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メッセージ要約 2024.4.14「いのちより大切なもの」

○創世記8章1節~14節「いのちより大切なもの」(安食弘幸牧師)
アメリカのケンタッキー州ウィリアムズタウンに、アーク・エンカウンター(箱舟との遭遇)というテーマパークがあります。ここにはノアの箱舟の実寸大の模型が聖書の記述に従って造られており、すでに数百万人の人が訪れているそうです。このテーマパークは模型ですが、このノアの洪水の物語、聖書に書かれていることは、
これは歴史的な事実、出来事だという事です。そして、聖書に書かれているように、この大洪水は極致的なものではなくて、全地球規模の洪水が起こったと聖書は言っています。今日は、この洪水の記録を少し復習しながら、実際何が起こったと聖書は言っているのかを見てみたいと思います。

1.大洪水の記録
大洪水は、ノアが六百歳になった時、起こりました。この大洪水の元となった大量の水は、空からとそして地下から、大量の地下水が噴出することによって、起こったと書かれています。そして「四十日四十夜、地に降り続いた」のです。このノアの洪水のような出来事が実際に起こったら、地球上は一体どんな状態になるのか。まずこの地上でも海底でも、各地で起こる大地震が原因の地殻変動が起こり、地面が裂け、地下水が噴出し、地震の影響で、各地の火山が噴火し始めます。火山灰が空中にまき散らされ、太陽の光が遮られます。そして、溶岩流が噴出し、地殻の変動によって、刺激された大量の海の水が、津波を起こし、地上にいる生き物は、生き残ることは出来なかったと思います。最初は、大地は一つでしたが、この地震によってですね、大きく大陸が分かれていく、割れていくわけです。それが徐々に動いてき、今日の世界地図のような形の大陸の形になっていく。
「山は上がり、谷は沈みました(詩篇 104:8)」
現在、世界最高峰のエベレストには海洋生物の化石が残っている。
マッターホルンは、地層が逆転している。ノアの洪水で隆起と陥没を繰り返した結果、そうなっているのです。
このような大異変が地球規模で起こったら、地上にいる生物は、一匹もあるいは、一人も生き残れないと思います。大雨は40日間降り続き、その後止みますが、まだ水かさが増していき、一番高い山のなお上6.5m水かさが増していった。そして、山々はおおわれ、水は百五十日間、地の上に増し続けました。その後、水は引いていき、箱舟は、今トルコの東の方、イランとアルメニアの国境の所にあるアララテ山に漂着します。
現代の進化論科学では、斉一説という考えの下に成り立っており、この説では、ノアの大洪水のような地質学上の大異変が過去には無かったと言います。地層が1年で1mm積もり、1000年でやっと1mです。100m積もるのに10万年かかるわけです。だから地球の年齢が46億年になってしまう。しかし、この考えでは化石の存在を説明できない。動植物の化石が残るには、いきなり土砂に閉じ込められ空気もバクテリアも遮断された状態で保存されない限り、化石にはならない。今、世界中のどこででも化石が発見されますが、かつてノアの大洪水のような天変地異が起こったと、化石は物語っているのです。
恐竜の絶滅の一つの有力な説は、巨大隕石衝突説です。恐竜の化石の近くの地層に隕石に含まれるイリジウムという元素が含まれているのがその根拠だと言われますが、メキシコのユカタン半島に落ちた隕石は、広島に落ちた原爆の30億倍の威力があるという。そんな隕石が落ちたら、恐竜だけでなく、全ての生物が全滅してしまう。イリジウムは、隕石だけでなく、地球のコア、マグマにも含まれているので、地殻変動でマグマが噴き出せば、大量のイリジウムが残っている可能性があるのです。この面からも、このノアの大洪水の様な天変地異があったことが証明され、それを前提にすると、化石や考古学の様々な問題が解決されるのです。

2.ノアと共におられた神
さて、もう一つの場面を私たちは注目したいのですが、箱舟の外では、このような恐ろしい天変地異が起こっていたわけです。ノアの箱舟自体は最も転覆しにくい、90度傾いてもまた復元するという黄金率で造られていたので、大波の中でも転覆しませんでしたが、箱舟の中にいる人々は、一体どんな気分だったか8章1節に書かれています。「神は、ノアと、彼とともに箱舟の中にいた。すべての獣およびすべての家畜を覚えておられた。(8:1)」この言葉を後世に伝えたのは、ノアとその息子たちですから、この言葉は、箱舟の中にいた人の信仰告白です。「神様が共におられるので、恐れる必要はない。」たら、船はもの凄く揺れたでしょうし、普通なら恐れも感じ、死にたいと思ったかもしれません。しかし、彼らは天変地異の中にあっても、冷静さを失わなかったのです。
「主が共におられるから」という、確信があったからです。彼らが、烏や鳩を使って、冷静に周囲の環境を調査していたことからも、彼らが冷静さを失わなかったことがわかります。
クリスチャン画家で詩人の星野富弘さんの詩に「いのちが一番大切だと思っていたころ 生きるのが苦しかった いのちより大切なものがあると知った日 生きているのが嬉しかった」という詩がある。いのちより大切なものとは何か。その答えは、聖書の中にあります。命の危機や困難の中にあっても、恐れることはない。神が共におられる。ノアたちがそうであったように、私たちもそういう信仰を持つことが出来るはずです。命よりも大切なものがある。神様はそれを与えて下さる。どうぞ、それを受け止めてください。
(T・H)

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