劣化した紙粉やトナー粉は、スピキュラの原因となる

悪魔の証明 

リサイクル用紙にアレルギー物質が含まれているという仮定を前提としている。

リサイクル用紙の普及と、肺腺がんの患者増加は、よく似た増加を辿っていた。

そのため、リサイクル用紙の紙粉とトナー粉が体内に入ってスピキュラを作り、癌となっていくのではないかと考えた。

でも、有害だという証拠も、無害だという証拠もなかった。
疑問を投げかけることは、悪魔の証明だとボクも分かっている。

でも、ボクは、科学的根拠は全くないが、粗悪なリサイクル紙粉とトナー粉がスピキュラを起こすと確信している。

肺腺がん

3R政策は平成12年、つまり2000年に施行された。官民合同で限りある資源を有効活用しようとしたんだ。そこで、対象となったのがリサイクル用紙だ。2000年を境に古紙の利用率と再生率があがっていく。それは、情報革命と重なり、大量の紙マニュアルが必要になり紙の消費量が増加したという時代背景もある。

このような状況を改善し、持続可能な循環型社会を構築するため、各種資源に対して3R政策(Reduce:削減、Reuse:再利用、Recycle:再生利用)を推進することとなった。平成以降に制定された、各種資源のリサイクル方法等を定めた法律を総称して、リサイクル6法(「資源有効利用促進法」、「容器包装リサイクル法」、「家電リサイクル法」、「食品リサイクル法」、「建設リサイクル法」、「自動車リサイクル法」)という。このうち、紙・パルプに関連するものは、「資源有効利用促進法」と「容器包装リサイクル法」である。


ボクは、この紙の年間消費量と患者数がリンクしている不思議な病気があることに気がついた。それは、肺腺がんだ。喫煙者の人口は、2000年から2021年の間に著しく減少した。それでも、肺がんは増加している。とくに、肺腺がんと呼ばれる癌は明らかに増えている。そして、肺腺がんは、女性に多く、タバコを吸わない若い人でも発症する。

1. 肺がんの患者さんが増えている、とりわけ「肺腺がん」の割合が増えている
2. たばこを吸わない人、若い人にも「肺腺がん」が発症する
3. 段階的な発がん過程が明らかとなり、「早期肺腺がん」の概念が確立してきた
4. 「早期肺腺がん」に対する低侵襲な縮小手術(区域切除・楔状切除)が普及してきた
5. 「肺腺がん」における遺伝子異常が明らかとなり、有効な分子標的治療薬が開発されてきた

(中略)
しかしながら、肺腺がんはたばこを吸わない人、若い女性にも見られます。現在まではっきりとした原因は分かっていません。


そして、この肺腺癌に見られる特徴的な症状の一つがスピキュラだ。そして、このスピキュラは、女性が発症する乳頭腺管癌にも見られる。

スピキュラは、CT、特に高分解能CT(HRCT)による肺野型肺癌の所見の一つとして、陰影辺縁における細かい線状影を指す言葉として用いられる。 spicula、spiculation、スピクラあるいは棘状突起、毛羽立ち様の陰影ともいわれる。 スピキュラは長さの制限など明確な定義、規定はない。 主として腺癌で認められる。

スピキュラ

ボクは、スピキュラをみて真っ先に想像したのは、アスベスト粉塵を吸い込んだことで発症する石綿肺だ。もし、リサイクル用紙の粉塵となった紙繊維が、アスベストと同じ作用をしたならどんなことが起きるだろう。

石綿肺は、アスベストの粉塵を吸い込むことによって起こる、肺組織の広範な瘢痕化です。 石綿肺では、息切れや運動能力の低下がみられます。 通常は、胸部X線検査とCT検査によって診断が下されます。 石綿肺は、アスベストへの曝露を最小限にすることで予防できます。


ボクは、以前の記事にも書いた叩解(こうかい)処理を繰り返して物性が変化した紙線維がスピキュラの原因じゃないかと考えた。アスベストは太さ0.3μm。肺細胞は200μmから300μmで、5μm以下の粒子が届きやすいとされている。リサイクル用紙は薄くても厚さ65μmで粒子としては大きすぎる。そして、経年劣化して粉末状になった紙のサイズについてのエビデンスはなかった。

粒子の大きさと到達度 • 5.0μm以下で肺胞に到達
• 1.0μmでも肺胞に達するのは吸入量 の1~2割のみで、残りは再び排出
• 0.02μm(=20nm)付近が肺胞への沈着が 最も多く、50%程度 (排出されにくい)
これ以下では肺胞より上気道への沈着が多い


それでは、トナー粉はどうだ。5μm…肺胞に到達して体内に残るギリギリのサイズだ。トナー粉で健康被害は出ていないんだろうか。調べてみるとインターネット上に素晴らしい考察をされた方の書き込みがあったが、残念ながら健康被害の報告書は見つけられなかった。リサイクルトナー粉の形を電子顕微鏡で確認するしかない。おそらく、円柱、もしくは円錐の形をしているはずだ。

健康被害を指摘する報告が出ていますが、実際にはどこまで影響があるのかM少々疑問もあります。

ただ、指摘されているのは、肺に吸い込んだときの障害で、「じん肺」とか「石綿問題」と似たようなことでの警告だった記憶があります。
トナーはカーボンなどの粉末ですが、粉末を作る方法はいくつかあり、一番簡単なのが、薄い膜を作りそれを粉砕していく方法です。

この場合は、石綿のようにとがったものもできる可能性があり、長期間吸引していると肺に障害が出ると考えても良いですね。

ただ、キヤノンのようにほぼ球形に仕上げているメーカーもあり、こういうメーカーの物ではそういったことは考えにくいですね。


さらに、高性能の業務プリンタによって、nmサイズに射出されたインクはどうだろうか。そして、トナー粉にカーボンナノチューブが混入しているとしたら明らかに毒性があることになる。この点については、誰一人調べていないから確認のしようがない。毒性がないことを証明しろと企業に求めるのは酷だ。現時点では、悪魔の証明だから。

カーボンナノチューブの細胞に対する影響として、マクロファージや気管支上皮細胞を用いた細胞障害 性試験を進めました。よく分散させたカーボンナノ チューブは、非常に強く細胞を傷害し、アスベストの 一種であるクロシドライトよりも細胞障害性が高いことがわかりました。さらに、電子顕微鏡を用いた組織
学的研究により、カーボンナノチューブの細胞障害性 が、主として細胞膜や細胞小器官の 1 つであるライソゾームが傷つけられることで、起こることが明らかに なりました。


粗悪なリサイクル用紙やリサイクルトナーの粉塵が肺の奥深くに入った場合、10数年かけてスピキュラとなるという仮定を立てたが、それを証明できる資料は何もなかった。そして、品質の劣化したこれらの粉末が安全で病気を起こさないという証拠も何もなかった

トナーはインクと同様に、使用しなければ自然と劣化します。すぐに使えなくなるということではありませんが、買ったら出来るだけ早めに使い切らなければなりません。このためにトナーにも使用期限があるのです。では、長く使わないで期限切れになったトナーはどうすればいいのでしょうか?


ナノ技術は、社会を大きく変えた。でも、人体への安全性は置き去りにされている。ボクらが使っているものは本当に安全なのか。ボクは、リサイクルトナー粉とリサイクル用紙の紙粉が深刻な健康被害を起こしていると確信している。

目次

次の記事

前の記事

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?