「クリニックのホームページを戦略的に作ろう!」第6回:先生自身が患者の気持ちになってホームページを見る

クリニックのホームページを作る場合、どうしても院長が伝えたいことを作りがちになります。また、普通のホームページ制作業者は医療のことに詳しくないので、オーダーされた(または一般的なクリニックの)レイアウトや文章で制作します。

しかし、一旦立ち止まって、患者目線で見たり、検索してみてください

1.患者を設定する

まずは来院して欲しい患者を設定します。
例えば、

・1歳の赤ちゃんの皮膚の赤みが気になる母親。よい病院を相談できる人が周りにいない
・胃の調子が悪いので上部消化器内視鏡検査をすることも考えて病院を探している60歳台の男性。以前、経口・麻酔ナシで行って苦しかった経験があるので、苦しくない病院を探している

などクリニックの診療内容によって具体的に複数人設定します。その人たちがどのように検索し受診を検討するかを考えると、足りない情報が見つかります。場合によっては、1つのキーワードについて複数設定します(または複数要素を入れます)。

・初めて下部消化管内視鏡をすることになった40歳台の男性。痛いと聞いているので、痛くないところを探している。「痛くない」とうたっている病院か実績(検査数が多い)か。。。「痛くない」の理由はなんなのか。また、初めてなので検査前後に何をするのか知りたい。

その足りない情報を追加し、検索されるためのページ作りをします。

2.現状の検索結果を確認してみる

まずは、患者が検索するであろうキーワードで検索し、ご自身のクリニックが何番目に検索結果に表示されるのか、上位にある病院はどのようなページを用意しているのかを確認してください。

ただし、通常通りの検索をすると、検索の履歴などが残っているため検索結果にバイアスがかかってしまいます(パーソナライズド検索)。バイアスをなくすためにブラウザの「プライベートブラウジング or シークレットモード or プライベートウィンドウ(ブラウザによって名称は異なります)」で確認してください(地域情報は残るという問題点はありますが)。

また、パソコンとスマホでは検索結果が異なりますので、できれば両方で検索してみてください。

3.患者目線でホームページを見る

ホームページのレイアウトや解説文も、患者目線で見やすいか・探しやすいか・わかりやすいか、などの視点で見てください。

行間がつまっている、文字が小さい、改行されていないので文章が長い、見たいページを探しくい、見出しが小さく目立たない、文章がかたい、漢字が多い、専門用語が多く一般人にはわかりづらい、具体性が足りない、サイトマップが必要、などなど、何か発見があるかもしれません。

診療科によっては、症状で探しやすくしたものも用意した方がよい場合もあります。

ホームページを見る場合も、患者は複数施設は見比べていますので先生ご自身で「診療圏内の複数施設と比較」することをお勧めします。

また、現代ではスマホでの閲覧が多いので、必ずスマホでも確認することをお勧めします。

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