コロナ禍があけ、海やキャンプ、バーベキューなど楽しむ人が増え、去年に比べて日焼けによる皮膚障害で受診される方が増えています。
去年まではレジャーを主体とする行動が制限されていたため、数年前までは当たり前に行っていた最低限の日焼け対策を忘れている人が多い印象を受けます。
私は学生時代9年間、硬式テニス部に所属していたため、今と比べるとかなり日焼けをしていました。
大学時代にテニスをして日焼けした際に、高校生の時と比べ、明らかに皮膚がガサガサに乾燥したり、痛みが強かったり、にきびなどが色素沈着として残るのを自分の肌で感じました。
それからはテニスの際は次の日に肌が痛くならない程度に日焼け止めやサンバイザーを使って日焼け対策をするようになりました。
今は皮膚科医として、紫外線による皮膚への影響は知識として持っているため、みなさんには日焼けしないようにしましょうと説明していますが、実際のところ自分の肌でトラブルが起きてからでないと、日焼け対策は大変ですし、忘れることが多いかと思います。
ただ、健康的に見える小麦色の肌にするための日焼けはいつでもできますが、一度焼けた肌を元の状態に戻すには時間がかかります。
また、紫外線によるダメージが皮膚に蓄積すると、将来的にシミ、しわ、弾力性の低下などの原因となり、それを自分で自覚してから元に戻したいと思った時には難しいことが多いです。
もちろん、良性のものも含め皮膚腫瘍のリスクにもなります。ドラッグや飲酒運転を1回やったら取り返しがつかないように、とまでは大袈裟ですが、過度の日焼けは将来的な皮膚の老化には確実に影響するため、特に自分の見た目に興味がない人でも、日焼け対策はやっておいて損はないと思います。
繰り返しますが、日焼けはいつでもできます。
若い時にたくさん海で日焼けしてしまった、あの時帽子かぶっていたらなど、患者さんから後悔の声を聞くことが多いので、少しでも多くの人が後悔しないような選択をしていただけたらと思います。
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