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自分がMBVで働き始めて半年になり、COVID-19の第7波が落ち着いた頃合いで、夏休みをもらいました。
海外の渡航規制が緩んだタイミングでしたので、えいやっとバリ島へ。
10月の少し肌寒くなってきた日本を抜け出して、南国の緩んだ空気に触れてきました。
おおよそ3年ぶりの感覚です。

旅行は好きです。
医者という肩書を気軽に捨てて、何者でもない自分として、世界と触れ合える。違う価値観と触れ合える。
見たことのないものに触れるときは、今でも童心に帰るようにワクワクします。
海・草いきれ・入道雲・香辛料の香り・田舎道・容赦を知らない呼び込み・現地の瓶ビール・現地の人の飛びっきりの笑顔。
COVID-19をあまり意識しない空気を喜ばしくも思いました。タクシーの運ちゃんは、渋滞が嫌いだから、客が戻ったのは嬉しいけど複雑だ、とぼやいてもいました。

ここ半年はCOVID-19の半年でした。
第7波が流行している頃は、朝7時から前日の陽性者への結果の電話連絡をし、日中は多い日は100人を超える陽性者が出て、夜21-22時まで保健所への連絡をする、といった日もありました。
日頃のかかりつけの人の診察をお待たせすることもあり、心苦しいこともありました。
駐車場に入りきらず、警察の方にも面倒をおかけさせてしまったこともありました。
休日は休日で、ワクチンの接種を行っていました。
COVID-19づくめだったなぁ、と感じました。

自分は、病院で先進的な医療に携わる・研究を行うという、いわゆる王道と言われるような道から外れて、MBVで働き始めました。
もしMBVを選んでいなかったら、今頃は大学で研究をしたり、大きな病院で先端の治療にも携わっていたりしました。
それはそれで興味がなかったわけではありませんし、元の仕事もやりがいを持ってしていました。

どちらが良いか、というのは、一概に言えるものではありません。
以前も書いたかもしれませんが、自分は初期研修を行った時から現行の医療体制には無理があると感じていました。
そんな中で誘われたのが、MBVでした。
医療の専門化・集約化・効率化のため病院の統合が進む流れは、クリニックでも起きた方が患者さんの利便性が上がりますし、病院利用の逼迫も和らぐ可能性が出てきます。

少なくとも、結果的にCOVID-19への取り組みは、一人でクリニック運営していたら絶対にできないレベルの対応を行なっていたわけですし、意義は出ているのでしょう。
そういった反映もあるのか、半年間過ごしただけでも明らかに、当院を受診して下さる方が増えていることを感じるのも喜ばしく思います

ただ、結局時間あたりで一人が接することのできる人の数は限られると実感しているのも確かです。
そのほかにも、来年秋には長岡駅前にもクリニックが増えます。
今後、そういった取り組みもできたらいいなと思いますが、現状では、創業期の頑張りどころという意識もあるものの、スタッフみんなの頑張りによるところが大きいです。
負担がかかっていると言い換えても良いです。
手前味噌ながら、欠けてはならない人だらけで、優秀な人材が多いだけあり、ありがたくはあるものの、誰かが欠けた時、おそらく継続困難な事態に陥る可能性もあります。

今後は、ノウハウが確立してきたところで、それを誰がやっても成り立つようにすることや、より効率的に続けられる形にしていくことが、大事になっていくと思います。

そのためには、新しくこういったところで頑張ろうと思ってくれる仲間が必要です。
事業の拡充とともに、一緒に働ける人が増えて、新しく提供できる医療の幅を増やしていく。
色々大変なことはありますが、そういったことをモチベーションに一緒に仕事をしていける人がいたらと思います。

最後に、最近読んだ、「自分の中に毒を持て」 岡本太郎 著 から
結局はどれだけ自分の夢に向かって挑んだか、努力したかではないだろうか。
死と対面し対決するとき人間は燃え上がる。
それは生きがいであり歓喜だ。
本当に生きるとは、自分で自分を崖から突き落とし、自分自身と闘って、運命を切り開いていくこと。
自分の信念、筋を貫くことだ。

次は何をしようかと、どこへ行けるかと思いつつ。
いい夏休みを過ごしました。

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