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ショック症状を人為的に起こしてみようと妄想してみた

ボクの怒り 

ボクは大病院の医者に怒っていた。

なぜなら、話をろくに聞かず、喘息がひどいボクに栄養剤しか処方しなかったからだ。

だから、ボクは、大病院の前で人為的にアナフィラキシーショックを起こそうと考えた。

ボクは、ステロイドを大量に投与されて、精神を病むほど追い込まれ、医者に対する怒りしかなかった。そして、医者たちに復讐したかった。

ボクの死因がアナフィラキシーショックだとわかれば、全て問題は解決する。

ボクは死のうと考えていた。

アナフィラキシーショック

アナフィラキシーショックとは、薬が体内に入ると起こるアレルギー反応だ。ボクは、検査をしようとしなかった大病院の中で人為的にショック症状を起こすつもりだった。

薬や食物が身体に入ってから、短時間で起きることのあるアレルギー反応です。
じんま疹などの皮膚症状、腹痛や嘔吐などの消化器症状、息苦しさなどの呼吸器症状が急に起こります。血圧低下や意識レベルの低下(呼びかけに反応しない)を伴う場合を、アナフィラキシーショックと呼びます。 

アレルギー検査方法は一般的に、IgE抗原体の量を調べる。ボクのアレルギーが金属アレルギーだと思っていたけど、どの医療機関も調べてはくれなかった。だから、最初は、インターネットで調べてくれる会社を探した。だけど、金属アレルギーを調べる検査機関はなかった。

アレルギーの血液検査で測定しているのが、このIgE抗体の量であり、現在200種類以上のアレルゲンに対する特異IgE抗体を測定することができます。測定値は、クラスという段階的に量をわかりやすく示す方法でクラス0~6まで7段階で示す方法がとられています。値が高い方がその特異IgEの量が多いことを示していますが、ここで気をつけなければいけないことは、この値が高いからと言って必ずしも臨床症状と相関しないということです。特に、食物アレルゲンでは、特異IgE抗体がある程度高くてもそのアレルゲンを摂取しても症状がでないことがしばしば経験されます。

金属アレルギーは、そもそも、アレルギーの発生が違うからIgE抗原反応では調べられない。この金属パッチテストは、医療機関では不採算だから、ほとんど行われていない。

現在のところ、最も信頼性が高い検査はパッチテストであるとされています。
この他に採血した血液中のリンパ球と金属との相性(Stimulation index; S.I.)を測るリンパ球幼若化試験という検査もありますが、これは正常人でも陽性になることが多いため、診断に有用とはいえません。
したがって、まずはパッチテストを行うことが合理的といえます。
検査結果の解釈の上で注意しなければならないこととしては、検査及びその判定に計4回通院しなければならないことと、検査結果が陽性の場合はその金属のアレルギーであると診断できますが、陰性だったとしても検査中のコンディションなどの影響で必ずしも金属アレルギーではないと言い切れない部分があることがあげられます。
また、この金属パッチテストは検査に用いる試料が非常に高額にもかかわらず、日本の保険制度では検査を安価で実施しなくてはならず現状では採算がとれないため、実施している医療機関が限られています。

ボクは、前の記事に書いたけど、自分のアレルゲンはリサイクルペーパーやリサイクルトナーに混入している酸化鉄だと思っている。
金属アレルギーは、金属イオンが体内に取り込まれてアレルギー反応を起こす。だから、人為的にリサイクルトナー粉を静脈に注入すれば、ショック症状が起きるんじゃないかと考えた。

しかし実は金属アレルギーには、接触皮膚炎以外にも「全身性金属皮膚炎」と呼ばれるものがあります。全身性金属皮膚炎は、接触皮膚炎のように金属が直接皮膚に触れることによって生じるわけではなく、銀歯(歯科金属)や食事中に含まれる微量の金属が口の中の粘膜や消化管を経由して体内に吸収されることにより生じます。全身性金属皮膚炎の主な症状としては、掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう : 手足に膿がでる病気)・汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん : 手足に水ぶくれができる病気)などの発症、もしくは増悪(ぞうあく)があげられます。

そうすると、正確にアレルギーを特定しなくちゃいけない。他にもアレルギーに似た反応を起こすものは多いからだ。ボクのアレルギーはどれなのか?間違えるとショック症状は起きない。逆に、病院に到着前に死んでしまうかもしれない。

