていた大学で、とある学生が「大変だから、もうちょっと頑張ってみます!」と爽やかに言い放った話が出てきます。そして、
「苦しいからこそ、もうちょっと生きてみる」
「面倒だから、しよう」
という渡辺さんはこの考えに至った。

ここから学ぶことが、人生には山もあるし、谷もあるものだ、(引用していながら、どっちも辛いように見える…)その落ちてしまった時の心も持ちよう(本書では「みこころのままに」)が重要な視点。上手くいかないことがあったときには、
「(辛いとき)だから、もうちょっと頑張ってみよう」
「こういうとき(大変なとき)だから、やってみよう」

ということを考えをもっていないと「辛いとき」に心がざわついて、もたない。

しかしながら、人生のメインステージは「辛いとき」なのだろうか。
辛いときも含めて、私の人生(調子がいい日も悪い日も全部ひっくるめて)全てがメインステージだ!
これが多分正論だろう。みんなが納得する最適解だろう。

それでも私は、人生のメインステージは、「調子がいい日」でありたい。
調子がいい日とは、幸福を感じられる日である。
幸福は、ホルモンで整理したい。

セロトニン的幸福(心と体の健康を感じるときの幸福)
オキシトシン的幸福(愛情ホルモンが出てくるときに感じる幸福、人とのつながりがもたらす幸福)
ドーパミン的幸福(成功の幸福、高揚感が伴う)

特に、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福がインフラとして整備されたときが、「調子がいい日」である。
こういうときにエネルギーって溜まるのだと思う。
「よし、勉強してみよう!」
「人に優しくしたいな」
「新しいことにチャレンジしてみよう」
というエネルギーが。

エネルギーが溜まって、行動に起こすとさらに活躍できて、ドーパミン的幸福が得られて、セロトニン的幸福、オキシトシン的幸福が土台にあるので、またチャレンジして、、、と好循環に入る。

だから、エネルギーが自然発生する場所にはこだわりたい。
私は、それが「家庭」である。
こんなにもインフラが整っている場所はないと感じている。
そのインフラの一部は自分も含まれている。特にオキシトシン的幸福。
胡座をかいて、横柄な態度で過ごしていると、私の周りから素敵な家庭がいなくなってしまう。オキシトシン的幸福が得られない。
私もパートナーや子どもにオキシトシン的幸福を感じてもらえるような働きをしていく。

何度も言うが、人生いつもいい状態とは限らない。
辛いスキームに入った時は、渡辺さんの言葉を思い出したい。
「大変だから、ちょっと頑張ります」

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