見出し画像

寛容な父でも母に許さない事

父が、夫婦円満のために実践していることのひとつ。

それは、基本、妻は、自由に泳がせるというもの。

母は帰省すると、1ヶ月は帰って来ません。

不安になるのは、母の実母。

「アンタ、長い間、お父さんを放ったらかしにして、大丈夫なんか?」

これに対して…。

「お父さんは、私がおらんでも、なんも困らへんのや!」

万年床の中から、母の声(笑)。

実際、そうなのです。

1ヶ月後、我が家へ戻ってみると、家の中は以前よりも、超キレイになっています。

家事が苦手な母が居ない間に、父がせっせとお掃除。

お料理も母より上手。

自走できる男性を夫にした母。

何の罪悪感も持たずに、実家で左団扇。

極楽、極楽🎵

そんな寛容な父でしたが…。

ある日、母が言い出しました。

「(家の)庭に、天然の肥料をまいて、野菜を作るねん!」

(!?)

「天然の肥料って、もしかして…」

嫌な予感がした父。

「ほら、『田舎の香水』って言われとるアレやんか!」

母は、冗談など言いません。

もちろん、本気。

「バケツに溜めておいて…」

そこまで聞いて、ブンブンと首を横に振りだした父。

キレイ好きの父が、そんな事、受け入れる訳もなく…。

母の計画は、こうして、頓挫。

父が、言いました。

「危なかったと!」

「どうせ、実際に栽培をやらされるのは、お父さんになると!」

幼少期、常に空腹だった母。

食べ物に対する憧れは、並々ならぬものが…。

「チエッ!」

拗ねてみるも、これだけは、絶対に父が許さないのでした(笑)。


いいなと思ったら応援しよう!