20221231

　今年の大晦日は誰とも会うつもりはなかったけれど、山梨から地元に帰ってきている友人に「今日夜は？」と聞かれ、「何時頃？」と訊ねると「何時頃ならオケ？笑」と返されたので、この時点で自分に出欠の選択権は失われたなと察して「19-22時くらいならたぶん大丈夫」と返信して、もう一人誘って3人で飲みに行くことになった。
　19時に駅の改札で待ち合わせると、思ったよりも人気が少なく、ほとんどの居酒屋がシャッターを閉じていて、西口と東口を往復してなんとか営業している中華料理屋に入ることができた。初めに生3つと、砂肝と、トマトと卵の炒めものと、豚肉とレタスのチャーハンを頼んだ。友人のどちらかが「このトマト、さっき裏で採ってたから新鮮っしょ」と冗談を言い出したのをきっかけに、「え、じゃあこの砂肝もさっき屠殺処理したばっかの地鶏？」と自分もノった。店員さんが厨房でコソコソ中国語で会話しているのを聞いて、「たぶん俺らこのあと『裏で』食われるな笑」とまた友達のどちらかが言ったので「ああ、『解体場』って書いて『ウラ』って読ませるやつね」と返した。こういう会話ができる友達は大事にしようと思った。山梨の友達は最近彼女ができたと顔面をドラえもんのように塗りたくった彼女の写真を見せてくれて、もう一人の友達は長い間つきあっている彼女に年度内にーーー年内から下方修正したらしいーーープロポーズすると約束した。「無事に」中華料理屋をでて大衆居酒屋に移った。テレビで紅白が放送されていた。司会をしていた橋本環奈に似ている子が店内の奥の席にいると一人が言い出して、角度的に見えない自分ともう一人はトイレに行くふりをしてチラっと顔を覗いた。たしかにひと目見たらまあまあハシカンだった。でも1000年に一人はやっぱりなかなかいない。
　22時には解散して家に帰った。ネットの個人配信を見つつ、昨日なぜかSNSで知り合った台湾人と連絡を取りながら年越しを待った。台湾より1時間先にこっちが年を越したので「1時間後にもう一度祝おう」と送ったのだけど、向こうの年越し直前に「もう眠ります」と言われたのであっけなくそのまま寝ることにした。