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「牧師夫人の徒然なるままに」(八五五)「喜ぶ者といっしょに喜び泣く者といっしょに泣きなさい」(ロマ12・13)     

 カウンセリングの大切な要素に「共感すること」があります。ただ相手の心に合わせて差し上げること、ともにその重荷を分かち合って差し上げることだと。 

 皆さんはペットが時にはそのような「共感」を示してくれることをご存知でしょうか。先日私はそれを体験しました。

 愛犬のリーバイはかなりの言葉を聞き分けます。恐らくは三歳児以上の知能があるのではないかと飼い主の欲目で判定しています。私はリーバイが体をぶったり、何かに足を引っかけたりする度に、そこをさすってあげながら「いたい。いたいね。たいたいね」と声を掛けることにしています。その繰り返しがやがては「ああ、たいたいの?たいたいね」という言葉になり、結果として、リーバイには痛い時には「たいたい」と表現するのだと認識させてきました。

 先日、喜楽喜楽で、ある参加者の方のご要望で「逢いたい」という歌を歌わせていただきました。歌詞は「あ・いたい」だけです。自宅でピアノを叩きながら歌っているとリーバイがキュンキュンと鼻を鳴らして私の膝に手をかけてきました。まるで「いたいの?」と心配してくれているようでした。愛犬のかわいい共感の姿勢に私の心はほろりと慰められました。

安食道子

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