見出し画像

読書感想 目的と手段は別物

先日、「君たちはどう生きるか」を見てきた。
面白かったな〜。全然先が読めない感じが、宮崎ワールドのように感じた。

そのときに映画の内容のことではない別のことを考えることがあった。
「案外、一人でニヤついている」

映画鑑賞中に何度も一人でニヤついている自分に出くわすことがあった。
ハッと気づいて、
「うわ、こいつ気持ち悪っ。」
と俯瞰して自分のことを見て思いました。

一人時間が増えたので、周りのことを気にせずに、感情が外に出やすくなったなと感じている。映画鑑賞中はもちろん暗いので、誰にも私の表情は見えていない。
だから、何度も一人でニヤついていた。

まぁそれはそれでいいかと思う自分もいる。

さて、今日も読書感想をしていこうと思う。今日の書籍は2冊。
「つなぐ 100年企業5代目社長の葛藤と挑戦 能作千春著」

「日本酒で“KANPAI” 岩手から海外進出を果たした南部美人革新の軌跡 久慈浩介著」
である。

まずは、感想の結論から。

「目的と手段は別物で良い。一緒にする考え方もあっても良い。大事なのは、『最後にはどうなりたいか』という目的なんだ。最後にどうなりたいかが大事なのであって、途中の状態はまだ手段を講じた1つの状態であるだけなので、恐れない。」

例えば、よく人類の目的と言われる「幸福になりたい」。
最後に「幸福になりたい」という目的が達成されればいいので、
途中に仕事によって忙殺してしまう時間があったとして、そのときに「幸福ではない」となったとしても、その時間によって仕事の質が向上するのであれば、最後には「幸福である」と感じるのだ。

オリンピックで金メダルをとることを目的としている選手がいたとする。
途中の大会では、練習で追い込んでいるのでタイムが出なかったとする。
そのときに「遅くなった」と落ち込んでいてはいけない。
最後には、練習で追い込んだことでパフォーマンスが向上して、オリンピックで金メダルを取れば、目的達成なのである。

南部美人の久慈さんは、日本酒で「良い酒」を作ることが目的である。南部美人のブランド価値を高めることが目的なのだと。
だから、王道である日本酒一本で行くことが目的達成だと思っていた。
しかし、いわゆる邪道と言われる日本酒ではない梅酒を造ることになった。
それは、南部美人のブランド価値を高めることの目的を達成するためには、日本酒以外の酒を造ることも南部美人のブランド価値を高めることの手段の一つであると考えたからだそうだ。

このように、目的「最後にどうなりたいか」を決めておけば、手段は多種多様なのだ。そして手段を講じた状態の1つも過程でしかない。

鋳物業の能作さんはこのように言っている。
「伝統は変革によって継承されると私たちは考えている」

伝統は継承されることを目的(もっと大きく言えば続くことで世に文化として残ってほしい)とする。

その手段は、「変革」だと能作さんは考えるのである。

私も同感である。

もちろん伝統を、昔ながらで繰り返しやっていくことも手段の一つだとも考えられる。

しかし、時代変化の大きい、この世の中で継承されていくためには、途中の手段には、「変革」が必要だと考える。

私も精力的に活動されている能作さんや久慈さんのように、変革を恐れずに、常に目的は何かを念頭に置きながら活動していきたい。

この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?