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「牧師夫人の徒然なるままに」(八六三)「若者をその行く道にふさわしく教育せよ。そうすれば年老いても、それから離れない」(箴22) 

 人生には、自ら経験しない限りわからないことが多いのかも知れません。最近「あの時にこのことを知っていたらなあ」と後悔することが増えました

 高校生の頃、夜更かしをして、勉強をしたことを思い出します。こっそり台所に行って夜食にラーメンを作って食べたりしました。でも、後始末はいい加減でした。どんぶりもお鍋も流し台に放り込んで、「さてさて、勉強しなければ」などと言い訳をしたものでした。翌朝、母が「自分で食べた分は片付けぐらいしなさいよ」とぼやく声も聞き流して、相変わらず身勝手にふるまってしまいました。

 私の育った家庭では姉が極めて家庭的な人で、お料理も、縫物も、なんでも器用で上手でしたのでその分野は姉に任せて、私怠けることが出来ました。(本意ではなかった筈ですが、母が家事教育を諦めたのだとおもいます)

 さて、結婚して、私が家事を取り仕切る係になってみて初めて、母の細かな苦労がわかるようになりました。私が片付けなければ誰もしないという状況に置かれて初めて悟ったのです。

 若者に、様々な労働の体験をしてもらう事はとても大切です。そこでは「思いやり」も育ちます。 

安食道子

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