ひとりでなんて鑑賞しないで、どうか私と映画を
「書く習慣」1ヶ月チャレンジ／30個のテーマに沿って書きます。
今日はここまで読みました。
第3章 ネタを見つけられると止まらなくなる
テーマを決めて、自分に「取材」してみよう
なにもない日は「なにもない」ことをネタにする
「ちゃんと息をすること」はそれだけで価値のあることだと思います。
「今日はちゃんと息をした。おわり」と書ける日が、毎日当たり前に来るわけではなかったりしますし。
Day 14：これまでに夢中になったモノやコト
映画を観ることです！
あと、映画について誰かと脈絡なく話すことです。
ここ最近で見た映画を忘れないうちに書いておきます。
『サン・ラーのスペース・イズ・ザ・プレイス』 （1974）
原題は『Space is the Place』。土星出身の宇宙音楽王サン・ラー氏（地球でも音楽活動をしています）が、地球に住む黒人の同胞を救うためにNASAと全面戦争する話です。とっちらかっていて面白い。
サイケデリックでコズミックなジャズ演奏シーンを観るだけでも楽しく、土星の摩訶不思議なファッション、宇宙船、大魔法が視聴者の考える能力を奪っていきます。
政治的・文化的・音楽的な意味の強い映画ではありますが、そういうの抜きにして「ウワーなんだこれー！」と観ても十分すごい体験になります。こんなアクの強い話なのに、ラストは切ない気持ちにさせられます。
『レディオ・オン』 （1979）
原題は『Radio on』。おしゃれロードムービーとおしゃれサントラとで有名なヴィム・ヴェンダース監督のカメラアシスタント、マーティン・シェーファーが撮った白黒映画です。楽しかったです。
イギリスがあるグレートブリテン島は、12時間も走れば南北縦断できるくらいの大きさしかないので、無限の地平が広がるアメリカ大陸に比べるとロードムービーがやりづらいです。すぐ着いちゃう。
イギリスの郊外からイギリスの田舎町へとドライブするだけの話。突然若い頃のスティングが現れて何の説明もなく退場したり、やばいヒッチハイカーが突如暴れ出したりするほかは特に何も起きず、男と女が思い出したように出会ったり別れたりします。
こだわりのサントラはあくまで「カーステレオから流れる」ので、一瞬しか聞こえなかったり、サビなどのいいところじゃなかったりします。「特にワクワクしない予定へ向かって運転する虚無の時間」をそのまま映画にしたような仕上がりです。雨の日に見るのがおすすめ。
『モナリザ』 （1986）
原題は『Mona Lisa』。他のnoteでも書きましたが、2022年現在に観るとこう……古さを感じるというか、登場人物の倫理観やら行動論理が現代から見るとやばくない？というか。ただ、そういう一時代の空気を切り取って保存できるのは映画のよいところでもあると思います。
社会からはみ出した中年男性の悲哀、というテーマ自体は現代でも人気なので、40年ずれるとこうもアプローチが違うのか……としみじみさせられます。「心優しい男の行動」のテンプレがだいぶ変わってきているような。
主演のボブ・ホスキンス氏は非常によい役者で、ギャングの親玉を演じるマイケル・ケイン氏（『ダークナイト』でバットマンの執事をやっている人です）は、いつも通りうさん臭い美男子役が上手です。
『The Woman in Black』 （1989）
イギリスのテレビ映画。ホラーです。怖い。
リメイク版が2012年に出ているらしく、そちらの主役はハリー・ポッターを演ったダニエル・ラドクリフ氏が務めるようです。
今より移動や照明や情報伝達が不自由だった時代のたよりなさ、怖さが主人公と視聴者の体力をじわじわ削っていきます。「頭が良い職についている紳士」が異常な現象に巻き込まれる、という怖さの形がレトロで好きです。
『マッドマックス/サンダードーム』 （1985）
原題は『Mad Max Beyond Thunderdome』。制作途中でプロデューサーが急逝されたらしく、マッドマックスの要素を闇鍋にして順に食べていくような映画でした。冒頭30分の盛り上がり後、何もかもが混沌としていきます。
観終わったあとに「結局なんの映画だったっけ？」と考えても、記憶のすべては砂漠の砂と土煙に巻かれて彼方へ去っていく……的な余韻だけが残ります。ふたり以上でわいわい騒ぎながら観てはどうでしょうか。
映画の話をするということ
楽しい！肌が潤いを取り戻してツヤツヤになるのがわかります。
気兼ねなく話せる相手というのは、この世で最も貴重な財産です。
お気に入りの映画をボロクソこき下ろされるのも、またその逆も、
映画の話してるだけで楽しい相手がいてくれることの幸せを、
考えるたびにちょっと泣きそうになります。
寝ます。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？