食物や薬物、自然毒等による即時型アレルギ
ー反応のひとつで、皮膚、粘膜、呼吸器、循環器、消化器など多臓器にまたがり症状が出る場合を特にアナフィラキシーと呼ぶ。アナフィラキシーは命にかかわる危険な状態であるが、迅速で適切な対処・治療により事なきを得ることが出来る。
 IgE を介するものが主であるが、造影剤によ る反応など、IgE を介さず、アナフィラキシー と同様の症状を出すものを別にアナフィラキシ ー様反応と分けて呼ぶ場合もある。  この他、原因食物を摂取後運動することによ ってアナフィラキシーが引き起こされる食物依 存性運動誘発性アナフィラキシーもあり、給食 後の昼休みに遊んでいてアナフィラキシーを起 こす生徒さんもいるため、学校現場でも注意が 必要である。  アナフィラキシーと似た症状を呈する状態も 幾つかあり、診断に苦慮する場合がある。例え ば、アレルギー性以外の血管性浮腫(遺伝性血 管浮腫= HAE など)も存在し、この場合治療 が異なるため、注意が必要である。

血液検査

ボクは、アレルギー反応が起きる前と起きた後の血液を用意しようと思った。アレルギー反応が起きた血液はボクの体から採取すればいい。だけど、アレルギー反応前の血液だけは、自分で採血しなくちゃいけない。調べると常温で2時間は大丈夫だと思ったが、これが甘かった。

実施した6検体の結果を表1にまとめた。検体A及びBはスポットケム SP-4410にて測定し,検体C~Fについて はスポットケム SP-4430にて測定した。
各項目について精査したところ,保存温度については, Gluc では4°Cに比べ20°C,30°Cとやや低下する傾向がみ られた。また,Gluc は経過時間についても直後から4時 間後,24時間後とやや低下する傾向がみられた。その他の 項目については各測定値に多少のばらつきを認めたが,大 きな変動や傾向はみられなかった。

検査可能な血液は、無菌状態の血液を用意しないといけない。通信販売で買える血液検査キットで採血するとして、採血する道具を消毒する必要がある。消毒液は、エタノールを使うか高濃度のアルコールになる。

この論文により、殺菌効果が見込める濃度は、WHOが規定している通り、60~80v/v%の範囲があれば十分とされます。

この理由は、論文に記載されている実験結果から、
エタノール濃度63v/v%(55w/w%)があれば、さまざまな菌・ウイルスに対しての殺菌効果が期待できるからです。

採血の様子を遺書として動画に残そうと考えていたボクは、採血の様子も動画にしようと思い、消毒しているものがアルコールであるとわかる方法を考えた。そして、思いついたのが冷凍庫にアルコールを入れて凍結しないことを見せる方法だ。

その結果、お酒は0℃でも凍らなくなり、アルコール度数が高いお酒ほど凍りづらくなります。
ビールのアルコール度数は4~6度、ワインは10~14度、日本酒は12~18度、焼酎は25~45度、ウィスキーは35~55度、ウォッカは40度以上。
アルコール度数と凍結温度の関係は、20度で-8℃となっており、アルコール度数が高ければ高いほど凍結温度が低くなります。
一般の家庭用冷凍庫の温度は-18℃くらいなので、アルコール度数が15℃のお酒ならば凍りますが、それ以上度数が強くなると凍りません。

だけど、血液を運ぶ方法が問題だった。ボクの自宅から大病院まで1時間30分。採血した後、容器に入れた血液を何回かひっくり返し30分間安定した台に置かなくちゃいけない。どう考えても、ボクの自宅から血液採取して、大病院まで時間が足りなかった。

採血後、転倒混和した容器を30分間静置し、3,000rpm、5分の遠心分離を行い、上血(血清)を別容器に移し替えた後、冷凍保存(2〜8℃)して下さい。なお、分離剤入り容器の場合は、血清の移し替えは不要です。

ボクは、30分以内に運べないなら、血液の遠心分離機を個人的に購入できるかを考えた。しかし、1分間に3000回転する機械を購入するお金も心理的時間の余裕もなかった。だけど、ボクは諦めず、運転免許証の検体希望欄に署名をし、遠心分離の方法を考えていた。

回転速度の単位〈回毎分〉(1分間当りの回転数)の記号。revolution(rotation) per minuteの略。

署名が終わると、息子が神棚に向かってジャンプを繰り返した。どうしたのと聞くと神様が怒っているという。怒っている理由を聞くと、神様が喉が渇いているというんだ。
ボクは、息子が生まれて、忙しいことを理由に神棚に水を上げなくなっていた。だから、毎日、神棚に水を入れて祈れと言われた気がした。

ボクは、死ぬのをやめた。

それから、神様の存在について考えるようになった。そして、ボクは、妻が見つけた呼吸器の名医から治療を受けて回復しつつある。体が治ってくると人間は現金なもので、医者に対する憎しみは薄れてきた。

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