一番キツかったカルチャーショック/3カ国留学体験記#4

日本では、学生が実家を出て大学に通うとなれば、皆アパートで一人暮らしというのが当たり前のスタイルではないかと思う。

一方、海外では(主に欧米)アパートの一室を他の学生とシェアして住むのが一般的だ。キッチンやバスルーム、リビングをシェアする人を「フラットメイト」、ベッドルームをシェアする人を「ルームメイト」という。

スペイン留学時、私も部屋を他の学生と共有して暮していた。

スペイン人が4人とアメリカ人が1人。

生まれも育ちも違うのだから感性も違うし、文化も違う。

そんな事はわかっていた。

が、1つどうしても許せない事があった。憤慨レベルで。

ある日、いつものように洗濯をしようと、洗濯カゴを持って共有の洗濯機へ向かった。使用中であったので部屋に戻ろうとすると、私は気付いてしまったのである。。。

洗濯機の中をゴロゴロと音を立てながらスニーカーが回っているのを。

「うぇえええええええ!きったねえええ!」

潔癖症の私は狂ったように犯人探しを決行。

今洗濯機を使っているのは誰だ!と。

犯人はすぐ見つかった。が、、、

「それが何か???」

と何の悪気もないよう。他のフラットメイトも、それは普通。といった感じで私がおかしな人扱いを受けて終わった。(散った。)

私の感性がおかしいのかと思い、日本の友達に即連絡。みな私と同意見で安心した。日本では、専用のブラシで専用の薬剤を使ってスニーカーの汚れを落とすのが主流である。

海外では違うようだ。。。

まあ、よく考えてみれば土足でベッドにの上に上がるくらいなので、彼らの感性としては「靴は友達」なのかなと思う。

一方、日本人は「中と外」の線引きの概念をしっかりと持っていて、靴は汚い物と捉えられている。

しかし、下着やらタオルやらを洗う洗濯機でよく靴を洗えるな・・・

私が今まで経験したなかで一番キツかったカルチャーショックだったが、それでも洗濯機は1つだし、外のコインランドリーなんて何を洗われているか想像したくもなかったので、郷にいれば郷に従え精神でその洗濯機を使い続ける事になったのであった。

他国の普通は自国の普通ではないと痛感した「事件」だった。