ゲーム理論的(?)に考える犯罪予告への対応

■高校・大学に犯罪予告相次ぐ=300校以上、臨時休校も―文科省
(時事通信社 - 01月24日 19:01)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=7273796

******************************

「犯罪予告」などについては本当に犯罪が目的であればわざわざ「予告」という自分に不利なことをする必要がない。なので、その目的は「騒ぎを大きくすること」「対応させること」であろう。炎上系のYOUTUBERと構造は類似している。。

日本社会の構造上、予告があったのに告知をせずにいて、後で本当に犯罪が成就した場合はなぜか犯罪者以上に警察などが叩かれるという「ある種の信用」があるから成立している。

「テロリストが人質をとっても要求をのまない」というのと同じで「ごく一部の関係者の身に情報開示して警戒する以外はむしろ犯罪予告を喧伝してはならない」としてはどうか。犯罪告知のインサイダー情報化とでも言おうか。

そうなると犯罪予告者のとる方向性は2つに分かれる。①「無言で犯罪をする」②「自分で騒ぎを置きくする」のどちらかであろう。

①犯罪予告者が目的を変更すると「無言で犯罪」になる。

無言での犯罪は怖いと言えば怖いが、そもそも犯罪予告せずに無言での犯罪はもともと防ぎようがなかった話なので社会的損害が大きくなったような錯覚はあれど、実は損害が大きくなったわけではないのでマイナスはない。

②犯罪予告者が目的を変更しない場合「自分で騒ぎを大きくする」となる。

こちらのほうが多数派であろう。そして、そうなるとまず「検挙率が上昇する」と思われる。今までなら勝手に騒ぎを大きくしてくれていた報道が「宣伝」をしてくれないので、犯罪者自らせっせと宣伝をせねばならず、犯罪者がより多くの痕跡を残すことになる。

また犯罪発生が遅くなるという効果も期待できる。なぜなら「騒ぎを置きくする」には一定の時間が必要だからだ。その間は犯罪自体は実行できない。

「いや、犯罪そのもので騒ぎを大きくする可能性があるじゃないか」というツッコミは①に収斂する。もともと彼らは無言で犯罪を実施できるアドバンテージがあるわけだ。それをより優先順位の高い「騒ぎを大きくする」という目的のために後回しにしているに過ぎない。また、爆弾を300個仕掛けるなどという愉快犯はその実行能力はない場合が大半であろう。

というわけで「テロリストには屈しない」に次ぐ第2弾で「犯罪予告は報じない」という原則は実効性はなかろうかね?

CIA(内部監査人)や行政書士資格から「ルールについて」、将棋の趣味から「格上との戦い方」に特化して思考を掘り下げている人間です。